甘夏

地中海への憧れが強い30代。米国で公衆衛生修士。夫とちいさいこども2人との日々。

甘夏

地中海への憧れが強い30代。米国で公衆衛生修士。夫とちいさいこども2人との日々。

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自己紹介

noteをはじめて約1ヵ月、みなさんの文章の上手さや写真の美しさ、そして感性のみずみずしさに何度も感銘を受けています。 「真実は小説より奇なり」という言葉があったりしますが、「奇」でなくとも ひとりひとりに人生があって、 ひとりひとりに心があって、 ひとりひとりにそれぞれの人間関係があって、 たった一人の人生の話が、日常の話が、なんてパワフルで人に訴えてくるのだろう、と感じています。 時には、映画を超えるロマンスや、小説もびっくりな楽しいことや辛いことが、ふつうの人の

    • 育休ふりかえり

      育休が終わる、多分人生で最後の。 このかわいいお尻のフォルム、四六時中ママママって手を振りながら追っかけてくる0歳赤ちゃん、可愛すぎだろぉーおい!離れたくないよぉ。 私は育児が多分好きな方で、もちろ余裕ない時もあるけど、結構料理も裁縫もなんでも自分でやってしまう。友達には、「ベビーフードとかでできあいでいいよねー」とか話合わせつつ実は自分は全然手を抜いてない、抜けない、しょうがない。 夫の急な多忙が半年以上続き、朝以外夜中もお昼もワンオペ、2人の未就学児を育てるのは、これ

      • ママ運転免許とるの巻

        育休中に2ヶ月強でAT普通自動車運転免許を取得した。子育てしながらの免許取得を考えている方の少しでも参考になればと思って書いてみる。 アラフォーがいまさらとろうと思ったわけ 東京にでてきて20年近く、世界でも類を見ない公共交通網が発達・はりめぐされた東京で一度も必要性を感じなかった。しかし、今こそ必要性を感じたのである。 「なんでイマサラ?!」みたいな顔を多くの友達にされたが、その理由は3つ。 1.実家が田舎、両親の高齢化を実感 2.旅行先で夫の不調時に代わりたい 3.

        • 心の友にエールを

          終わらない戦争。 仕事でその戦地に赴くという心の友。 「本当に気をつけなよ」と言う私に、 「全然大丈夫だよ、地下シェルターあるし」 と余裕の清々しい表情。 私の憧れる、ううん、憧れていた仕事に就いている。応援する気持ち97%の一方で3%ほどの羨ましい気持ちをゆっくりと静かにアラフォーの私は正直に認めている。それが3%を越えないように、柔らかい出来立てのお餅を機械から出して箱に入れる時のように上からそっと押さえつけている。その苦い気持ちが自分を前に奮い立たせる力でもあるという

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        自己紹介

          会いたい人には会い、やりたいことは今やる

          身近な若い人の急死を経験した。 友人ではないので深い悲しみというよりはまだ混乱とショックと戸惑いの中にいる。その人は若くして色んなものを成し遂げて足速に去っていった。そして、夫と人生について毎日話している。仕事どんだけ頑張っても、早くあちらの世界に行ってしまっては意味ないじゃないか。 生きるってなんだろう 何のために身を削って働くのか 何のために勉強するのか 人生何ができていればハッピーか        なかなか立ち止まって考える時間も労力もない。だけどこういう当たり前

          会いたい人には会い、やりたいことは今やる

          2回目の緊急帝王切開を経験して

          新緑の季節に出産し、しばらく時間が過ぎた。私は命を生み出したあの時の記憶に頻繁に戻っては浸り、出会った何人もの医療者の顔や言葉を思い出しては幸せな温かい気持ちで満たされ、を繰り返している。苦しかった仕事や俗世間から離れて多くの医療者に優しく大切にされ、大袈裟だけど生まれ変わったような気持ちでいる。 「緊急」帝王切開を続けて経験する人は多くはなさそうだが、出産の経験がその後の心と体、子育てに大きく影響することを身をもって体験、前回より今回の方がずっと元気でいる。その理由を以下

          2回目の緊急帝王切開を経験して

          2回目の出産を間近に控えて

          2回目のマタニティライフがもうすぐ終わる。 信じがたいが、最初から最後までずっと不調だった。一日たりとも今日はスッキリ元気だ!という日がなかった。 ・妊娠検査薬の前から、すでに全身にほてり ・怒涛のフルコースつわり現象 ・つわりの山を越えてもずっとムカムカ ・後期は今までで一番よいものの、貧血がひどく薬も飲めずにふらふら、味覚障害もひどく何を食べたあとでもずっと苦味のような症状が地味に辛い 切迫などで入院したわけではないのでいわゆるマイナートラブル、と言われる類なのだろう

          2回目の出産を間近に控えて

          第2子分娩先を決めるのに4か月かかった話

          先日、和歌山の産科医不足の地域で、妊婦さんが何時間も時間をかけて検診・分娩に向かっているというニュースがあった。同じ妊婦さんたちの苦労や不安を思うと、とても居た堪れない気持ちになる。そして、仕事上でも友人でも医師という職業は身近で、特に産婦人科というのはハードだなぁと思うからそんな仕事に毎日取り組む友人たちを誇りに思う。 翻って、私、東京のど真ん中にいて、リスク妊婦でもなく、分娩先選び放題の贅沢な悩み。 前回のお産は、急に子の体調がわるくなり、陣痛に耐えたあと緊急切開とな

