能傍タルツ

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皆さんこんにちは❗ YouTube「現代筑前奇談考」。 こちらでも文章化させて頂きます❗ よろしくお願いいたします❗

最近の記事

能傍タルツの実話怪談コレクション 「現代筑前奇談考」その31-6月-『そんなもんだろう』

 筆者は先々月  旧知の「劇団テンペスト」という  若者たちの演劇グループの  イベントに呼んでいただき  コーナーの一つとして  テンペストの俳優さんたちと  実話怪談を語らせて頂いた。  女優さん二人に  男性も筆者含め二人。  様々な興味深い  体験談が飛び出し  大盛況に終わったのだが  本番終わって  控え室に戻ったあと  女優さんたちは  スイッチが入ってしまったのか  オフレコで  さらに色んな話をしてくれた。    そのうちの一人、Mさんより。  Pホー

    • 能傍タルツの実話怪談コレクション 「現代筑前奇談考」 その三十 -5月-『豊津にまつわる怪事件等 その二 (親父の備忘録より)』

      (個人名などはイニシャル。  明白な誤字脱字以外は  基本的に原文ママ   ※注釈のみ筆者とす)  怪No.2  ◎兄の部屋で高校時代  勉強中(一人で)  夜12時頃から  背中に水を打つように  鳥肌がたつ  後の本棚にした  (まわりに飾り彫り○※一字判読不能)  何故か霊気が感ぜられる  母に告げると  ある時より霊気がしなくなった  母が祈祷師に頼み  祈祷した   ◎小倉のH叔父の通夜の晩  台風が来た  一人 座敷の床を枕に寝ていると  夜 座

      • 能傍タルツの実話怪談コレクション 「現代筑前奇談考」 その二十九 -4月-『豊津にまつわる怪事件他 その一(親父の備忘録より)』

         筆者の父は  五年前に八十七で世を去った。    その父は生前  生まれそだった福岡県豊津のことを  事細かに備忘録をつけていたのだが  その中から「怪」と銘打たれた項目を  そのまま抜き出してみたい。  「豊津にまつわる怪事件他(体験記)」  怪No.1  ◎H兄が  焼けた離れの茶室で一夜  (筆者注    本家は親父の若い頃、火事を出している)  窓の外で足音がする。雨の音?  その部屋を空き部屋にして  古い布団を敷き伸ばしていた?  母をH兄が発見。  誰

        • 能傍タルツの実話怪談コレクション 「現代筑前奇談考」その二十八 -3月-『バリでかいおばちゃん』“パンクスの語る実話怪談 T君の体験談”

          筆者の仲間内のTくんは 現在は建築業を生業とする 古くからの博多パンクスであり 酒とアコーディオンを愛する好漢である。 そんな彼から聞かされた 少年時代の記憶。 今から四十年近く 昔の話である。 福岡市の東部に住まいしていた Tくんであるが 小学校高学年の時分 千早という場所にあった 曰く付き廃墟に 悪戯仲間数人と 深夜、 探検に行ったことがあるそうだ。 今で言うところの 心霊スポットに肝試し。 まあ、よくありがちな話である。 各人、家から持ち出した 懐中電灯片手に

        能傍タルツの実話怪談コレクション 「現代筑前奇談考」その31-6月-『そんなもんだろう』

        • 能傍タルツの実話怪談コレクション 「現代筑前奇談考」 その三十 -5月-『豊津にまつわる怪事件等 その二 (親父の備忘録より)』

        • 能傍タルツの実話怪談コレクション 「現代筑前奇談考」 その二十九 -4月-『豊津にまつわる怪事件他 その一(親父の備忘録より)』

        • 能傍タルツの実話怪談コレクション 「現代筑前奇談考」その二十八 -3月-『バリでかいおばちゃん』“パンクスの語る実話怪談 T君の体験談”

          能傍タルツの実話怪談コレクション「現代筑前奇談考」その二十七 -2月-『信号機』

          筆者の大学時代からの友人、 S氏から聞いた話。 大宰府市に在住のS氏。 二十年前くらいの話だが 当時やっていた バンドの練習帰り。  福岡市と大宰府市を繋ぐ  通称「五号線」は  都市間の交通の動脈であり  朝早くから夜まで非常に  交通量が多い通りだが  深夜ともなると打って変わって  たまにタクシーが通りすぎるくらいの  寂しい通りとなる。  S氏が深夜  五号線の岡本という四つ角を  自家用車で通過しようとしたら  ライトに照らし出された  岡本の信号機の上に

