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成人の日という祝日

昨日、出勤してPCを開くと、月曜の朝だというのに日本語のメールが一通も入っていなかった。
おかしいな、と思う。

そういう時、、、
1.本当に頭が回転していないと、Outlookが壊れたんじゃないか、と思う(じゃあどうしてイタリア語や英語のメールだけ届くのか、という質問はやめてください…😅)。
2.少し頭が動くと、弟にLineで「ねぇ、今日日本って祝日?」と聞く
(私には弟が2人いるが、1人はIT業界におり、大概は瞬時にレスポンスがある。もう1人は、くだらない姉の質問に答えている暇がない仕事をしている)
3.まぁまぁ頭が働くと、「待てよ、今日は日本は祝日なのかな?」とネットで日本のカレンダーをチェックする。

昨日については、たまたま上司が初仕事だったので(私は先週から経理と2人で出勤しており、月曜でも準備万端だった)、「今日って日本は祝日なんですかね?なんかメールが一通もきてないんですけど」と尋ねると、「そうだよ」と事も無げに答える。

「やっぱりそうだったのか、祝日だったのか。で、なんの祝日だろう?」と気になったが、朝一は色々と忙しいので、10時頃、少し落ち着いた時に、ネットで日本のカレンダーをチェックする。
「成人の日」とある。
あっ、それか、一番興味のないやつだ、と思う。

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私が成人したのは、大学2年の晩秋である。
成人すると同時に、住民票を入れていた実家の市から「年金の支払いのお知らせ」が届いた。まぁ、成人したのだから当然のことだが、嬉しくもなんともないお知らせだった。

その後、通常ならば「成人式のお知らせ」なるものが、恐らくは市役所か区役所かどこかからくるんじゃないかと思うが、私のもとには、実家にも当時の借家の新宿区にも届かなかった。
ちょうど、私が参加すべき年に新宿区で成人式が行われた日は、試験期間の真っただ中で、確か英語かドイツ語の試験と、荘園の試験(渋い科目を取ったものだ)ともう1つ必須科目の試験があり、結構ハードな一日を送っていたが、それでもせめて「成人式のお知らせ」的な葉書くらいはほしかった。
母にも、前年の12月に「ねぇ、お母さん、成人式のお知らせの葉書、きてないの?」と2回ほど尋ねたが、「届いてないわね、新宿区から来るんじゃないの?」と興味がなさそうな返答をされたことを覚えてる。

私は、成人してきちんと年金を納めているというのに(正確には、当時は両親が納めてくれていたのだが)、成人として国からは祝ってはもらえないんだ。そんな、国から認められていない一成人の支払う税金を、国はあのくだらない政治家やらの給料に回しているのか」と非常に残念に思ったことを今でも鮮明に覚えている。

だから、その日以来、私の中から「成人の日」という祝日は抹消した

今でも私は、実は日本の国に年金を納めている。
ただ、海外住みが10年をとうに超え、イタリアにも勿論税金を納めているため、日本に支払う義務はない。今年の4月の法改正で、恐らくはどちらかの国で両国の年金をまとめて受け取れる制度に完全に変わるはずなので(そのような説明を昨年、年金機構より受けた)、定年した際にはきっと、「年金のお知らせ」なるものをいただけるんじゃないか、と期待しているが、果たしてどうなることだろう。まだ有に20年以上ある(イタリアの場合)ので、随分先の話だが、成人になることを喜ばしく思われなかった身でも、老人になる際には快く認めてもらえればいいな、と思っている。

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