思い出すこと。
親になると、自分の親のこともぽつぽつ思い出すことがある。忘れていた小さなかけらのようなことも。
子どもをあやすとき、手でポンポンと子どもの脚やおしりを優しく叩くことがある。親になるとよくやることだと思う。自然にそうする。
わたしの父や母もそうしてくれていたな、と思い出す。
父は夕食のとき、ビールとたばこ(子どもに副流煙はいけませんね)を楽しみながら、わたしを膝に乗せてポンポンすることがよくあった。
母のポンポンのリズムより、父のポンポンのリズムのほうが、少しゆっくりで、心地よかったのを覚えている。
眠くなりそうなリズム。
父の膝に乗っていたのはいくつくらいまでだったのだろうか。きっとあっという間だったのだろう。
娘をポンポンしながら、ときどき父のリズムを思い出す。
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