白秋社編集チーム編著・天野馨南子監修(2021)『未婚化する日本:ペアーズ共同調査と統計データが示すその傾向と対策』白秋社

少子化が最重要課題となっている我が国社会。そして孤独や孤立に苛まれる市民。それらの原因として注目されなければならないのが「未婚化」である。人との繋がりの最小単位である家族について重要な視点を提供する一冊。

この40年間で日本の夫婦一組が持つ子どもの数は、実は少子化の傾向から想像されるほど変わっておらず2人前後である。それなのに、合計特殊出生率が下がり新生児の人数が過去最少になっているのはなぜか。本書が提示する答えが結婚する男女の減少=未婚化である。子育て支援が中心だった我が国の少子化対策に決定的に欠けていた視点を本書は与えてくれる。

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