8月31日とは

 タイトルに反して本日は1月26日である。

 突然だが8月31日ときいて,皆様は何を思い浮かべるだろうか?
 結局終わらなかった宿題の山や,学校が始まってしまう憂鬱な気持ちを思いだした方も多いだろう。テレビを見ると8/31になって慌てて宿題を片付け始めるマンガのキャラクターもいるし,最近では9月に入り夏休みが明けたときに全国で起きる悲しい事件を防ごうという取り組みもある。

 さて吾輩の場合,8月31日ときいて何が浮かぶか。
「8/31は8/31じゃん。」
これだけである。
あれだけ大それた前ぶりをしておいてなんだその言いぐさはと炎上するのがおっかないので,ここから先は言い訳をさせていただく。

 まず冒頭で話した宿題の山や憂鬱な気持ちだがこれを連想するにはある条件が必要である。それは「8/31に夏休みが終わるのが普通であること」である。

 ここへ来て「?」となった人はおそらく8/31にしっかり夏休みが終わる学校生活を送ってきたと言うことだ。しかし,日本全国学校生活を経験した人間が同じことを連想するとは限らない。かくいう吾輩も,実は連想できない側の人間だった。

 きっかけはあるマンガのキャラクターが8/31の日めくりカレンダーを見て焦って宿題に取りかかるという場面だった。当時小学生だった私だが,8/31のカレンダーを見て「なんで焦ってるんだ?」と思ったのである。8/31に夏休みが終わる人にとってのここでいう疑問とは「何故もっと計画的にやらなかったのか」かもしれないが,吾輩の場合そうではない。

 実は吾輩のこれまでの学校生活では夏休みは8/31より前に終わっていた。冬の寒さが厳しいので冬休みが長い分,夏休みが短いのだ。
 さて,察しのいい方は疑問の正体がおわかり頂けただろう。8/31より前に夏休みが終わることが普通の人間にとって,8/31に慌てて宿題をやるのは完全に手遅れなのである。それだったらもう間に合わなかったものをそこまでああどうしようってなりながらやることなくないか?とまで思っていた。

 吾輩の場合この物語を見ながら父親に「この主人公変だね」と言ってそこで初めて知ったのである。…世の中には8/31に夏休みが終わる人がいるということを。しかもおそらく当時の日本において大多数の小学生はそちらで,むしろ少数派は自分たちであることを。

 現在は小学生の頃より世間のことが分かってきたのでこの事実も忘れてはいない。どうしてこんな考えを急に抱いたかと言うと,先日あるTwitterを見て日本という国は地域によって常識も雰囲気も慣習も全然違うケースが多いことを思いだしたからである。

例えばある地域では挨拶しないと生意気だと言われる。一方別の地域では挨拶すると「あの人なんだろう?」と不安がられる。
ある地域では「電車一駅分歩いていい運動を!」といえば別の地域からは「一駅分歩いたら2,3時間かかるんだけど」とつっこみが入り,ある地域では「雪が3cm降った!大変だ!」と騒いでいたら別の地域と人間からは「3cm位で大げさな」と鼻で笑われてしまうのである。

 このように8/31という日付一つとっても日本人の間で違いはかなり浮きだってくる。

 そして今日も私は「普通はこうでしょ!」といわれながら生活していくのである。

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