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深夜特急2 マレー半島・シンガポール 第6章 海の向こうに シンガポール

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先輩風 鈍感 自由 硬直と順応 弟分 知恵 兄貴風 反芻 私自身が何者でもないが、何者にでもなれる。それは素晴らしく楽しいことだ。執行猶予 回避 刑 粋狂 宙ぶらりん 不分明 わからない 失った最初のもの 好奇心の摩耗 香港の幻影

旅の軌跡
香港→マカオ→香港→バンコク→チュンポーン→ソンクラー→ハジャイ→バターワース→ペナン→バターワース→クアラルンプール→マラッカ→ジョホールバル→シンガポール

ガラクタ市で値段交渉のレベルが上がっている主人公がいる。
というのも、商人である老人に価格交渉でうまく引っ掛けて、
相手に照れ笑いさせるシーンがある。
日本人でこれができる人はそうそういないだろうと思う。

ニュージーランドの若者二人にいい宿を案内してもらい、次第に打ち解けてきて、
旅の経験値から主人公は先輩風を蒸すことになるが、
彼らの世界一周旅行が3、4年という覚悟を聞いて驚く。
そして旅は焦る必要がないことに気づく。
さらに、この酔狂な旅をし始めた理由を模索することにもなる。

日本人の特派員一家にお世話になった後、読書をしに、
公園と化した墓地に行き、シンガポールの高校生たちに質問攻めに会う。
そして、バンコクでもマレーシアでも、ここシンガポールでも、
何か得体の知れない退屈さにぼんやりしていたとき、彼らとの会話の中で、
次の行き先をカルカッタと言った。香港の刺激を求めていたことに気づき、
それが満たされない日々。
中華圏の文化を抜け出したいがため、
いっそ「出発地」であるデリーがあるインドのひとつ、
カルカッタという地名が口から出てきたのだろう。

今までの東南アジアは深夜特急の序章で、
これからのインドからがいよいよ深夜特急らしさの本髄だ。



深夜特急3  インド・ネパール 第7章 神の子らの家 に続く

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