ケッショウーそれを食べれば『なれる』ー#1後編

魔王城 本丸

リーグス「く、ダメだ……このままではRPGで言うところの『ジリ貧になったのでどちらも共倒れ封印落ち』まっしぐらだ!」
カジル「そ、そんな……昨今叫ばれている『笑止英雄化』……しかも俺、その腰巾着!?それだけは嫌だ!」
魔王「ど、どうした……?まだ、まだ俺はやれるぞ!」
(本当はそうでも言っとかないと後で野党から『あなたはリーダーシップとMPが足りない!』とか糾弾されて不信任ルートだから言ってるだけで?ぶっちゃけあと二回しか特技呪文使えない!とはいえ、下手に殴り合えば?4対1でボコボコにされる未来しか見えない!かといって、勇者は国民の期待背負ってるから引かないし、俺も魔族の世を背負っているから引けない!え、何この地獄の空間?ごめん、敵サイドがこんなこと言うのもあれだけど……やっぱ戦争ダメなんだわ!?)
朝8時から始まった頂上決戦。
魔王は持ち前の戦闘能力、リーグスは鍛えたフィジカルと相手の技をコピーし、その技の性質を反転させて使うスキル、「裏習得」によって戦い、しかも魔王が勝ちそうな時にリーグスの仲間が妨害しまくるという、泥沼確定な行為をしまくったことにより、戦況は完全な平行線となった。
メーシャ「くそ!パーティーを生き残らせたいという気持ちが先行して、『笑止英雄化』なんて考えずに対策魔法をバンバン撃っちまった……!完全に私のせいだ!」
対策魔法とは相手の特技や呪文の性質に合わせてMPを自動操作するスキル「無双操作」によって生じる魔法のこと。この魔法は敵に回すとかなり厄介で、格上の相手にも逆転を狙える魔法ではあるのだが、魔王程の相手にその技を使うと、「有効打にはなるし、相手の特技や呪文も無力化できるけど、死にはしない」という泥沼確定フラグを建築することになる。
ラティス「し、仕方ないですよ……あんなに魔王が粘ってくるなんて予想できませんし。」
魔王「フ、フハハハ……所詮人間!私の強さを予想するなど、百年早いのだ!」
(くそ!百年以上生きてきたのにこの展開を予想できなかった自分に腹が立つ!俺が変に頑張ったせいで内閣の支持率が低迷しそうだし、ぶっちゃけこいつらより馬鹿なのは俺の方なのではないだろうか!?)
リーグス「くそ、お互い万事休すか……」
???「よう」
リーグス「……は?」
1年間聞けないでいた声に、リーグスは動揺する。
リーグス「トルバか……?」
トルバ「久しぶり、リーグス。」
リーグスが振り向くと、そこには彼の親友のトルバが立っていた。
リーグス「トルバ!その……」
突然の再会にリーグスは言葉が出ない。
カジル(な、何だこいつ……ここは魔王の拠点だぞ!?どうしてこんな装備もない状態で、ピンピンしてここに来られるんだ?)
魔王(どうなっている……?あの男、無傷でここまで来ている。しかもあの男の衣服についた血!あれは魔物のものだ!奴のものではない!)
トルバは血まみれのTシャツとズボンを履いていた。鎧もしていないどころか、武器も盾も持っていない。しかし、彼は怪我の一つもしていなかった。服についている血は全て返り血である。
リーグス「トルバ、怪我はなかったか?」
トルバはニヤリと笑って応えた。
トルバ「あるわけないだろ?お前以外に俺に触れられる奴はいない。」
リーグス「そ、そうか、良かった。ところで、こんなところまで何しに来たんだ?」
トルバ「決まってんだろ?勝負だよ。久しぶりにしたくなったんだ。」
ラティス「ちょ、ちょっと待ってください!リーグスはまだ回復も済ませていません!それに、今は魔王と戦っている最中ですので!」
魔王「良いぞ。その勝負とやらを済ませ、悔いが残らないようにしてから、もう一度私に挑むが良い。」
