足腰の衰えが健康を脅かす!ロコモティブシンドロームについて知ろう
本記事をご覧いただき、ありがとうございます!
今回は、ロコモティブシンドロームについてお話させていただきます。
前回、『企業の悩み!経済損失3兆円!従業員の腰痛対策とは? (オフィスワーカー向け)』という記事を投稿させていただきました。
腰痛は8割以上の人が一度は経験したことがあるとも言われている国民病です。腰痛のように足腰に痛みや機能低下、障害をきたし、「立つ」、「歩く」などの能力の低下を招き、将来の介護になるリスクを抱える状態をロコモティブシンドローム(通称:ロコモ)と言います。
皆さんは、このロコモという言葉を聞いたことがありましたか?
ハワイのハンバーグや目玉焼きの乗っているご飯とは違いますよ(^^)
2023年の調査にて、
「理解している」(意味を知っている)人は、17.8%
「認知している」(聞いたことがある)人は、41.5%
であったと報告されています。
まだ国民の約6割程度にしか名前が認知されておらず、内容までわかっている人は2割以下ということになります(メタボの認知度は、9割程度という報告もあります)。
つまりこの記事を読んでくださった人は、貴重な2割の博識な方の人になり、ハナタカさんになれるかもしれません!
改めて、このロコモ、足腰の衰えを示すワードになりますが、こちらの言葉は、「Locomotive:移動の」、「Syndrome:症候群」の英単語を組み合わせた造語になります。移動に必要となる足腰の症候群ということです。日本語では「運動器症候群」と訳されます。
足腰は人間のパーツとして臓器として医療界では考えられます。
病院では、
・呼吸器科
・循環器科
・消化器科 という言葉を見聞きしたことがあると思います。
同じように、「運動器科」という言葉も実はあります。一般的には整形外科という言葉の方が広まっていると思います。
この「運動器」には、
・骨 ・筋肉 ・関節 ・関節・筋肉を動かす神経
が含まれています。
それぞれの機能低下や傷病の例としては、
骨:骨粗鬆症、骨折
筋肉:肉離れ、筋挫傷、筋力低下、筋萎縮
関節:関節炎、変形性関節症
神経:腰椎椎間板ヘルニア、頚椎症、脊柱管狭窄
などがあります。
ロコモは、上記の傷病の未病(まだ病気に至る前の状態)を含めての概念であります。
ロコモは国が掲げる健康目標である健康日本21(第二次)に掲載されています。
第二次では、認知度の向上を目標に活動が行われておりましたが、2024年度から新たに始まる第三次からは、ロコモティブシンドロームの予防が目標に掲げられました。
運動器の問題は、その時々に”痛い”、”痺れる”などの症状で苦しみますが、それだけの問題ではなく、
・動かなくなることでエネルギー消費が減って太ってしまったり、
・太り、筋肉が減った結果、さらに痛みが強くなったり、
・生活習慣病が悪化したり(生活習慣病の悪化は、がんや脳卒中、心筋梗塞などのリスクも高くする)、
することもあります。また、
・動かなくなることで、全身の血液循環が悪くなり、心臓病のリスクになる。
・活動の機会が減少し、ボケやすくなる。うつっぽくなる。
といった足腰の問題以外にも発展していきます。
日本が少子高齢化で超高齢社会に入っており、生活に支援や介護が必要な高齢者も増えていることはご存知かと思います。
その原因の一番は、運動器による原因だといわれています。
衰えてから鍛えるのは、衰える前の状態を維持するよりも骨の折れる作業です。そのため、痛みなく元気に歩けるうちにロコモを予防していくことが賢明かと思います。
働き世代である中年期は、まだまだ元気ではありますが、生物学的に筋力や筋肉量が下降線を辿ってきています。それに加えて、運動不足、過度なストレス、肉体疲労、不摂生などが積み重なり、下降線の角度はより急下降となります。メタボが重なるとさらに下降していきます。
将来の健康のために、予防介入していく時に、人生において今が一番若いはずです。これからの長い人生を楽しむために今のうちからの運動習慣をお願いしたいと思います。
次回はロコモのチェックの仕方、判定方法について説明いたします。