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中秋の名月

今日9月10日は満月の中秋の名月。
なぜわざわざ満月と書いたかといえば、
中秋の名月が満月に当たるのはめずらしいのだ。
それだけに楽しみでもある。

あとは天気次第だけど、今は晴れているが
どうやら夜は雲行きが怪しい。
月の出の頃は曇りらしい。
雲の合間からでも中秋の名月が見えればいいが。

月といえば、ぼくが月に興味を覚えだしたのは
アポロ11号の人類初の月面着陸からだろう。
1969年7月20日、その日は訪れた。

小学生だったぼくは中継されたその模様を
TVで食い入るように見ていた。
着陸の模様は映像はない(当たり前だ)が
ヒューストンとの通信の音声が聞き取りにくい
ものの流れて、想像力を刺激した。

そして翌日の夜、天体望遠鏡を庭に出して、
月着陸船がいる静かの海付近を見ていた。
月着陸の痕跡が見えるんじゃないかと思った。
冷静に考えれば、小さな天体望遠鏡で
見えるはずもないのに。

ただこの時の月面は
これまで以上に美しく輝いて見えた。
その印象はずっと頭にまつわり離れることはない。

人類が人としての暮らしを手に入れてから
ずっと月は神秘性を持った身近な星だったに
違いない。

畏敬の念を抱きながらも、
人は月を愛し続けてきた。
それが神話を生み、文学に形を変え、今に伝わる。

月を愛でる慣習はすでに縄文時代にあったとされ、
それがお月見になっていたのは平安時代の月の宴
と言われる。
その由来は、中国は唐の時代の中秋節により、
それが平安時代に伝わり宮廷行事になったとされる。
庶民がお月見をするようになったのは江戸時代に
入った頃かららしい。

今やすっかり暮らしに定着した感のあるお月見。
いや待てよと思う。
中秋の名月やお月見と口では言えど、
実際のところ実際のところゆったりお月見を
する人は減っているのではないか。

季節が秋になり、忙殺された夏時間を
取り戻すかのように働き、
月や星を見る機会が減ってはいないか。
特に都会人たちよ。
そういう人たちはよからぬことを考え、
そのことに勤しみようになる。

我々人間は星の民なのだ。
そのことを努努忘れてはならない。

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