          能傍タルツの実話怪談コレクション「現代筑前奇談考」その二十七 -2月-『信号機』

          能傍タルツの実話怪談コレクションその26 「現代筑前奇談考」-1月-『スエコおばさんの話』         

           これもまた  筆者の仲間内のバンドだが  Nu-CA(ヌーカ)という   パンクバンドでギターを弾く  シュウゴ氏から教えて頂いた話。  彼は小学校くらいまで  博多湾に浮かぶ  志賀島というところの  古い木造の長屋に住んでいたらしい。  その頃よく  誰もいないはずの  玄関の右階段から  とん とん とん  と、  姿の見えない  誰かが登り下りする音を  聞いたことがあった。  むろん  二階に行っても無人である。  それは  シュウゴ氏のおばあさんの妹で

          能傍タルツの実話怪談コレクションその26 「現代筑前奇談考」-1月-『スエコおばさんの話』         

          能傍タルツの実話怪談コレクション その二十五「現代筑前奇談考」-12月-『元、ヘルズキッチン ノリさんの話』

          もう何年も会ってないが 筆者の知り合いのノリさんは かつて福岡の上人橋通りで 「ヘルズキッチン」という ハード・コアマニア専門の レコード屋をやっていた。 だが、ある時から 家庭の事情等により店を閉め お祖母さんの介護をしながら それ以前は 亡くなった曾祖母も起居していた 鞍手町にある実家に戻ることとなる。 築五十年は経とうかという 昔のままの家は なんでもノリさん曰く 日野日出志「蔵六の奇病」に出てくる まさにそのボロさだったらしい笑 トイレは汲み取り式に 手を加えた

          能傍タルツの実話怪談コレクション その二十五「現代筑前奇談考」-12月-『元、ヘルズキッチン ノリさんの話』

          能傍タルツの実話怪談コレクション その23 「現代筑前奇談考」-11月-『岩石人間、その他』

          (前回からの続き)  最近とみに耳にするようになったのが  いわゆる  ヒーラー、チャネラーと自称する方々である。  そういった能力はもとよりない筆者としては  「ああ、そうですか」と  申し上げることしか出来ないのだが。  筆者の知り合いで  Mさん、Yさんという  妙齢の女性の二人組がいる。    彼女らはもちろん  本業はそれぞれ別にあるのだが、  趣味として  あちこちの遺跡や神社仏閣を  探索されている。  そして  古武道を修行されているMさんもだが  Yさん

          能傍タルツの実話怪談コレクション その23 「現代筑前奇談考」-11月-『岩石人間、その他』

          能傍タルツの実話怪談コレクション。その二十二「現代筑前奇談考」-10月-『超常現象うどん屋K』

           読者の皆さんは  佐賀県の山裾にある  一部の好事家の間で 「超常現象うどん屋」と称されていた 「手打ちうどんK」をご存じだろうか?  筆者は九州在住だが  ある女性たちから聞くまでは  そんな店の存在は  全く知らなかった。  あるいはおそらく  同郷の方々でも  筆者同様、  見たことも聞いたこともないかたが  ほとんどではないだろうか。  断っておくが  決して怪しい店舗などではない。  グーグルマップにも  人気店として  多数の好意的コメントを  寄せられる

          能傍タルツの実話怪談コレクション。その二十二「現代筑前奇談考」-10月-『超常現象うどん屋K』

          能傍タルツの実話怪談コレクションその二十一「現代筑前奇談考」-9月-『逆立ち幽霊』

          筆者の知り合いの Pさんという既婚女性から 聞いた話。 現在、Pさんは 福岡市の隣、春日市というところに 家族三人で暮らしているが 実家は宗像市神湊という 海沿いの港町である。 こうのみなと と、読む。 窓の外はすぐ 砂浜と松原が広がる 一軒家だったのだが その中の一室で寝ると 必ず深夜に身体が動かなくなる。 そのうちに ラジオ放送の混線したような 声が聞こえ始め やがてそれがまとまり始めると 老人の怒号になったり 読経の声になったりする。 ある時など 金縛りから目を

          能傍タルツの実話怪談コレクションその二十一「現代筑前奇談考」-9月-『逆立ち幽霊』

          能傍タルツの実話怪談コレクションその二十「現代筑前奇談考」-八月-『血の海』(コーエイ氏(ANTiFAD Vo)より聞き書き)