          第2子分娩先を決めるのに4か月かかった話

          パスタを食べて感極まった話

          一般的にはつわりの終わりがみえる時期のはずなのに、一向に元気にならない。 赤ちゃんに栄養を吸われているのか、おなかがすくと一気に食べつわりのような症状がでて血の気が全身から引いて鳥肌ガタガタぶるぶる。 朝起きて、今日こそはと思う。 夜、今日もダメだったかと絶望する。 必ず終わりは来る、けれど現在進行形で辛い。 そんな2か月以上を過ごしてきて今朝も、朝4時から七転八倒していた。 お昼前になり、一気におなかがすく。 ふと、パスタが食べたくなった。 近所にイタリア地方料理

          パスタを食べて感極まった話

          人は本能的に伝えたい生き物なのかしら

          久しぶりに帰省ができそうなこの冬。飛行機に乗れることもとっても楽しみにしている息子。 「じいじとばあばのところで何食べたい?」との問いに謎の回答。 ん??何度聞いても聞き取れない。したったらずの3歳児かわいいんだな。 子:XXXお肉だよ! 私:焼肉? 子:ちーがーう!!! するとキッチンにぱーっと走っていき竹串を見せてきた。 あーーー焼き鳥!(爆笑) 1歳くらいの時から図鑑を渡しており、私たちがわからないと図鑑を指差すというのもする。 諦めない息子の行動をみ

          人は本能的に伝えたい生き物なのかしら

          働く私の2回目のつわり戦記

          あぁ秋が気づいたら終わっていた。 私と息子の生まれたオレンジ色の季節。 10月から第2子のつわりと戦って2ヶ月。毎日生きることに必死すぎて、この対策のなさすぎる苦行にただただ時が経つことを祈っているうちに「今年ももうあと1ヶ月ですね」なんてアナウンサーの声が聞こえる。 まだ絶賛続行中ではあるが、独断と偏見的評価によると10段階中レベル8くらいの苦しさを味わったと思われる今回の記録を残し、私がそうであるように同じように戦う女性にとって少しでも参考になればと思う。そして社会的

          働く私の2回目のつわり戦記

          社会全体が輪廻してるはず、今の妊娠の辛さからくる休みを許して欲しい

          管理職の立場で極小組織で働く今、休んでも夢に仕事が出てずっとつらい。元気印な私が3週間寝込むってのは人生でも初めてで、このもどかしさといったらない。 世間の妊婦への風当たりがまだまだ辛いのをベッドの上でSNSを眺めて知る、咄嗟に消す。意外にも若い女子が厳しいのだから、女性の健康問題は闇深い。          *** 今から10年以上前、新卒で入った大企業に私はいた。とても優しい会社で働きやすく、遅くとも19時には帰宅していた。部署は殆どがスーパー派遣社員で構成される特

          社会全体が輪廻してるはず、今の妊娠の辛さからくる休みを許して欲しい

          妊娠をもっと快適にできないか〜人生で最も辛い2ヶ月にある今〜

          2回目の小さな命がお腹にやってきた。3週あたりからそういう気がして、体調不良になる前にと、高級中華食べ放題などに妹を借り出し必死で出かけていたのも束の間。 つわりおばけは「第二子の時はない、軽い」を節に願っていたにもかかわらず、パワーアップして日々の私を苦しめる。妊娠悪阻の診断、飢餓状態、脱水状態からの医療介入。食べれない飲めない、やっと一口食べると後ろから首を絞められるような不快感が襲う、地獄💓 意味もないのに僅かな希望を求めて「つわり、辛い」と日本語、英語で100回は

          妊娠をもっと快適にできないか〜人生で最も辛い2ヶ月にある今〜

          ワクチン副反応よりつわりの方がずっと辛い

          職域接種による副反応でいつも元気な屈強な男たちがげんなりしてきついきついと言っている。 一方でいつも元気なママ社員たちは、 「こんなのつわりに比べたらなんてことないわ」と言っている。数日で終わるし、薬飲めるし。 「体調不良になってはじめて健康のありがたみがわかる」という英語構文を思い出す。 安易な単純比較はよくないけれど、何事もつらい経験は自分がその立場にならないと100%の意味での苦しさって理解できないのが人間だよね。 この”職域接種による副反応”という一斉に具合が

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          アジアの島国で、美しい海と温かいおもてなしと

          「東南アジアのX国で密造酒による死者が出ています。」 テレビからアナウンサーの声が聞こえる。どこか異世界で行われている話、ん?まてよ。。。 31歳夏、私はその国にいた。これまでなぜ私は陸でしか生きてこなかったのか、深い後悔に襲われた。18年間、美しい海のある街で育ったものの「潜る」という文化がない街だったから、家族の友人も誰一人として、潜る話を聞いたことがなかった。 海の中はこれほどまでに美しく、私を優しく美しい群青の世界へいざない、先ほどまで悩んでいた人間世界での悩み

          アジアの島国で、美しい海と温かいおもてなしと

          心が疲れたときの対処法を社会人歴10年超えてやっとわかるようになりました

          メンブレした。 そして思い切って1週間休んで、やっと胃にいた誰かがいなくなり、笑ったりして自分を取り戻した。料理ができるようになった。他の家事はできても料理、が本当にできなくて1週間キッチンは荒れ、こどもには生命維持のための適当なものを与えるだけだったが、それでもこどもはにこにこ元気いっぱいで、ママ泣かないで、に救われた。 メンブレの理由は一言で言うと中間管理職が抱える重圧だった。実はここまでなるのは人生初めてかもしれない。今回学んだことは、ひたすら逃げていい、自分を守れ

          心が疲れたときの対処法を社会人歴10年超えてやっとわかるようになりました