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ある日、君は夜を待った。

暗闇は嫌いだけどね、眠る時は電気を全部消して欲しいんだ。あとね、一緒に裸で眠る時も電気を全部消してね。それからそれから、一緒に花火する時は、夜まで待ちきれないけど夜じゃないときれいじゃないから、ちゃんと待つよ。

誰かに愛されたいと願い始めたお年頃は
暗闇が好きでした
がっつり、自分に自信がなかったから
誰かに愛されたいくせにね

自信がないってのはさ、誰かのルールとか誰かの価値観とか誰かの言ってる自由に囚われちゃうからだよね。
好きな人の事だけ知ってしまいたいし、好きな人とどうにか一心同体、魂も一つ、になれたらいいけど、カレーライスのルーとご飯をごちゃ混ぜにして食べるのとか、好きになれないからそこは一つになれないや、ばーか。

さてと、今日は夜は一緒に花火をする約束。

タバコやめたからさ、ライターなくてさ、チャッカマンにしてさ、そしたらさ、指が熱くなくて火傷なんてしなくて、いいさ、だべさ、人は人に甘える時に韻を踏むのさ。

線香花火よりロケット花火が好き。
わかる。
打ち上げ花火より線香花火が好き。
わかる、けど、ちがう。
ドンドーン、パラパラって鳴ってるのは好き。
静かになったら、あれあれってなって、また突然、ヒュー、パーンって鳴って、バンバンジャンジャン、ヒューパラランってイケイケで終わってしまうと、あ、突然、夜だってなる。眠らなくちゃとなるのだ。

大人は酒を飲んで、夜を否定するのに。

でも夜は眠るほうがよいよ、その快楽をいつか教えてあげる、いつか、君は毎日、夜を待つよ、肯定の夜を。


息子を寝かせた後に、なんとなくポエジーな私でした。
また日々を書いたりします。

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眠れない夜に

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