(いよっしゃああああ!!テイクアMPチャージチャンスオーケー!?この間にMPと英気を養って、もう一度ジリ貧にならないようにしながら勝負してやるぜ!皆今聞いた俺の台詞?めちゃくちゃカッコいいし器広いでしょ!?よしよし、今度は負けん、このチャンスを無駄にしないためにも、ワインでも飲みながらゆっくり観戦して戦闘データを採取)
トルバ「なーに逃げようとしてんの?」
魔王「……何?」
トルバ「最近、肩凝りがひどくてねー、ちょっと肩慣らしがしたいんだ。」
トルバは肩を回しながら、ゆっくりと魔王に近づく。そして魔王を指差してこう告げた。
トルバ「そこのクソ雑魚、まずはお前を殺す。」
魔王「……ほう。」(あ、死んだわ。内閣の支持率と俺が。まあいいや、どちらにせよこういうイレギュラーのせいで死んだってことにすれば?まだ、次の選挙ワンチャン魔由党が与党になれるかもしれないし?ここは挑むしかないでしょ!)
魔王は、政党の未来を背負っていた。
魔王「舐めたことを抜かしおって、人間風情が!カッターボール!」
魔王が魔弾のようなものを出すと、そこから大量の斬撃波が出てきた。
ヒュンッ
トルバは瞬発力で自分に飛んできた斬撃波を避ける。
魔王「何!?」
カジル「どうなってんだ!?全く見えなかったぞ!?」
ラティス「お、恐らく瞬間的な力が桁違いに高くないと、あんな動きはできないと思います。リーグス、あの人は何か魔法でも自分にかけてるんですか?」
リーグス「いや、あいつは体力と学力だけは誰にも負けない。恐らく素の実力であそこまでのスピードを出してるんだ。」
ルーシャ「本当かよ?そんな奴存在すんのか?」
カジル「い、一体どんだけ修行してたら、あんな速さ出るんだよ?」
ルーシャ「と、というかそれよりもあいつ、ここにいた魔物は基本素手で倒していったってことだよな?」
リーグス「ああ。あいつのことだ。全て己の肉体のみで解決したんだろう。」
ルーシャ「も、もしそうだとしたら、打撃の威力もヤバいんじゃねえか?」
トルバ「おい、どうした?目の前まで来ちまったぞ?」
全ての斬撃波を避けた彼は、魔王の目の前に立つ。そして
バキッ
魔王「ごわ!?」
魔王の腹部を殴って、後ろの壁まで吹き飛ばした。あまりの衝撃に魔王は立ち上がれない。
カジル「……もう全部あいつ一人で良いんじゃないかな?」
リーグス「同意する。」
魔王(く、くっそ……今まで戦ってきたどの勇者よりもやばいスピード……!だが、正直相手は物理メインだし?残された一回くらいは特技を使えるMPを、防御面に全振りすれば、まだ勝ち目はあるのではないだろうか!?)
「仕方あるまい……最後の特技を使うとしよう。岩石封じ!」
魔王がそう唱えると、魔王の周りに無数の岩石が生成され、それがアーマーのように魔王に装着されていく。
魔王「ふっはっはっはっは!対抗手段は封じたぞ!トルバ!」
ルーシャ「な、何てこった……!またあの技を使いやがったぞ!」
ラティス「非常に対処が面倒なあの技……どうやって乗り切るんでしょうか?」
トルバ「……馬鹿な奴だ。素早さを下げたらこっちがやりやすくなっちまうぞ?おかげでつけ入る隙ができた。」
カジル「マジか……どう考えても物理は突破が難しいと思うが……」
トルバ「そこのあんた、よく見ておけよ?」
トルバは巨大なゴーレムと化した魔王の股をくぐり、魔王の左足のかかとをつま先の向いている方向に後ろから蹴り飛ばした。
魔王「のわ!?」
魔王はバランスを崩して簡単に転倒する。
カジル「ま、マジか!?あの魔王が簡単に!」
トルバ「どんだけ体を鍛えたって、こういう類いの技を防げるようにはならない。だから素早さで相手に劣ると、こういう相手と戦う場合はものすごく不利なんだ。技にそもそもかからないようにするのが難しくなるからね。」
ラティス「あ、あの人、大学で生物か何か取ってたんですか?詳しすぎません?」
リーグス「うちの大学は色んな分野の講義を取らせるからな。あいつみたいな天才が履修すると化け物が誕生する。」
