マガジンのカバー画像

人気記事〈BEST3〉

12
2020年5月末日現在で閲覧数、スキ数の多いものです。 逐次更新します。
運営しているクリエイター

記事一覧

〈自己紹介〉小説家になりたくて足掻き続けています。

こんばんは。お仕事や学校はいかがでしょうか? ぼちぼち始まっているというお話しも耳にしま…

齋藤 迅
4年前
32

短編小説『「華ちゃん、」』

 セルフレジの音が耳をつく。何人もの人々が赤い買い物カゴを持ってレジに並んでいる。そんな…

500
齋藤 迅
4年前
11

追想による救済―短編『夜の花嫁』あとがき―

お久しぶりです。 自己体験作家、齋藤迅です。 遅くなってしまいましたが今回は10月12日に公…

齋藤 迅
5年前
3

『夜の花嫁』最終話

 2012年8月6日。  結局あの日、僕は曜のあとを追わなかった。というより、追えなかった。 …

100
齋藤 迅
5年前
7

『夜の花嫁』第八話

 2012年6月4日。  付き合ってから一年が経った。  一年記念日の今日、僕たちは格好つけた…

200
齋藤 迅
5年前
4

『夜の花嫁』第七話

 2012年3月13日。  卒業式が終わった。  これで僕たちは名実ともに、この学校で最上級生…

200
齋藤 迅
5年前
2

『夜の花嫁』第六話

 2012年1月21日。  荒い呼吸ががらんどうの家に響く。  外では水っぽい雪が降っていて、窓は中と外との気温差によって結露している。石油ストーブは僕らの呼気と同じくらいの声量で忙しなく部屋に生暖かい空気を吐き出していた。  曜の真っ白な肢体は、僕に家の前の砂利道に積もる雪を想像させる。触れると汗で微かに滲んでいるのが余計に雪のようだった。  背中の側から裸の曜を抱きしめて、その長くて黒い艶やかな髪に顔を埋める。曜のにおいはいつでも僕を安心させてくれるんだ。赤い屋根に

有料
100

『夜の花嫁』第五話

「おう、お前、曜から何か聞いてるか?」 「何かって、何です、先生」  廊下を歩いていると…

齋藤 迅
5年前
3

『夜の花嫁』第四話

 2011年10月4日。  十月になると秋の風が肌でも感じられるようになる。  僕と曜は、興奮が…

齋藤 迅
5年前
2

『夜の花嫁』第三話

 バスで駅に降り立ち、そのまま普段なら歩いて五分とかからないであろう祭りの会場、出店が立…

齋藤 迅
5年前
3

『夜の花嫁』第二話

 2011年8月6日。  当時、僕の家は酷く貧乏だった。  父子家庭でお金もないから旅行とは縁…

齋藤 迅
5年前
5

『夜の花嫁』第一話

 木製の扉は十年前の記憶の中でさえ古くて薄く、強くノックしたら破れてしまいそうだった。 …

齋藤 迅
5年前
10