みやまわこ@民宿カラフル

瀬戸内海の豊島で小さな民宿のお手伝いをしています. https://colorful…

みやまわこ@民宿カラフル

瀬戸内海の豊島で小さな民宿のお手伝いをしています. https://colorful-color.net/

最近の記事

また歩きだせる場所 20240411

たまにはいつもと全く違う、午後4時にPCの前に座ってみました。 すこしだけ日が傾いて、食堂にはやわらかい光が差し込んでいます。 そういえば、一昨日泊ってくれた韓国のお客さんは、無事空港についたかな。 「ワコサン、光ガキレイデス」と言って、カラフルでたくさん写真を撮っていった彼。 宿を出発する時に、行ってきますと言いたいところを「イタダキマス」と言ってしまって恥ずかしそうに笑っていた。 いいんだよ、いただきますでもいいんだよ。 わたし達には、ちゃんと伝わってるから。

    • ちいさい世界だし 20240408

      思い返してみれば、「折り合いをつける」ということが苦手だったなぁと。 色々なことに対して、常に0か100かで対応していて、そりゃ疲れるよね、と今となったら笑ってしまう。 好みに対しても、嫌いか好きかしかなくて、「別にどうでもいい」「なんとも思わない」というグレーゾーンがなかったんですね。 常に白黒つけて、善悪つけて、goodかbadでしか判断しないから、世界が広がらないし、居心地がわるい。 前の夫に「わこは世間知らずだね」と何度も言われたけど、確かにそうだったのだと、

      • それだけのこと 20240405

        今日、またひとり、友人が豊島を旅立っていきました。 行き先は外国で、豊島に帰って来るかは未定。 いつかまた会える。 そう思っていても、今まで過ごした時間が押し寄せてきて、見送りのみんなの一番うしろで泣きそうになりました。 そんなに多くの時間を一緒に過ごしたわけじゃない。 そんなにたくさんの歌を共に口ずさんだわけでもない。 でも長さでもなく量でもないんだよな。 ただ、顔を合わせた時に、一緒に笑い合うことが、とても心地好かった。 それだけのこと。 でもそれだけのこと

        • ほんとうの神さま 20240403

          雨降りの水曜日でした。 だからかな。 一日中眠くて、今日は宿泊客がいないことをいいことに、ちょっと寝ては活動し、また眠っては動き出し、を繰り返していました。 眠っている間は夢を見ていて、夢の内容はほとんど覚えていないのだけど、なんだか穏やかな気持ちで目覚めるので、大量のアイロンかけも水まわりのお掃除も気持ちよくできました。 今日の雨は催花雨(さいかう)だって、テレビが言ってました。 桜をはじめとする春の花々の開花を促す雨のこと。 雨はいつだって、次の季節を連れてきて

        また歩きだせる場所 20240411

          みずみずしい未来 20240402

          昨夜、ナオさんとラヂオを収録しながら、別れ=旅立ちなんだって、唐突にはっきりと感じました。 そんなこと、昔からみんなわかっている当たり前のことなのかもしれないけれど、昨日はその当たり前の認識をさらに深めた夜でした。 次のステップへ進むための別れが旅立ちであることはもちろん、たとえば、それが最期の別れであったとしても、それはまた別の世界への旅立ちであり、そう考えることで、その魂も、生きているわたし達も、前に進めるのだとおもいます。 きっとまた逢えると信じて。 なにかを考

          みずみずしい未来 20240402

          この本があるってことを知れてよかった 20240401

          昨日はお隣の小豆島に渡って、山七文庫として古本を販売を行いました。 お店を開かせてもらった場所は、地元のおしゃれなカフェ「BLUE BEAT BLAND CAFE」で、開店からコンスタントにお客さんが訪れ、多くの方がコーヒーのついでに山七文庫のコーナーも覗いてくれました。 BLUE BEAT BLAND CAFE Instagram →@bluebeatbland 昨日は春らしいあたたかな風が吹く日で、本の販売の合間にテラス席でコーヒーを飲んだり、店主やお客さんとお喋り

          この本があるってことを知れてよかった 20240401

          劣等感ブースト 20240330

          昨日、檀山に登ったら、頂上付近では桜がひらき始めていました。 いよいよ。 いよいよ春ですね。 宿の方も忙しくなってきて、日々、バタバタと動き回ることが多くなりました。 忙しいとは言っても、ちゃんと休み休みやる余裕はあるし、以前に比べて心地好く仕事ができているなぁとおもいます。 豊島に来たばかりの頃は、プライベートにしても民宿の仕事にしても、とにかく余裕がなかった。 嫁入りした家に慣れることにまず四苦八苦したし、短期間で結婚を決めてしまった夫と足並みを合わせることに

          劣等感ブースト 20240330

          からだはもう走りだしている 20240328

          昨日は友人と朝活をしました。 朝活というたいそうな名前がついていますが、わたし達の朝活は30分間と時間を決めて、近況報告をしたり、話しながら出てきたテーマについてお喋りするだけの気軽な時間です。 昨日は「今後実現したいことベスト3」の発表となりました。 マジメか、と突っ込みをいれながらも、真剣に考えるわたし達。 お互いやりたいことはわんさかあるけれど、結局伝え合ったことはすべて、お互いが大事にしている「軸」に関することだったようにおもいます。 だれかの暮らしがちょっと