カジル「べ、勉強になります……」
魔王「く、まずい……耐久力が落ちた……」
トルバ「でしょうね。重すぎるんだよお前、転倒した時のリスク高すぎでしょ?」
トルバはそう言いつつ、先程の転倒でヒビが入ったアーマーを蹴りで砕いた。
魔王「ッ!しまっ」
トルバ「死ね。」
トルバはアーマーのない魔王を殴って後ろの壁にぶつけ、ひたすらボコボコにした。
魔王「アアアアアアアアア!!!!」
魔王の肉体が滅茶苦茶になっていき、ほとんど肉と変わらなくなっていく。
ラティス「あわわわわ……」
ルーシャ「冗談抜きに魔王の体がグロくなってんだけど。」
カジル「怖いよ……あいつ同じ人間かよ?」
リーグス「こんな強い人材、勇者でも何でもさせておけば、公務員として働いてもらえたのに……馬鹿だな国の人事部。」
グシャ!
魔王が完全に息絶えた。
トルバ「ふう……次。」
カジル「ひっ!」
リーグス「はあ……今から気が重いよ……。ラティス、回復して。」
ラティス「わ、分かりました……。セルセカンド!」
リーグスは全回復した!
リーグス「さて、やろうか。ところでトルバ、どうして久しぶりに勝負しようと思ったんだ?」
トルバ「……俺、強くなったから。ここで勇者に勝って、『勇者になれない自分』じゃなくて、『勇者を超えた自分』になりたい!」
リーグス「……なるほど。そういうことなら俺も、『お前が憧れた勇者』として、手を抜くわけには行かないな。」
トルバ「リーグス……ありがとう。」
リーグス「よし、いくぞ?準備は良いか?」
トルバ「ああ、始めよう。」
お互いの覚悟が決まると、トルバの雰囲気が変わる。
ルーシャ「な、何だあいつ……魔力は感じないのに、何か別の力が伝わってくる。」
ラティス「ええ。我々の常識が通用しないように思えます。」
カジル「ふ、二人が警戒するってことは、何かあるんだな……」
リーグス「カッターボール、反転!」
リーグスは聖剣を構える。
トルバ(特技を発動したのに攻撃が始まらない……あいつのスキルから察するに、魔王の特技『カッターボール』と性質が逆の特技なんだろう。『広範囲に大量の斬撃波』ではなく、『範囲と数を絞り、威力を高める』技、そして、あいつの聖剣から察するに、『間合いに入った相手を必中かつ高威力の斬撃で倒す』……居合い斬りってところか!)
確かに近接戦闘メインの相手には、間合いに入った相手に深手を負わせられる居合い斬りのチョイスは悪くない。だが、トルバは結晶の効果である技を習得していた。それは
トルバ(本来そこには湧かないはずの水を無理矢理発生させる『矛盾』により、巨大な水柱を生み出す)
「パラドックス カルムアクア!」
トルバがそう唱えると、リーグスの足元から巨大な水柱が発生した。
リーグス「うわ!?」
カジル「リーグス!!」
ルーシャ「何だ今の技、全然魔力の流れが読めなかったぞ!?」
トルバ「そりゃそうでしょ。魔力じゃない力を使ってるんだから。」
トルバの力はこの世界の別の時巻軸の遥か未来の産業廃棄物由来であり、この世界の魔力とは全く性質の異なる力である。
リーグス「へへ……なるほど。全く新しい、魔力と異なる力が開花したと。それで勝負がしたかったってわけか。」
リーグスは水柱が収まった瞬間、即座に着地して推測する。
トルバ「そういうこと。さ、勝負を続けよう。まだあるだろ?さっきの『岩石封じ』を反転させた……」
リーグス「ああ、あるよ。岩石を防御ではなく、攻撃に使う……『岩石飛ばし』!」
リーグスは特技を使って岩石をトルバに飛ばす。
トルバ「使わせといて悪いけど、当たらないよこんな技。さっきのカッターボールよりも避けやすい。」
トルバは笑みを浮かべながら、敢えて距離を詰めずに横に移動する。
リーグス「チ、また何か使う気だな?」
トルバ「当・然!」
本来有り得ない熱エネルギーの生成、収束。その全てを大きな爆発力で相手にぶつける……

