コロナウイルスよりも現代人に蔓延している「両極二元的振り分けパターン思考」という現代病

私は、今までに、一度も失敗をしたことがない。電球が光らないという発見を、今まで二万回したのだ。-トーマス・エジソン

私が、受講生さんにもクライアントさんにも良く引き合いに出す言葉です。
発明家として歴史に名をのこすエジソンです。そして、この人がいなければ恐らく現代のこの世にも電球やらLEDやらなんて「電気による明かり」はなかったかもしれないわけですが……

同時に、この素晴らしい発明家の頭の中の辞書には、「失敗」という言葉がなかったのですね。

これはもちろん、エジソンだからではありません。
そしてもちろん、エジソンは「電球が光らない」ことを狙ってやっていたわけでも、ありません。
この人は、電球に電気が点く、ことを目的とした実験研究を繰り返していたわけです。
ついでに…これはエジソンの「ポジティヴ思考」でも「負け惜しみ」でもありません、ということも、言い添えておきましょう。

しかしエジソンにとっては、電球を光らせるための実験研究という人生において、例え何万回、電球が光らない体験をしても、それは、「発見」の積み重ねに過ぎなかったのです。
これが結局「光った」から、後年、世の中からは「成功者」のように勝手に騒がれていますが、エジソンにとっては、人生の最後まで自分の実験で電球が光る瞬間を見なかったとしても、彼は満足だったでしょう。発見の連続で胸を張る人生であったでしょう。

私が良く言う「現代人の流行り」において、とんでもなく哀しい点、そして現代人の心と身体を歪ませご自身の軸を失っていく流行が、ひとつあります。
「二元的振り分けパターン思考」です。
どういうこと?これから以下で…ただ今回はごく簡単に、説明しますね。

例えばですが、現代日本には、何でもかんでも(ご自分に自覚がなくとも)、すべてを「正しい・間違っている」「善・悪」「成功・失敗」に振り分けることで世の中すべてを見ているひとが、あまりに増えています。
そしてそうすると、すべてを振り分けているだけではなく、もはや自分でも気付かないうちに世界の「見え方・聞こえ方・感じ方」すべてが自動的に、その二元的両極端な決めつけの色眼鏡に染まった見え方感じ方しかできなくなっているのです。
実はこれは、ただ単に思考回路、考え方だけの問題ではありません。あなた自身の「物の見えかた・聞こえ方・味の感じ方・かおりの感じ方・体感覚」すべてが二元論的なとてつもなく制限されて2択どちらかしか感じていないかのような感覚に変わります。
二元的振り分けパターン思考の脳になってしまっている人は、五感のすべても、ご自身ではそのつもりがなくとも、実はそうでない人たちよりもはるかに世の中が白黒的見え方になっているのです。香りの嗅ぎ分けなども実際、思い込みが強くて正答率が鋭くない場合があります。あとは、アロマの混ざった香りの組み合わせを当てることができなかったり(これはまあ、どの道アロマの知識と嗅ぎ分け記憶は必要となるスキルですが)。

もし、ご自身が実は、人生でご自分の眼で本当は感じられるはずの色をほとんど自分の脳で排除し、本来の世界よりもかなり白黒的な世界に見えてしまっていたとしたら…
…もったいなくありませんか。

ただ、今回は軽く説明するだけにとどめたいので、先程のエジソンの例に戻すと…

まず、世の中に「成功」やら「失敗」やらという絶対的なものはありません。ただ単にその人の見たい角度によって、しかも見る「その人」の中で決まります。あなたがどうだからこうだからではありません。
歴史上の偉人で言えば、生前、「それは間違いだ、悪だ、失敗だ!」と全世界中から批判非難されながら人生を終えながら、その何百年後に突然、世の中の人に「あの人ほどの偉業はない!すばらしい発見だ、善の人だ、あれこそ歴史の大成功だ!」などとほめそやされる人もいれば、逆に生前その当時は爆発的人気でもてはやされても、死後突然翻ったように「あの実験・発見・説・やったことは間違いだった」と、いきなり見向きもされなくなり歴史の闇に葬られて行ったり、逆にまるで歴史の犯罪者かのように言われ続けるような場合もあります。

