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人間としては成長だとしても、ファイターとしては退化なのか?

はい。

久しぶりに文章を書いています。

最近はもっぱら『ふわっち』だったり『YouTube』だったりと、【動画の時代】という世間の波に完全に飲み込まれ「書く」から「喋る」になっていました。

昨年の10月のRIZIN.19でパトリッキー・フレイレに敗れたあと、何をしていたかというと。

地元茨城県つくば市で格闘技フィットネスジムをオープンするための物件探しや、家族との時間を大切に過ごしていました。

そしてとても良い物件との出会いがあり、格闘技フィットネスジムの場所・名前が決まりました。​

『初めての人のための格闘技フィットネスジム』
【Fight Box Fitness】
茨城県つくば市並木4丁目4-2
並木ショッピングセンター109

そして、只今は内装工事の真っ最中です。

今回パラエストラ八王子の塩田さんにはジム・コントラクターとしてジム立ち上げの相談・内装工事の業者さんの紹介までいろいろとお世話になっています。

そして内装工事は、有限会社エコ・リビングさんにお願いしました。

代表の数納さんは自らも空手をやっていて、道場経営もしており、今回内装工事を頼むにあたって『最高のジムをつくります。』と力強いお言葉をいただきました。

入会してくれた人に格闘技を楽しんでもらえる『最高のジム』を作るために、より良いジムにするためにクラウドファンディングを始めました。

でも元々人に教えるのって得意ではなかったんです。

20代の頃は特に『人に教える時間があったら少しでも自分が強くなるために練習をしたい』と思ってました。

エゴの塊です。

リングの上でもリングを降りても強さが全てでした。
拳一つで世界を変えてやる。
たいした器もないのに本気でそんな事を思っていました。

皆とT-BLOODを作った頃には、自分たちのジムを守るために指導もしっかりやっていましたが、根本的な事は変わらず。

全ては自分自身が強くなるためだけに生きていました。

そんな考えが大きく変わったのは2012年6月。

頚椎ヘルニアという大怪我をしました。

首が常に痺れ右手に力が入らずペットボトルの蓋も開けられない状態。

首の痛みからかメンタルもやられ、ギリギリの状態で毎日を過ごしていました。

元々アスリートって強くなれば強くなるほど孤独になっていきます。

「自分の気持ちを理解してくれる人は自分と同じような立場でしんどい思いをしている人しかいないんじゃないか。」

自分に厳しく追い込めば追い込むほど、どんどん視野が狭くなり精神的にも消耗していきます。

ヘルニアで自分の練習ができず、メンタルもやられているなか、唯一格闘技と触れられるのが毎週月曜日T-BLOODでの打撃クラスの指導でした。

クラスを指導していて会員さんが楽しそうに格闘技をやっている姿を見て、『格闘技って楽しいことなんだよな』『楽しいから格闘技を続けてきたんだよな』という自分を追い込むなかで忘れていた【初心】を思い出すことができたんです。

その2ヶ月後に網膜剥離になり、その後2回の再発を繰り返しますが、それでも腐らず前を向いて進み続けることができたのは、あの時の【初心】と格闘技が大好きだという気持ちがあったからでしょう。

昔のような剥き出しのトゲトゲしさはなくなりました。

それは人としては成長していても、ファイターとしては退化しているのかもしれません。

でもそれでいいと思っています。

私は格闘技の世界で良いことも悪いことも、楽しいことも辛いこともたくさん経験してきました。

プロになりトップを目指せば楽しいことばかりではありません。

自分を追い込むほど孤独になり、大好きな格闘技を嫌いになってしまうこともあります。

その反面、趣味でやる格闘技というのはとても楽しく、良い運動にも世代や地位を超えたコミュニケーションにもなります。

Fight Box Fitnessでは格闘技の良い部分を皆さんに体験してもらい格闘技を楽しんでほしいと思っています。

プロを目指すために練習をするジムではなく、格闘技や格闘技式のフィジカルトレーニングというツールを使って運動する場所を作りたいと思います。

今、日本だけでなく世界中がコロナウイルスの脅威に晒されています。

各地のスポーツジムも自粛ムードや休業が増えているなか、本当にジムをオープンさせて大丈夫なのか?
少し時期を遅らせたり様子を見たほうがいいのではないか?
そんな葛藤は当然あります。

それでも前に進むと決めました。
大好きな人たちと必死になってつくってきた『DREAM』

2008年夏、エディ・アルバレスにぶっ飛ばされたあとの復帰戦。

「これじゃ、罰ゲームじゃん…」と心底怯えビビりまくった2008年大晦日『Dynamite!!』の武田幸三さんとの試合。

その大会のキャッチコピー。

【踏み出す、 傷つく。だけど踏み出す】

川尻達也に一歩踏み出す勇気を与えるための言葉だと信じ切って戦いました。

UFCとの契約を決めた時にもそうでした。
人生の節目で常に思い出す言葉です。

踏み出します。

何があろうと『格闘技最高』と叫び続けます。

川尻達也の夢・挑戦。

応援よろしくお願いします。

https://camp-fire.jp/projects/view/235567

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FIGHT BOX FITNESS代表 茨城県つくば市並木ショッピングセンター 初めての人のための格闘技フィットネスジム RIZIN・Bellator・UFC解説者 ジムトレーナーや解説者として格闘技の楽しさを伝えていきます。