「人の痛みが分かる国」は天国か地獄か。

調べたらキノの旅1巻でしたね。
アニメも1話。懐かしい…

『人の痛みが分かる国』とは、短編小説のひとつで「液体機械(多分ナノマシン的な)で国中全員が他人の気持ちを分かるようにしてみたら諍いが絶えなくなって、みんな離れて暮らすようになって緩やかな終わりを目指した」という寓話のようなお話。

最近、情報が本当にいらない。
要らないというか「必要な情報は限られる」と…かなり前から感じていたが最近は顕著だ。

SNSも最近は眺めないし、ネットニュースも雑多な情報…不安を煽る系が増えているし。

多分、みんな優しいんだと思う。
その中で「本当はこう感じていたので気遣って下さい」「本心は違うのでこれはするな」系の内容が取り沙汰されると、みんな優しいから「やめよう」ってなる。皆平和。

…って上手くはいかなくて。
「本心は違うからするな」が乱発するとそもそも「関わりあいたくない」「面倒くさい」から単純に疎遠になる。みんな疲れている。

間違うことが前提であれば、訂正していけばいい。しかし「正しいことが前提」となると「成否の判断自体を避ける」ようになる。「間違ってはいけない」のだから。ことなかれ。

「知らなかった知識を優しさで活用する」のと「隠してた気持ちで他人を動かす」は多分違う。

個人的に「情報は意志なく存在して、活用は受け手に委ねるべき」と感じている。理想論極まりないけど、そうしないと誰も考えなくなる。

もちろん「知らなければいけない隠れた感情」もたくさんある。ありとあらゆる、カモフラージュされた綺麗事の差別の群れとか。

知らなくていい感情を知って、優しさで皆が自分の首を柔らかに締め上げていって、きっといつかふんわりと終わるんだろうな。

「それって『人の痛みが分かる国』じゃん」って思った。いやな気分になりたくないから離れて暮らそうよ、間違いたくないから触れ合うのをやめようよ。

正しい答えしか受け付けない世界は
きっと世界で一番の地獄だ。

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