           筆者の仲間うちに  コーエイ氏という方がいらっしゃる。  彼はアンチフアッドという  九州で活躍中のパンクバンドの  ボーカリストだが  福岡の飯塚市にある  お寺さんの三代目住職さまでもある。  そのコーエイ氏が以前、  仮にAさんとするが  警察官の檀家さんに  聞いた話である。  飯塚という街は  若宮町と久山町に近い。  その2つの町をかつて  結んでいたのが所謂  犬鳴トンネルであった。  そして、特に夏場など  周辺の管轄の警察官であっても  ともすれば

          能傍タルツの実話怪談コレクションその二十「現代筑前奇談考」-八月-『血の海』(コーエイ氏(ANTiFAD Vo)より聞き書き)

          能傍タルツの実話怪談コレクションその十九「現代筑前奇談考」-七月-『旧筑肥線、陸軍墓地近辺』

           筆者は福岡市の  城南区と中央区の境目あたりに  かれこれ三十年以上住まいしている。  そこから徒歩十分くらいに  東西に走る幹線道路 「筑肥新道」は  その名が示すように四十年前くらいまでは  国鉄の筑肥線であった。  博多駅から  朝日ビール園のある竹下。  そこから区役所のある鳥飼までの  路線であったが、  環状線などではなく  以外の何処にも繋がっていないこともあり  付近の住民以外には甚だ不便で  あったためだろう。  1980年くらいに廃線となってしまった

          能傍タルツの実話怪談コレクションその十九「現代筑前奇談考」-七月-『旧筑肥線、陸軍墓地近辺』

          能傍タルツの実話怪談コレクションその十八「現代筑前奇談考」-6月-『いなか、の、じけん』

          現在では地名が変わっているが 筆者は福岡県の 京都郡豊津町という、 いにしえの国分だった 土地の生まれである。 「みやこ」郡と読ませる ところからして かつては北九州における それなりの重要な位置を占める 場所であったのだろうか。 また、 北部九州はどこもだが ここもまた、 むやみに古墳や土器が出土する 土地柄でもある。 そんな場所なら いかにも怪談話が ごまんとありそうな気もするが 筆者のリサーチ不足か、 実家にいたのは二十年くらいだが、 残念ながらそのあいだに これ

          能傍タルツの実話怪談コレクションその十八「現代筑前奇談考」-6月-『いなか、の、じけん』

          能傍タルツの実話怪談コレクション。その十七。「現代筑前奇談考」-5月-『中洲時代のはなし』

          筆者は若いころ、 九州最大の歓楽街 中洲の大通りのど真ん中にある 中華料理屋で働いていた。 「中洲交番24時!密着取材」とか テレビ番組に出てくる交番は 薬屋を挟んで二軒先にある。 その薬屋さんの 気の弱そうな店主を初め 周辺のスナック客や、雀荘の出前で 結構繁盛していたように思う。 時はバブルの真っ只中。 金と欲がフラミンゴの羽で 舞い踊っていた時代の話だ。 そのころの 筆者の業務の一つとして 深夜2時ごろ、 付き合いのあった 同じ中洲の「お座敷天ぷら」から 出前カ

          能傍タルツの実話怪談コレクション。その十七。「現代筑前奇談考」-5月-『中洲時代のはなし』

          能傍タルツの実話怪談コレクションその十六「現代筑前奇談考」-4月-『目を合わせてはいけない』

           数日前、なぜか  筆者が三十代のころ働いていた  会社の同僚から聞いた  ちょっとした話をふと思い出した。    話してくれたのはK代子という  持田香織に雰囲気が似た  なかなかの美人であった。  その彼女と休憩中に雑談をしていると  子供の時の話になり  何でもその当時、  母親や家族と一緒に  人混みなど歩いていると  その中に必ず何人か 「目を合わせてはいけない」人がいたらしい。 いわゆる、 反社会的な団体に所属する人間、 あるいは 精神的に難ありの者の事かと思

          能傍タルツの実話怪談コレクションその十六「現代筑前奇談考」-4月-『目を合わせてはいけない』

          能傍タルツの実話怪談コレクションその十五「現代筑前奇談考」-3月-『十一代目当主のはなし』

           筆者の本業の同僚のTさんの家系は  福岡では有名な大病院の一族である。  極めて由緒正しい血筋であり  現在の当主が十六代目となる。  そんなTさん一族だが  盆正月の親戚が集まる時など  折に触れて  十一代目の当主の話が出るらしい。    時期は1800年代後期とのこと。  幕末頃の話か。  その時の家督を継いだ  当主は医学の道に進み  博多で今の病院の礎ともなる  療養所を運営していたのだが  その弟は比較的自由に  振る舞えるため四国にわたり  かの地で商いの

          能傍タルツの実話怪談コレクションその十五「現代筑前奇談考」-3月-『十一代目当主のはなし』