クデラ『見てくださいツブエスさん!こんなにきれいな花火ですよ!』

存在しない声がトルバの頭に響く。
トルバ「パラドックス 花火!」
トルバは人差し指の先に火球を作り出し、爆発させた。
バッカーン!
聞いたこともないような爆発音とともに、トルバに飛んできた岩石は砕け、本丸の壁が破壊される。リーグスは吹き飛ばされ、壁に空いた風穴から外へ放り出されてしまった。
地上からの高さはおよそ500mの本丸から下の堀まで落ちたらただでは済まない。
ルーシャ「まずい!!」
ラティス「救出します!今すぐ!」
トルバ「いーや大丈夫。パラドックス カルムアクア。」
リーグス「くっそ……このままでは意識を失う……」
リーグスが半分諦めかけていると、不意に後ろから何かに押し上げられた。
リーグス「おわ!?」
びっくりするような速さで上に引き上げられ、あっという間に本丸の高さまで到達した。
トルバ「ごめんリーグス!やりすぎちまった(笑)」
トルバは笑いながら水柱で階段を作って、リーグスの体を本丸まで運んだ。
トルバ「よし、致命傷はなさそうだね。多分このくらいの軽傷なら、回復すれば治ると思うよ。」
カジル「おいお前!殺人未遂しといて俺たちに回復任せる気かよ!調子乗ってんじゃねえ!」
カジルは激昂する。仲間を殺されかけているので当然だろう。
それに続くようにルーシャも声を上げた。
ルーシャ「勝負を挑むのは悪いことじゃねえ。でも、手加減とか考えろよ!そもそも別に今日戦おうと思わなくて良いだろうが!私たちはただ……平和な世界で仲間と笑えれば、それで良いんだよ……。」
トルバ「ごめん、悪かったよ……ク、ククク、アッハ、アッハッハッハッハ!」
トルバは急にゲラゲラと笑い始めた。
カジル「な、何が可笑しい!」
トルバ「パーティーって良いよなぁ?そうやって仲間が危険な目にあったら、怒ってくれたり回復してくれたりするんだろ?平和な世界になっても特別な関係でいられるんだろ?素敵だよなあー!アッーハッハッハッハッハーーー!」
ルーシャ「ど、どうしちゃったんだこいつ?」
リーグス「ま、まずい……」
ラティス「リーグス、何か知ってるんですか?」
リーグス「あいつが勇者になりたかった理由の一つに……パーティーを組みたかったというのがある。あいつは勇者に憧れていたが、パーティーにも相当な執着を持っていた。」
ラティス「そうだったんですね……」
リーグス「昔……トルバをよく思わない奴が、『お前に仲間なんかできねえよ!』と言ってしまったことがあった。その時、あいつは取り乱して……


