捨てちゃいけない無駄な物もあるー引っ越し記録③ー
引っ越しをし、始まった二人暮らし。
クリスマスまでにはなんとか片付けてゆっくりしたい。
そう思いながらしばらく荷解きをする日々が続きました。
私は来年から転職も控えているので
本来ならば手続きや書類作成もタスクにしなければいけないのだけれど、こちらはどうも重い腰が上がらない。
目の前の頭を使わずにやるべきことがあるというのは、気がまぎれるし退屈もしない素晴らしい時間のように思われました。
という感じで、思いの外早く段ボールが無くなった我が家がこちら。
まだまだインテリアはちぐはぐしているのだけれど、念入りにシミュレーションしていたスケッチのおかげで、サイズなどのミスマッチは少なかったように思います。
少しずつ完成していく我が家。
けれども、どこかモヤモヤが晴れない。
なぜかというと、彼の荷物を無かったことにして作られたスケッチだから。
過去の引っ越し記録②をご覧いただいた方はご存知かもしれませんが、改めてお伝えすると一緒に住んでいる彼は片付けが苦手な方です。
「お願いだから物をなんとかしてほしい。」「これは捨てても平気だって!」と言う、私の言葉に耳を傾けて、一つ一つ物の取捨選択に向き合ってくれました。
“レンタル”スペースがあるように、スペースとはもちろん有限であり、賃貸ならばお金が発生しているもの。
だから、いくら自分の部屋であっても、いらない物があるというのは、それだけで損した気持ちになるというのが私の考え方でした。
不用品がなくなりスッキリすること。それこそが目に見えないけれど私にとって利益です。
一方、彼にとって「捨てる」という行為は最終手段。
一生懸命、不用品をメルカリで手放す選択をしていました。
メルカリに出品し発送するには、梱包資材も時間も必要で、売れなければ不用品を保管しなければいけません。
もちろん、捨てるのは一瞬です。
けれども資材をかき集め、手間と時間をかけて物に向き合い利益を得ることに喜ぶ彼を見ていたら、この時の私の発言は、断捨離に拍車がかかり、彼に「捨てる」ことを強要していただけだったと気付かされました。
綺麗好きな私の中の変化
引っ越し初日の朝、家具も何もない部屋で組み立ててくれたキャンプ道具。
床で朝ごはんを食べるつもりでいたので、心底あってよかったと思いました。
ただ、負け惜しみみたいで伝えられていませんが、この朝のことはきっとこの先も忘れません。
そして、収納できるか心配していた彼のキャンプ道具は出しっ放しに。今ではお気に入りのスペースになっています。
物には魂が宿るみたいな日本特有の考え方になってしまうかもしれないけれど、ほんのささやかな日常に彩りを添えてもらうだけで愛してしまいますね。
「捨てたくない」という彼の気持ちがわかった気がします。
迎えた12月24日クリスマスイブ。
片付けがひと段落したこの日は、ゆっくりお家でパーティを開催しました。
・・・
こんなことをする人だと思わず、私のリアクションから、このサプライズは大大大成功だったと思います。
とはいえ、実はこれも捨てようと言っていたサンタクロースの衣装。
「物でしか作れない思い出もあるんだよ」
そう彼(サンタクロース?)に言われ、何でもかんでも捨てさせていた自分の言動を素直に謝ることができました。
彼と私の部屋を作りたい。
2023年は、手放すことで得られる心地よさと、アイテムによって得られる楽しさを2人で吟味しながら、物と向き合って行こうと思います。
おわり
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