あなたがその歴史上のひとだったら、どう感じますか?
他者からの評価や「善悪・成功失敗・正誤」の概念など、見るひとの角度や時代の言い方(言葉の使い方)や時代の流行りなどによって変わるのです。

しかしその中で、ひとつだけ、確かなものがあるとすれば。
私は良く、受講生さんやクライアントさんに、不切正方という折り紙の技術を紹介します。不切正方というのは、文字通り「切らず(不切)。切ったり貼ったりを一切せずに、大きな正方形の紙たった一枚で、どんなものでも折り上げてしまう」という折り紙の技法です。特筆すべきはまだあり、通常の折り紙は、基本的に平面作品(平べったく)でしかも大抵正面から見なければ「ああ、〇〇ね」とはわからない。裏や下から見たらはりぼて感がありますよね。しかも、折り紙作品というのはほとんどが「左右対称」で「かくかくした直線で出来上がっている」ものです。折っていくとどうしてもそうなるからです。
不切正方という技法の折り紙作家のひとたちの作品は、複雑極まる大作揃い。不思議なほど艶やかな曲線の背中を持つ非常に写実的で今にも動きそうな狐やら、虫やら、ドラゴンやら…そしてこれが前から見ても横から見ても後ろから見ても下から見ても斜めから見ても、どの方向から見ても、それだとわかるのです。更には中には、片手だけに長ーい杖をもった魔法使いだとか、ヴァイオリンを弾くドレスを着た女の人だとか、そんな明らかに左右非対称の作品もあります。何度も言いますが、もちろん、紙は正方形の1枚のみ、切ったり貼ったりしていません。文章だけでは到底想像できないと思いますので、ぜひいずれの機会にご覧になってみてください。その中でも「くじゃく」の羽の折り方など、宇宙工学での宇宙ステーション建設の大ヒントになっていたりもするのですよ。
さて、その壮大な作品ができあがる不切正方技法ですが…これは、やはり作るのは大変。私はこの折り図でいくつか作品に挑戦したことがあるのですが、これらのほとんどは、何百工程と折り順があります。
更には、例えばまず最初には折っては戻し、折っては戻し、最初の数十~100工程くらいは、ただただ折り線をつけては戻す作業に終始したりするのです。しかし、このひとつでも疎かになったり飛ばしたり間違ったところに折れ目をつけたりしたら、図通りに作品はできません。
そして100くらいそれをやって、やっと、今までの折れ目を「一気に」使ってがばっと立ち上げます。すると、作品のどこか一部が初めて姿を現します………が、それでも、まだ何を作っているのだかなんてわかりません。しかし、その上でまた更に、また数十工程、折れ目をつけては戻し、折れ目をつけては戻し…を繰り返します。そして200工程目くらいで、またそれらの折れ目すべてとその前に作っていた部分をまた「一気に」使ってがばりと立ち上げて、更に作品の形に近づいて、やっと全体像が見えてきます。
……ということを何度か繰り返すことで、やっと500工程くらいで作品が出来上がるのです。
最初から最後までは全部「折れ目をつけては戻す」作業。たまの転機に、その折れ目たちを全部一度に一気に使う…折れ目を「どう使うか」で完成形ががばりと姿を現すのです。