          からだはもう走りだしている 20240328

          わたしはわたしの畑を耕す 20240326

          日記をつけるようにnoteを書くことが、すこしだけ習慣になってきたようにおもいます。 朝起きて、PCの前に座って、おもったことをそのまま打ってゆく。 これは、アカイトコーヒーのナオさんに勧められた書き方。 ナオさんのリスペクトしている方が、そうやってブログを書いているそうです。 あれこれ考えていたら、こだわりが出てしまうし、時間もかかってしまう。 わたしの本業は民宿スタッフであり、物書きではない。 技巧を凝らして書けるスキルも、書くことに割ける時間も多くは持ってい

          わたしはわたしの畑を耕す 20240326

          うつくしくない日など一日もない 20240325

          「書くことが祈りだった」 その言葉を受け取ったのは、ずいぶん昔のことだから、もう誰の言葉であったのか忘れてしまったけれど。 その言葉はわたしにとっては、首がもげるほど頷けることの一つです。 誰に向けるでもない、ただ記すことへの信頼は、そのまま自分自身と自分以外の誰かへの手紙となります。 わたしはきっと、「元気でいますか」と問うように、ものを書いて居るのだとおもいます。 ここ数日、雨や霧の日が続いていて、流れる空気がとてもしっとりとしています。 憂鬱、というよりも、

          うつくしくない日など一日もない 20240325

          はるだから 20240323

          冬の間は、分厚い靴下を3枚重ねにして履いていました。 冷えは女の大敵、とばかりに、靴下だけではなく頭から足までブクブクに着ぶくれて今年も冬を越しました。 ここ数日、寒い日が続いているものの、ゆっくりと確実に季節は緩んできていて、わたしの着衣も少しずつ身軽になってゆきます。 身軽になってゆくのは、服だけではなくて、春が近づいてくると、どことなく気持ちも重さを失くしてゆく気がするから救われます。 問題はそのままなのに、「春だから」という理由ひとつで、あっけらかんと根拠もな

          特筆すべきことなし 20240322

          特筆すべきことなし。 それがいかにしあわせなことか。 何もない、とうことは、何かあることと同じくらいドラマティックなのではないか、とわたしはおもいます。 一日を思い返した時に、誰かに伝え聞かせるような出来事がなかったとしても、たしかにそれはわたしの一日であり、そのなんでもない一日の中に、自分にしかわからなくていい起承転結が、かならずある。 それはもしかしたら、何か特別なことがあった一日よりも、豊かであたたかさに満ちた時間だったりするかもしれません。 一日中眠ってた日

          特筆すべきことなし 20240322

          時間はいのち 20240321

          あまりにも早く起きてしまった朝には、haruka nakamura をかけ流して、蝋燭を燈します。 目を疑うほどの完璧な空間がそこに出来上がって、わたしはうっとりして、ローズヒップのお茶を飲みながら、茶色いペンを握ります。 書きつけるのは、今日のタスクと今日の一言。 今日はお客さんの布団を用意して、自然の家の掃除をして、それから、iPhoneのなかの写真を整理しよう。 あと、ちょっとだけ散歩もしよう。 それから、オカダヤにチョコレートを買いに行こう。 今日の一言は

          時間はいのち 20240321

          わたしあなたのこと嫌いなの 20240320

          年をとってくると、前触れもなく過去が降ってきますね。 昨日は、ふっと、20代の頃、入院していた時のことが頭に浮上してきました。 同じ病棟に、病院食を一切食べず、ランチパック(たまご)ばかり食べていた女性が居ました。 そこはいわゆる精神科の半閉鎖病棟で、わたしも食に問題を抱えていたので、ランチパックしか食べない彼女も何かを患っていることは、ある程度理解できました。 同年代だったので、ときどき談話室でおしゃべりすることもあったのですが、ある時、廊下で気軽に声をかけたら、

          わたしあなたのこと嫌いなの 20240320

          水にながす 20240319

          先日の山七文庫が参加したイベントで、友人が『水の巡礼』という本を買ってくれました。 彼女の名前には「水」という字が入っていて、その自分の名をとても気に入っていると話していました。 「水って、変幻自在で透明で、  とどまることがないから。  わたし、そんなふうに生きていきたい。」 忘れる、という消し方よりも、流す、という失くし方の方が好きです。 起こったことは消せないし、その時抱いた感情も忘れられないことが多い。 だから、消さなくてもいいし、忘れなくてもいいとおもうん

          HOPE 20240317

          「逆よ、まったく逆よ。  自分と向き合うには  ひとりになるんじゃないわ。  いろんな人と関わり合うのよ。  お友達とおままごとしろって  言ってるんじゃないの。  自分の知らない、自分を知らない人たちと  関わりあうのよ。  見えてくるわよ、ほんとうの自分が。」                リトルミィ 春はゆっくりと眩しさを増してゆきます。 夜が明けるように、濃くなってゆく光。 ひとりでいいとおもえるまでは早かったけど、ひとりじゃないとおもえるまでには何年も