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ChatGPTにnoteのテーマを聞いてみた、「ハンコの歴史」ってなんだろう

今日もコーヒー☕を飲みながら仕事をしている、カスタマーサクセス担当の森です。

電子契約サービス「CoffeeSign」を提供している弊社はテクノロジースタートアップなので、世の中の新しいテクノロジーについて日々調査をしています。そんな調査をしなくても「ChatGPT」というキーワードを目にしない日はないくらい、メディアや雑誌などでもChatGPTが話題になっていますね。

そのChatGPTは流暢な文章を生成するだけでなく、記事テーマのアイディアなど、絶妙な質問にも答えてくれるとのこと。

そこで、早速、私の悩みを質問にして聞いてみることにしました。

ChatGPTに聞いてみたnoteのテーマ

■ 質問

電子契約サービスのCoffeeSignで、noteに書く”おもしろいテーマ”を考えてください

■ ChatGTPの回答

  1. 「電子契約」と「電子レンジ」の共通点:「電子契約」と「電子レンジ」には、意外な共通点があることを紹介します。例えば、どちらも「電子」がつくところから始まり、簡単でスピーディーに使える点が挙げられます。

  2. 「署名の歴史」から見る電子署名:古代から現代に至るまで、様々な署名の方法があったことを紹介し、その中でも電子署名の特徴について解説します。例えば、古代エジプトで使われていた印章にも電子署名のような要素があることを紹介します。

  3. 「契約書のサイン欄」に隠された世界の秘密:契約書のサイン欄には、意外な秘密が隠されていることを紹介します。例えば、契約書によっては、サイン欄の位置や大きさに意味があることを解説します。

  4. 「契約書の面白トリビア」:契約書に関する面白いトリビアを紹介します。例えば、世界で最も高額な契約書は何か、という問題や、契約書における最も長い言葉は何か、という問題を出題します。

  5. 「電子契約がもたらす未来のビジネス」:電子契約がもたらす未来のビジネスについて、予測や仮説を立てます。例えば、人工知能が導入され、契約書の自動生成が可能になることや、ブロックチェーン技術によって契約書が完全に安全・保証されることなどを予想します。

CoffeeSignのnoteは月に1回のペースで投稿しているのですが、毎回頭を悩ませるのがテーマを何にするかです。

noteを見ていただく皆様に興味を持ってもらえるような内容にしたい、でもそんなテーマなんてすぐに思い浮かばないという苦悩を毎回味わっています。(これはnoteを運営する皆様であれば共感していただけるのでは…)

正直、そんなに期待はしていなかったのですが、”おもしろいテーマ”を考えてください、と質問してみたところ、なかなか良いアイデアを5個ももらうことができました。ChatGPTは、とっても優秀なアシスタントです!

この中から2番の「署名の歴史」から見る電子署名のアイディアを採用し、「ハンコの歴史」について、真面目に調べて記事にしてみることにしました!! 実は、なんとハンコには数千年にも渡る、長い歴史があったのです。

記事執筆にあたって読んだ3冊の本

メソポタミア文明で誕生したハンコ

ハンコの原型と言える原始的なものは紀元前7千年頃の中東の遺跡から発掘されていますが、本格的なハンコと言えるものは、紀元前3300年頃のメソポタミア文明においてシュメール人が使用した「円筒印章」と呼ばれるものです。
「円筒印章」は、その名の通り筒形のもので、側面に絵や模様が刻まれており、粘土の上で転がすように押し付けて使われていました。

シュメール人は楔形(くさびがた)文字と呼ばれる最初の文字を発明しましたが、発掘された陶片に刻まれている最も古い文字は紀元前2800年頃のものなので、ハンコの歴史は文字よりも先に始まったことになります。

世界各地へのハンコの拡がり

メソポタミア文明で誕生したハンコは、エジプトやギリシャなどの文明が栄えた地へ拡がりを見せていきます。

メソポタミア文明やエジプト文明では文字の発明と前後してハンコがつかわれるようになりましたが、中国文明においては甲骨文字で残されている資料にハンコの存在を示すようなものは見つかっていません。中国で確認できる最も古いハンコは周時代末期の戦国時代(紀元前480~222年)のものです。

そして漢の時代になると、ハンコを使用する風習が広まりました。官僚組織の発達に合わせて、官印の制度が整備され、皇帝から一般の官僚までがハンコを持つことになりました。また、ハンコが所有者の身分を証明するという新たな用途も生まれることになりました。

日本の「ハンコ社会」

日本のハンコの歴史は、漢の皇帝から贈られた金印「漢委奴国王」(紀元57年に制作)から始まります。しかし、この時代はまだ日本でハンコを使用する風習が無く、金印が実際の押印という用途で使用されたかは確認できていません。

本格的にハンコが使われるようになったのは大化の改新の後の新しい律令制度のもとと考えられおり、遣隋使を通じてもたらされた官印が使用されていました。

奈良時代の後期になるとプライベートなハンコである私印も認められるようになりました。藤原仲麻呂が天皇によって認められたのが最初のケースと言われています。

江戸時代に入ると行政でも民間でもハンコを押す慣習が広がり、現在の印鑑登録制度の起源ともいわれる実印を登録するための印鑑帳が作られるようになりました。

明治時代には、国民のハンコの使用についてハンコとサインのどちらにすべきかという問題を巡り猛烈な議論が行われました。明治の新政府は欧米諸国におけるサインの風習を日本に持ち込もうとしましたが、当時の大蔵省や銀行から事務処理上の煩雑さや当時の低い識字率などを理由にして反対意見が相次ぎました。政府の反対にもかかわらず、ハンコ中心の議員法案が成立して公布されてしまいました。この法案は現在も効力を持っており、日本におけるハンコ社会成立の根拠となりました。

まとめ

日本で、絶大な効力を持ってきたハンコですが、実はサインか、ハンコかという大論争があったとは…、大変おもしろいです。
しかし、この日本のハンコ文化も、現在は電子署名へとその役目が移り変わろうとしています。
CoffeeSignで提供している電子署名も「この何千年もの歴史の流れを汲んでの今である」と考えると、なんだか感慨深い気持ちです。
ChatGPTの回答から思いがけず、たくさんの有益な知識を得ることができました。こんなふうに新しいテクノロジーを、これからも使いこなしていきたいものです。

☕豆知識🍩

  • 署名を表す「sign」は、元々ハンコを意味するラテン語「sigilum」から来ている。

  • フランスの司法大臣は今でも「ハンコの番人(Garde de Sceau)」と呼ばれており、ハンコが重要なものであった時代の名残を残している。

  • 森鴎外の明治41年の日記に「行く春を ただベタベタと 印を押す」という句が書かれており、陸軍医務局長を当時務めていた際の押印についてうんざりとした気持ちが表現されている。

参考文献

  1. 新関欽哉 『ハンコロジー事始め』日本放送出版協会〈NHKブックス〉、1991年

  2. 新関欽哉 『ハンコの文化史』吉川弘文庫、2015年

  3. 久米雅雄『はんこ』法政大学出版局、2016年


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