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マナトマリ「Living」開催中です。

 ただいまCyg art galleryではアートユニット・マナトマリさんによる展示「Living」を開催しています。

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 マナ(高橋真菜)さんは1992年、岩手県生まれ。県内で学校の先生をしながら、自身の中で独自に進化(ガラパゴス化)した不思議な生き物たちの姿を「マナパゴス・マーチ」と名付け、様々な素材を駆使して作り出しています。マリ(吉田真理)さんは、マナさんと同じく1992年、埼玉県生まれ。大学卒業後に一度埼玉県で就職したのち山形県に拠点を移し、2020年からは南陽市でアトリエ兼ショップ「atelire bokka」を主宰しながら主に絵画を制作されています。お二人は共に東北芸術工科大学で油絵を学びました。アートユニットを結成したのは2017年。いきものをテーマに発表を続けています。

 
 搬入ではマリさんがリモートでの参加となりましたが、マナさんと相談しながら素晴らしいコンビネーションで順序よく作品が会場に展示されていきました。

 ※搬入の様子はタイムラプスで撮影していました。こちらから見られます!(YouTubeへのリンクが開きます)


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 マナトマリさんの展示を見ていると、生態系という言葉が思い浮かびます。生態系とは、ある一定の場所にすむ生物とその環境を1つの機能的なまとまりとして捉えたものを言うそうです。


 マナさんの作品は古代の海の生き物のようなもの、キノコのようなもの、サボテンのようなもの、小動物のようなものなど、色や形は様々です。動物にも植物にも思える不思議な見た目をしていますが、どれもが確かに生きているものの存在をそこに感じさせます。また過去のマナさんの展示「山羊山」(ギャラリーツープラス、2017年)や「のけものアニマル – きみといきる。」(はじまりの美術館、2015年 ※図録はこちらから販売しています)などを見ると、大小の作品が空間のあちこちに置かれ、一つの生態系とも思える環境をマナさんが形作ってきたのが分かります。

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 マリさんは現在の山形県南陽市のアトリエに移る前、小国町で暮らしワークショップの企画や情報発信など地域に根差した活動をされていました。インタビュー(※1)によれば、身近にある豊かな自然や生き物の存在を感じる生活の中で、コントロールできない自然の流れと共に生きていくことを学び、五感で受け取った季節への感覚は今でも絵画制作に活かされているそうです。そのような暮らしの経験が、自然や動植物、衣食住の何気ないひとコマなどを切り取った現在の制作へと繋がっています。今回の展示ではなにげない小石や植物を親しみやすく描いているように見えますが、素早くシンプルなタッチは一瞬の光景を取り逃がさないように慈しむ視点が感じられます。

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 マナさんの生き物たちが形づくる環境にマリさんの暮らしの中から生み出された作品が溶け込むようにして相互に関わり合いながらマナトマリという生態系が生み出された。それが今回の展示「Living」なのかもしれません。
 
 
 会場では「Living」とともにマナさんの絵画作品の展示やマリさんのアトリエ兼ショップ「atelire bokka」のグッズ販売あります。体調に気をつけながらぜひ会場にお越しください。一部作品とグッズはオンラインショップでも販売しておりますのでそちらもご覧くださいね。

スタッフS

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(※1)東北芸術工科大学校友会 TUAD OB/G BATON 自然と共存する暮らしで得た感覚を、絵筆にのせて 20期生 2021.03.19 吉田真理(atelier bokka主宰)
https://tuad-koyu.jp/news/know/232


マナトマリ Living


会期:2021年9月5日(日)ー9月20日(月祝) 10:00–19:00/会期中無休
※最終日は15:00まで


会場:Cyg art gallery
〒020-0024 岩手県盛岡市菜園1-8-15 パルクアベニュー・カワトク cube-Ⅱ B1F

入場無料

ウェブサイト:https://cyg-morioka.com
オンラインショップ:https://cyg-morioka.stores.jp



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