中国単身駐在上司の奥さん②

「私、竹山と離婚しますから」

奥さんは、もう一度言った。

…どうするよ、これ(汗)…

会った事もない上司の奥さんから、夜中にいきなり電話があり「離婚する」と宣言され、

どう対応すべきか…??

1) 「そうですか…」と相槌を打つ。

⇒ 他人事みたい。(まあ正に他人事なのだが)

2) 「え~!!!リコ~ン??@@」と驚く。

⇒ のも面白がってるみたい(--;;

3) 「そんな事言わないで下さいよ~(慌)」と止める。

⇒ 言えるほど相手の事を知らないし、というか全く分からない。

♪あなたな~ら、どうする~♪

・・・(~~;;;;

…とにかく話を聞いてみるしかないか。

深呼吸。

「離婚…ですか?」
「ええ。もう私、決心しましたので」

「そうなんですか…(なんなんだろう)」

「これからはね~竹山の事は、

 あ・な・た・に!
  
 お任せしますのでっ!! 」

・・!!

・・?????

「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ!!

…ちょっっと!!!

…待って下さい!(汗)

…私が何と?

もしかして、あの…??(大汗)」

「い~んですよ、隠さなくても!(笑)私もう、ぜ~んぶ知ってるんですから!(大笑)」

「はあ~~~!!??」

「そちらでも、もうお世話になっているようですし。私は全然構いませんので、よろしくお願いしますね^^」

「・・・いやいやいや!(大汗)

・・・いやいやいや!(世話なんか一切してない!)

あのですね…(考)…

ど こ で ど う、そんな話になったのかは存じませんが、私と竹山さんは、ただ同じ会社で仕事しているだけで…」

私は奥さんに言い聞かせるように、ゆっくりと説明したのだが、

しかし!

だ~か~ら!
 隠さなくてもいいんですって!(大笑)」

畳み掛けてくる。

・・・ダメだ…

聞いてくれない。

どうしよう…

(考)

…いや、どうしようったって説明するしか…(汗)

「…奥さん、すみません。(低い声)」

「はい?」

「ホンットに、
 あの、
 誓ってですね、
 私は、
 何も個人的には!

 ありませんので…。」

「ふ~~ん?」

「私、婚約者も、おりますしぃ…(適当)」

「あら、そうなの?(驚)」

「ええ!そうなんです!^▽^;;」

「大したものね~^^」

「え?」

「二股かけてらっしゃるなんてぇ…(怒)」

ひぇえ~~~~!!!!!


・・・駄目だ。

信じてくれない><;;

奥さんは興奮しているようで、実は、結構冷静。話をそらそうとしても、ヒュ~ッと元に戻してくる。

こりゃ、手ごわいぞ…(汗)

『切ってしまうか!?』
 とも思ったけど。

余計に怪しまれるかも、
と思ったのと。

何より、怖くて…

何とか穏やかに話をして分かってもらいたい、と電話を続けてみる事にした。

この後、奥さんが家庭の愚痴を言い始め、私も適当に慰めの相槌を打ち…何だか変な世間話みたいになってきた頃。

時計もPM11:30を過ぎた。

「…奥さん、すみません、私もですね、明日、朝早くて、もう11:30ですし、そろそろ休みたいんですけれども…(疲)」

「あら、ごめんなさい。お仕事の邪魔になっちゃうわね。」

「あの、まあ、私は本当に何もない、という事だけは信じてください、お願いします。では、ごめん下さい。おやすみなさい」

畳み掛けると、奥さんは

「では、ごめん下さい」

と電話を切った。

私も、急いでピッ!(電話を切る音)

・・・はぁ~(脱力)・・・

・・・終わったぁぁぁ~・・・

・・・何だったんだ、今のは(汗)・・・

ベッドの上で正座で

口を開けたまま、
眉間にシワ寄せたまま、
携帯電話を握ったまま、

…固まっていた。

約5分。

ようやく落ち着きを取り戻し。

…まっっったく
身に覚えはないのだけど。
生きていれば、人生、そういう事もあるやもしれぬ。。。

無理矢理納得し、

寝よ!
と立ち上がったその瞬間、再び携帯電話が鳴った…(!)

つづく。


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