【追悼】経済評論家の山崎元さん死去_2024(R6).1.5
●令和6年1月5日に経済評論家の山崎元さんの訃報をヤフーニュースで知った。
・Youtubeや他のネットで、山崎さんが癌で厳しい状況であることは知っていたので、それほど驚きはない。
・数か月前の動画で、山崎さんが冷静に病気や状況について語っておられたのは、驚きに近い。死を前にしても65歳で考えつくせば、あのように冷静にいられるものなのか。
●山崎さんを初めて知ったのは、20年くらい前の新聞記事で、山崎さんが転職を繰り返した記事だったと思う。
・私はたぶん学生で、当時は外資系に勤めていたと思う山崎さんを高学歴で能力が高いと思って、羨望で見ていたのだと思う。
・一方で、転職したら退職金が少なくなるとか、組織の中で昇進していないのは何か欠点があるのかも、と訝しく思った気もする。
●その後も色々な場面で山崎さんの記事を見たと思う。投資情報を得るために読んでいた何かの経済雑誌で「GDPはウンコみたいなものだ」と発言していて、色々と考えさせられた。
・世の中の規模とか経済力とかをお金の量とか数字で表すのは乱暴だけど、それ以外に中々指標がないから、GDPで経済力を比較しているのであろうと、そのころから山形浩生さんの受け売りで、思ってはいた。
・それをGDP≒うんこの量≒沢山食べたした、と考えると言い得て妙である。GDPが大きいからと言って幸福とは限らない。でもウンコの量が多いということは、きっと沢山食料を食べたことであり、食料を沢山たべれることは食べれないよりは基本的に幸福である。ただし、消化器官が狂っていたり・無理やり安い食品を食べてもウンコは増えるが、それは幸福とは言えない、と思ったりして。
・山崎さんは、なかなか面白いことを言う人だと思った。多分10数年前のことである。
●10年くらい前に橘玲さんの本を読んで、インデックス投資の利点を知り、その後山崎さんが日本の投資信託の手数料が高すぎる、安い投資信託が良い言っておられて、転職やらGDPウンコやらの思い出と重なり、山崎さんの発言には注目するようになった。
・一方で、肩書が楽天証券になっていて、いろんなところで色んな失敗をしたのかな、と、やっかみ半分に思ったりもした。
●山崎さん本は、たぶん読んでいないと思うけど、山崎さんの病気を知って、ここ1か月で動画を見漁った。投資の関係は、教えていただく点が多かった。
・ただ、生き方は全然私とは違う。もちろん山崎さんは東大出のエリート中のエリートの能力の持ち主だから、違って当然。転職もせず、できないだけかもしれないが、20年以上、同じ組織にお世話になっている。山崎さんなら「何も考えずにいる労働者」と言うだろうか。だけど株式投資はしているから、「割と上手くやっている」と言うだろうか。
・また山崎さんは金融業界への指摘は厳しすぎるものがある気がするし、情報弱者というか投資弱者へ厳しい気がするが、それは個人で市場や社会と対峙した山崎さんだからそうなるのだろう。組織の中で匿名でヌクヌクやっている私が甘いのだろう。
・それでも世の中は徐々に良くなっていると思う。たぶん所属する業界の少数派は、どうしてもその業界から攻撃されるとかで、厳しく見がちなのだろう。金融業界、住宅業界、食品業界…など、闇が深すぎるというが、それでは日本は闇ばかりになってしまう。そんなに日本はダメなのか?日本よりマシな国がどこで、どんな点がよかったりするのだろう?
●山崎さんは酒をほぼ毎日飲んでいたという。ミッシェル・ガン・エレファントのチバと同じじゃないか。そりゃ健康を毀損するだろう。
・私は酒は普段は飲まない、というかあまり飲めない。酒を飲む効用を問題にするかもしれんが、山崎さんを見習う気にはなれない。
●縷々書いてみたが、山崎さんは数多くの転職を経験しつつ、正しく、率直に意見を述べてこられた。正しく、自分に素直だから転職が多かったのかもしれない。
・山崎さん言葉には、私が生きる上でのヒントも沢山ある気がする。一方で、私の能力を見合わせて、身の丈に合った・身の程をわきまえた目標や戦略が必要だと思っている。今の世の中、普通に生活するのも、大変だと私は思っている。山崎さんからは、能力を過小評価していると言われる気もするし、言われたい気もする。
・心身の健康のうち、山崎さんは心の健康に重きを置き過ぎたのかもしれない。身体の健康も重要であるはずだ。
長生きしていたら、何かできること・分かることが、ある気がするし・あると思いたいし・あるようにしたい、私は思った。前から思っていたはずだが、快楽や怠惰や衝動に流されている自分を正す契機としたい。
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