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「最低最悪な単語帳アプリ」を改革する(エンジニアたちの矜持)|小さきアプリ屋の悩み

今、最高潮に面白いかもしれない。DIY、日曜アプリ開発が。「単語帳F」のことだ。

私たちは学習・教育系のスペシャリスト集団ではないので、単語帳アプリの「真の正解」を導き出すのは困難だが、私は嘗て塾講師を生業にしていたし、私たちは皆、嘗ては迷える受験生だった。その頃の気持ちを思い出し、また、今、社会人になって新しいことを学習しようと思い立ったとき、こんな糞以下の単語帳アプリ↓は、絶対に使わない。

もう三月になり、この案件もフィックスに向かっている。風呂敷を広げ過ぎ、取り留めのない製品仕様になってしまったと気がついたのか、大幅に機能が削減され始めた。闇雲に。本当に、使うに値しない代物になった。絶対にうちの会社の名前を出してほしくない。

資格でも学校でも、これから受験しようと考えた場合に、この案件のアプリは以下が最悪だ。

最悪な仕様(多過ぎるので抜粋)
・各単語の、現在の学習レベル(習得度合い)が不明
・「覚えた」をチェックすると、二度と復習ができない
・出題形式はランダムのみで、苦手集中克服などができない

ビッグデータから、受験対象によって必要な単語データを自由に取得し単語カードセットが自分好みに作成できる機能は、素晴らしいと思う。これは長い歴史のある大手企業にしかできないから誰にも真似できないし、とても意義のある製品だと思う

だから開発当初はエンジニアたちもテンションが高かったのだが、そのコンテンツの誉れだけで、実際に学習・受験する学生たちのことを何も考えていないのは、本当に最低だ。自分たちがこれまでに培った経験と知識、データをただひけらかす為のアプリ、どうだすげーだろ、と。本当に辟易とする。

お蔭でエンジニアたちの魂にメラメラと火をつけた、本当に必要な単語帳アプリを作り上げてやると。私たちにはそれができるんだと。エンジニアを舐めるなよと。いつしか、「グッドデザイン賞に応募しようぜ!!!」みたいな話になってきた。いいかもしれない。ちょっと前向きに考えてみる。でも新しいデザイン(機能やコンセプト)ではないから、一次選考も極めて難しいと思っているが、敢えて口にはしていない。モチベーションに水を差すので。

現在、「単語帳F」には、以下の機能(不満解消点)を搭載した。

機能(不満解消点)
・単語カード毎に「習得度合い」を表示 →習得意識の見える化
・単語カード毎に「正答率」を表示 →苦手単語の見える化
・正答率を基にした各種学習モード →集中した苦手克服の手段
・忘却曲線に基づく学習モード →より確かな記憶の定着

苦手な単語を「まぐれ」で正答してしまうことは暗記学習の「あるある」で、それを「覚えた」と見做してしまうのは乱暴だ。苦手であることを見える化し、それを意識して学習すること。正答率が高くても、人間は時が経てば簡単に忘れてしまう。それを補う為の「忘却曲線に基づく学習モード」だ。

私たちが考えた「単語帳F」の使い方は以下だ。

「単語帳F」の使い方
1.まずは全ての単語を学習し、現在の学習状況を把握
2.「忘却曲線に基づく学習モード」でその習得度合いが確かなものかを自己認識する
3.しばらくそれを繰り返し、苦手が顕著になってきたら、「忘却曲線に基づく学習モード」と「正答率に基づく学習モード」で、苦手克服と記憶定着を確かなものにしていく

勿論、人それぞれなので、これは参考程度にしてほしい。「単語帳F」のテストも兼ねて、今、私は「韓国語」と「ベトナム語」を本気で学習している。

韓国語だと「食費(シクピ)」が本当に苦手で、正答率が僅か「2%(1/46)」だ。この一回の正答は、まさに「まぐれ」の正答で、その「まぐれ」の正答に惑わされてはいけない。正答率を見える化すれば、そういうことが意識できる

(66%の正答率で現在の習得度合いが「ナイト」になっているこの単語は「巨乳」という単語、どうしても気になったので追加してしまって、しかもしっかり学習して覚えにいっているという、お恥ずかしい……)。


実際の「学習する」画面でも、習得度合いを示すチェスの駒が確認できる。間違えると習得度合いは初期に戻る。正答率71%、ここで間違えたくない!間違えた、悔しい!という思いも、細やかな学習のモチベーションになればと願っている(以下は結局、間違えて初期に戻ってしまった……)。

今後の予定(不満解消)
・並べ替え
・単語帳のエクスポート/インポート
・検索
・ナイトモード


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食費入力のみ家計簿アプリ「食費簿」、自慰管理アプリ「アイナーノ」、どちらも御陰様で好調です。より良いアプリ開発に役立てます。