生活習慣の難しさ

誰かと一緒に何かをやるということは、別に珍しくもなんともないことで、世の中のほとんどのことがそうした類のものだろう。

人とうまく物事をこなしていくにあたり、我々はあるスキルを身に付けている。わかりやすく自分の考えを伝え、相手の考えを聞き、そして必要とあれば妥協点を模索する。そうやってみんなが納得のいくような、少なくともそれに近いような結論を導き出そうと努力する。ほとんどの場面では。

でも、ここに、その通りにはいかない場面がある。「生活」だ。

新製品の販売方針については建設的な議論をしてきた同僚が、ふと鍋を囲むとどうしても〆はうどんではなくラーメンがいいという。旅行の計画についてあれこれ一緒に考えてきた友人が、ふと寝る時にはカーテンを開けておくことにこだわる。

仕事もプライベートな付き合いも、所詮はすべて表向きだ。それと対照的なところに生活習慣というものがあって、これまで日々繰り返されてきた「当たり前」の行動は、円満な人付き合いのためにというだけでは簡単には揺らがないのだろう。

だから、結婚ってすごいんだなって思う。

ねぇ、一緒に暮らしてみようよ。

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