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雨上がり

 大雨が明けた午前七時。スマホの目覚ましアプリのアラーム音と共に目を覚ます。目覚ましアプリのアラーム音を解除。次に昨日大雨対策に閉めた雨戸を力いっぱい開けた。雨戸を開けると沢山の匂いが鼻孔を刺激してくすぐった。雨上がりの爽やかでスッキリした匂い。近くに植えられた桜の花が満開した淡くて甘い匂い。どれもこれもさくらんぼみたいな甘酸っぱい匂い。少しばかりのブラックコーヒーの苦みを帯びた匂い。何とも言えない、くすぐったい匂い。 
 まだ春の匂いを堪能した。春の匂いを全身で味わうのに時間が足りない。だけどそろそろ朝ご飯の時間。朝ご飯を調理しなくてはならない。名残惜しい気持ち。少し寂しい気持ち。ため息を一つ吐き階下の台所に向かう。今日の朝ご飯は何を作ろうかな?主食はご飯?それとも食パン?おかずは昨日の夕ご飯の残りもの?それとも一品簡単なおかずを作ろうかな?例えば卵焼きか目玉焼きを調理するのはどうかな?今日も考える。

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