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高すぎる自意識との付き合い方

お互いの自意識が邪魔をして、やりたいと思ったことができないで終わってしまうことがある。

例えば、タピオカミルクティーを飲みたいなと思ったとき、「今時タピオカを飲んでいる人と思われたくない」という自意識が働いてしまい、結局飲めずじまいになってしまうようなことだ。

側から見れば、「この人は本当はタピオカが飲みたいんだ。でも、タピオカを飲む人と思われたくないからそんな振りをしているんだ。」と気づく。
でも、本人には何も言わない。

こんな場面に遭遇することが結構ある。自分自身が自意識の塊だからだ。

そして、同居人も自意識が強いきらいがある。だから、一緒に行動していると、二人ともやりたいと思っていることでも、お互い「別に興味ないし」という態度をとってしまい、結局できずじまいになるということが起きる。

私たちは、なんて不毛なことをしているんだろうか。

だってお互い、相手が自分と同じことを考えてそんな態度をとっていることに気づいているのだから。自意識を捨てれば、二人とも本当にやりたかったことができるのに。


実は、今日もそんな場面に出会した。

スワンボートがある某池の周りを散歩しているときのこと。疲れたので池の近くのベンチに座り、ボートを漕ぐ人々を二人で眺めていた。

手漕ぎボートをほのぼの漕ぐカップルや親子連れ、必死になって足漕ぎボートを漕ぐスーツを着た男性二人組、疲れて浮いているだけのスワンボート。

なんだか、とても楽しそうに見えた。

二人でボートに乗っている人たちに勝手にコメントを付けているうちに、私はなんだかボートに乗ってみたいという気持ちになってきた。

しかし、そんなことは自意識の塊の私が言えるはずがない。同居人にボートに乗ってはしゃぐような人だと思われたくないからだ。

ただ、同居人もどうやらボート楽しそうだなと思っているのだなということにも気づいていた。きっと、私からボートに乗るきっかけになる言葉が出るのを待っているのだなと。


今までだったら、ここでお互い自意識の方を尊重して、乗らずに帰っていたと思う。でも今日はちょっと違った。今日くらいは、ボートに乗ってはしゃいだっていいじゃないかと思ったのだ。

それでもやはり自意識が強い私は、「乗りたい」という直接的な言葉を使うことはできなかった。だから、かわりにこんなことを言った。

「今さ、多分二人ともボートに乗りたい気持ちになってると思うんだけど、自意識が邪魔して二人とも言い出せないでいるよね。」

この状況を客観的に分析するスタイルをとることで、ボートに乗りたい気持ちを伝えつつ、自意識も守れる。その場で思いついたにしてはなかなかのテクニックではないだろうか。

すると、同居人もそれに共感してくれて、結果的に足漕ぎボートに乗ることになった。はしゃぎすぎたせいか、左尻が痛い。

ボートに乗っている間、同居人が「実はここを通るたび、乗りたいなと思っていたんだよね。いつも自意識が邪魔をして言い出せなかったけど。」言い出した。

これを聞いて、お互い強すぎる自意識が邪魔をして、やりたいことを我慢せざるを得ないという状況に陥っていることがかなりあるのだろうと思った。

そんな時は、今回生み出した「気持ちを伝えつつ、自意識も守れる第三者目線スタイル」を使っていこうと思う。

そのうち面倒になって、自意識とかどうでもよくなってくれないだろうか。


文字に書き起こしてみるとばかばかしいのだけど、実際は自意識って本当に厄介だ。自意識が強すぎることを自覚しつつ、これからはもっとうまく付き合って行けたらいいなと思う。

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