四体の強力な魔物を召喚した。」
ルーシャ「何だと!?」
トルバ「パーティー召喚……セイシュハクゲン!」
トルバが何かを唱えると、四体の魔物が召喚された。
カジル「ど、どうなってるんだ?こいつ、特技習得してないんじゃ……」
リーグス「ああ。そんな特技を持っていたところで、厄災にしかならない……だからあれは、政府非公認になった。」
カジル「そ、そんなのありかよ……」
トルバ「…………」
カジル「おい、どうした?」
トルバは、召喚を成功させた……しかし、仲間がいないことへのコンプレックスにより、心が死んでしまった。
四神獣「宿主が死んだので解散しまーす。」
カジル「おーーーーい!」
リーグス(あ、厄介なことになった……あいつら四神獣はとんでもなく凶暴、解散しようものなら世界が終わる可能性がある……でもまあ、もう疲れたし他の奴に任せよう、王様に頼んで。)
リーグスは、重大なことを言わなかった。
カジル「ったく、さっきまでムカつく奴だったのに、憎みきれないじゃねえかよ。」
ラティス「可哀想に……私に心を治療することができれば!」
ルーシャ「いいよ治療しなくて。」
トルバ「クソ!聖剣だけ奪って帰ってやる!」
リーグス「うーん可哀想だしあげるー。」
カジル「あげちゃうの!?」
リーグス「これ国から支給されてる奴だけど、多分王様も許してくれるよ。可哀想だし。」
カジル「皆庇護欲沸いてきてんじゃねえか!」

こうして、お情けで聖剣をもらったトルバは、お家へと帰っていった。
トルバ「ぐすん…ぐすん…」


トルバの家
トルバ「ただいまーって暗いー!?」
部屋の電気は一切ついていなかった。
トルバ「イロハーー!いるーー?」
イロハ「せんぱーーーい!!!」
イロハはトルバの胸に飛び込んできた。
トルバ「うわあ!?びっくりした!いくら亜人で暗視があるとはいえ、電気はつけた方がいいよ?」
イロハ「ぐすっ……ぐすっ……先輩、急にいなくならないでくださいよ……」
トルバ「イロハ……」
トルバは結晶を食べた後、即行で魔王城へ行ってしまったため、新聞を取りに行ったっきり家に帰っていなかったのだ。
トルバ「ごめんよ?久しぶりにリーグスに会いに行ってたんだ。」
イロハ「うう…私とリーグス先輩、どっちが大事なんですか!?」
トルバ「それはリーグス。絶対あいつは超える。」
イロハ「もう!先輩なんて知らない!ふん!」
イロハが怒ってしまった。可愛い。このまま放置しようかと思ったが、放置プレイをするとまた面倒臭い件が始まるので取り敢えずデレさせておく。
トルバ「ごめんねーイロハ。一緒に寝てあげるから~、許して~♪︎」
イロハ「だ、ダメです!私のお耳とか尻尾とか、無意識に弄るじゃないですか!!」
トルバ「え、嫌なの?猫だからむしろ気持ちいいんだと思ってたけど。」
イロハ「ダメです!耳はくすぐったいし、尻尾はびっくりします!あとゴロゴロするのもダメです!」
トルバ「いやそれは良いでしょ。生理的に気持ちいい筈だけど。」
イロハ「あれは……されるとツンデレからデレデレになっちゃうので///」
トルバ「常にリーグスにツンデレじゃなくて『ツン』だって言われてた俺に言わせれば、ほぼ常にデレデレしてると思うけど?」
イロハ「う、うるさいうるさい!とにかく!許しませんからね。ヨートス市場の高級な鰹節をまるまる買ってこない限りは許しませんから!」
トルバ「欲望が駄々漏れ!?まあいいや、買ってくるから許して?」
イロハ「ほ、本当ですか⁉️そ、そこまで言うんだったら~許してあげちゃおうかな~🎵」
トルバ「チョロいなこの猫。まあいいや、じゃあ近々買ってくるからね。」
イロハ「絶対ですよ?」
トルバ「はいはい。じゃ、歯磨きして寝るわ。おやすみー。」
イロハ「おやすみなさい♪︎」

こうして、彼の1日は終わりを告げた。



株式会社ツブエス オフィス
クデラ「あの男、面白いことになってるな(笑)ま、どうだっていいことだ。仕事に戻らねば。」クデラはPCのエンターキーを押す。
すると、PCのモニターにはビルの屋上が映っていた。
クデラ「面白い青春を期待しているよ?レオン君。」
屋上には彼のゲームを楽しむ、一人のユーザーがいた。

続く?


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