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私だけの物語を作っていくのだ

観葉植物が枯れた。
この部屋に引っ越してきた時
100均で買ったナギという植物だ。

同時に購入したパキラと同じく
乾燥に強く、土がしっかり乾いてから水をやることが育てる際のポイントらしい。

その後、ガジュマル(スリーコインで見つけた)やミリオンバンブー(100均)を仲間に迎え入れ5つの植物と一緒に生活してきた。

子供の頃観た映画『レオン』で
主人公の殺し屋が観葉植物を大切にしているシーンがあるが

喋りもしない動きもしない
ただそこにあるだけの存在にたいして
なぜ思いを寄せられるのか不思議だった。
今は少しだけわかる気がする。



購入したばかりの幼木が
2年冬を越すことができればまず安心らしい

ナギはどの植物よりも元気で
手がかからず、
寒さが厳しかった冬も
濃い緑の葉っぱを元気いっぱいに広げていた。

だから気を抜いてしまっていたのかもしれない。

2週間前、ライブから帰ると
新芽ともども枯れてしまっていた。

昨日はあんなに元気だったのに、
たった1日でこんなに枯れてしまうものなのかと驚いた。




家を出るその日だって
というか毎日霧吹きをかける時に
乾き具合は観察していたし

水をあげる頻度だって
今までと変わらなかったはずだ。

原因はなんだろう。
寒さ?いや、そんなに寒いわけでもなかったし
あの気温で枯れるのであれば
過去4年の冬の時期に枯れていた方が納得できる。不思議だった。


ネットを検索すると
ナギが枯れた場合
根っこまで枯れているので手遅れらしい。

そうか。手遅れか。
昨日は元気だったのに、もうダメなのか。

まるで昨日まで仲良く過ごしていた恋人から
急に別れを告げられた時のような気分だ。



話は脱線するが
ライブに行ってから
何かが完全に吹っ切れた。

去年から「もう大丈夫かも」と思うタイミングは何度かあったが
今回は断ち切れたとはっきり感じた。

もしかして私が行ったのって
L'Arcのライブじゃなくて
縁切り神社だったのかな?


それは違うとして
実はナギは縁を切れないようにしてくれるので
縁結びや夫婦円満の木と呼ばれているそうだ。

ああもしかして、と思う。
わかってる。
ただ私の観察が甘かっただけだ。

水のやりすぎが枯れた原因でなければ
水をあげなさすぎたんだろうし
様々な要因が複合的に絡んで枯れてしまったのだろう。

わかってる。

でも、
もしかして私のこの
切りたくてたまらないのに切れずにいた縁を、
未練を、執念を断ち切ってくれたのは
ナギなのではないかと思うのだ。



ファンタジーとか
スピリチュアルと揶揄されても構わない。

私の人生では起こり得ることだし
そうやって私だけの物語を作っていくのだ。

科学的に説明のつく現象であっても
私の物語の中で楽しむ限りは
もしかして…と心をゆらめかせていたい。




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