少し長くなりましたが、私は、「人生とは」この「不切正方の折り紙と一緒だ」と例えます。人生のあなたの言動や行動の一挙手一投足は、すべて、あなたの大事な大事な「折り紙の折り目」なのです。
それらはすべて、それだけでは「ただの折り目」なので、成功も失敗も、正しいも間違いも、美しいも汚いも何もありません。
しかし、あなたが、自分の人生につけてきた折り目を、どう見てどう解釈しどう感じてどう扱うか。これは、あなた次第で如何様にも変わるものであり、これによって何か作品になるかならないか、どんな作品になるか、まるで変わるのです。更に、折り目はこれからも今この瞬間も、次の瞬間からも、あなたは自分の人生につけ続けて行きます。これを、ひとつひとつつまり一瞬一瞬を大切に大事に感じて抱き締めながら一歩一歩着実に、しかも「今のこの瞬間は完成形に辿り着いた時どんな役割を果たすかなぁ、何に活きるかなあ」と楽しみにしながら折り進めていくか、それとも「あ、これは汚い、これも失敗、これもどうでもいいや」と全部ないがしろにして捨てたり忘れたり飛ばして嫌って扱っていくか…これはもう、あなた次第なのです。
そして、同時に、それがすべての「あなたの人生の完成形」を左右します。しかもその「出来」は、あなただけにわかるものです。周りがその時代の流行りで何をどう見てどう言おうと、あなたの人生が素晴らしいものであることは、あなただけが揺ぎ無くわかるようになるものなのです。それは、いつ何をやったかではなく、ましてや世間から「失敗」「成功」などと勝手に一喜一憂されうるさく騒がれるものでもなく、
「あなたの人生の折り目のひとつひとつをあなたがどう見てどういう感覚と気持ちでどう折っていたか、折り続けていたか、飛ばさずにひとつひとつその瞬間その瞬間を楽しみ尽くして折ったか」
だけで決まるものなのです。


この現代人にいつの間にかはびこっている「極端な二元的振り分けパターン思考」は、そもそもの情報科学技術の発達(AIなど)により人間の思考回路がどんどん限られたパターン化(いわばAI化)していることや、テレビやラジオやインターネットなどなど情報が世の中に溢れることによって”周りの情報や意見や判断・評価”が「=自分」だといつの間にか思い込んでいることによって、どれが自分なのか何が自分なのかいつの間にかわからなくなってしまっている、というようなことが大きな理由ではないかと感じます。

エジソンは、「実験で電球を光らせた」からではなく、「電球を光らせるために2万回以上も電球が光らないデータ(人生の折り紙の折り目)を積み上げた」そして「それひとつひとつをちゃんと一本見逃さず<大事な人生の折り目>と扱った」から、
現代の世の中が便利に光り輝いているのですよ。あなたが今、当たり前のように夜に部屋の電気をつけたり、携帯電話やPCを使ったり…すべては、ただ単にエジソンが一発で電球を光らせるという<成功>を行っていたら、決して起こり得なかったことなのです。(現代も電気というものはついたりつかなかったりする不安定なものだったかもしれませんね笑)


…それでも、
いや、「これは成功だ」「あれは失敗だ」「これは善だろう悪だろう」「これは良い、あれは悪い」「これは白だ黒だ」と振り分けていないと気が済まない人、竹を割ったようにすぱんと全てが「はっきりしないといけない」と感じている人、
人生の折り紙の折り目の扱い方がわからないひと、
何が人生の折り紙の折り目なんだかまだよくわからないひと、
「それはきれいごとだろう。失敗は失敗だ」と感じることがあるひと、
他人の評価や時代の流行りこそがすべてであり自分はそれに決められる・それに乗っていないと…というひと、

…などなど、
そんなあなたは、
こちらから一度ぜひ、私に直接、お話かけください。
私で良ければ、あなたが人生、少し楽になっていく方法を、お伝えします。

人生の折り目の扱い方や心や身体のしくみ、あつかいかたを知りたいかた、学ぶことで自分自身をまず第一にしっかりと心行くまで向き合い癒し整理し、その上であなたの人生の生き様ひとつ残さずすべてを活かし組み上げて次へ進みたいかた、そうして自分にしか成し得ないことを成したいかた、などは、以下からぜひ、無料事前個別相談においでください。
直接、私とお話しましょう。あなたが人生の折り目をうまく使ってゆく、ヒントをお伝えできると思います。また、一緒に考えて、あなたに今一番最適な方法を探り出しましょう。
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