ファーストデートは凍えそうで
1月も終わる寒空の下 午前1時
寒さを耐え抜くふたりは浜辺の上
背中には ダウンジャケット越しに砂浜の感覚
”星がきれいだ ”寒いね” と
さっきからそればかりなのは
本題に入る合図なのか さては
本題を引き延ばす口実か
あなたがこちらに伸ばした左手を
わたしは何故だか左手で受け取って
上手く絡められない指たちが
ただただ寒そうでかわいそう
行き場をなくした二文字が
かすかに海へと消えて行きそうで
捕まえなければと起き上がった瞬間
あなたの方が早かったみたい
頭の上の金色たちが
全部わたしに降ってきそうで
はっ、として身を縮めたその瞬間
しっかりとあなたの匂いがした
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