見出し画像

短編小説「よし犬物語」


20××年、12月8日、23時34分、地震が発生した。震源は日本のはるか南の南半球の海。マグニチュード8.7。かなり大きい地震だが遠すぎるので揺れはほとんどなかった。しかし、この後、この地震のせいで大きなトラブルが日本に発生するのであった。
東京都新宿区に住んでいる鈴木廉太郎はお母さんと二人で過ごしていた。12月10日の22:00に大阪で大事な用事があってそれに間に合わなかったら大きなトラブルになるそうだ。廉太郎は大阪である用事は何なのだろうかと楽しみにしながら8日の夜、寝た。彼は23時14分の地震には気づかなかったようだ。次の日の朝、彼はさわやかな朝を迎え朝ご飯を食べようとしたところ、母が大慌てでリビングにやってきた。話を聞いてみると夜の地震で大津波が日本を襲い、利用しようとしていた東海道新幹線や東海道本線などの太平洋沿いのJRが運休になってしまったそうだ。運転再開の予定はなし。このままだと大阪に間に合わない。果たして、彼はどうするのだろうか。
彼は、朝ご飯や歯磨きを済ませて、朝の眠気を覚ました。そして彼は思い出した。そう、今日は学校なのだ。しょうがない。廉太郎はそう思いながらも学校に行った。もちろん頭のことはJRの電車を使わないでどうやって大阪に行くかということだ。学校につくと、いつも通り友達が「おい鈴木」などと声をかけてきた。廉太郎はいつも通りの学校を過ごした。昼休み、彼は電車博士の友達、佐々木康介にJRの電車を使わないで大阪まで行く方法を聞いてみた。康介はしばらく考え込んで、「はっ」といった顔をした。そして廉太郎にゆっくりと大阪までの行き方を教えた。廉太郎の顔にも笑みが浮かんできた。さて、読んでいる皆さんはどうやってJRの電車を使わないで大阪まで行くかを知っているのだろうか。知っていても知らなくてもこの先を読み進めるがいい。
12月10日の朝4:00、彼はすっきりした気分で起きた。普段ならなかなか起きられない廉太郎だったが今日はJRを使わずに電車で大阪まで行く策を実行する日だったからだ。彼は急いで朝の準備をし、5:16分、地下鉄の丸の内線に乗った。車内は早朝にもかかわらずかなり混んでいるようだ。彼は新宿で5:35分に降りた。次に乗るのは小田急線。5:41分発に乗り7:15分に小田原についた。初めはかなり混んでいたが都会から出ていくからだろうがそのあとだんだんとすいていった。空も断端と明るくなってきて朝を迎えてきた。小田原から彼はどのように行くのかは読者の電車好きなら知っているだろう。
彼は小田原から箱根登山鉄道で1度の乗り換えで強羅についた。この時はもう8:40分になっていた。「もうすっかり朝だな」彼はそう思った。箱根からバス、伊豆箱根鉄道、フェリー、静岡鉄道、静岡バス、天竜浜名湖鉄道、湖西バス、名鉄名古屋線を準用に乗り継ぎ名古屋まで来ることができた。しかしここで事件が起こった。何と次に乗ろうとしていた近鉄の米野駅で人身事故が起きたのだそうだ。時刻は18時だった。あと4時間である。とりあえず、地下鉄東山線に乗り八田まで行った。何と八田からだと、米野を過ぎているため、動いていたのである。近鉄八田から乗ることができ、大阪難波から御堂筋線で無事に大阪に着くことができた。彼はなんとテレビに出たのだ。後日、彼は一躍有名人になった。

ありがとうございます。