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偽ブランド製品等を見分ける・・

偽ブランド品、スパーコピー商品を取引することが危険であること、法的な規制などについて前回説明した。https://note.com/cyo99/n/nf287c2f9bc3b

今回は、偽ブランド製品等を見極めるためのチェックポイントなどに関して説明します。


|偽ブランド品等を購入するリスクは大きい

購入する側にも大きなリスクがあるのだ。
一般的には、偽ブランド品等を販売している事業者などは、違法行為を行っている危険な人物や会社(もちろん法人格のない幽霊会社や個人事業者もいる)である可能性が高く、そのような業者等と取引すると次のようなリスクがあるといえる。
トラブルに巻き込まれないためにも関わらないことがベストだね。

 ① 個人情報の流用のリスク

違法な商売をする人物や会社等に、個人情報を伝えることはとても危険なこと。
Webショップなどに登録した購入者データであるあなた(購入者)の氏名や住所、連絡先などの個人情報がヤミで高く売買されていることもある。

 ② カード情報を悪用されるリスク

支払い方法としてクレジットカードのみで対応しているサイトもあるが注意が必要だ。
注文時にクレジットカード番号等の入力を求められるがこのデータが流出したりスキミングされたりすることもある。
カードの悪用を防ぐためにも怪しいブランド商品の販売サイトは利用しないことだ。

 ③ お金を騙し取られるリスク

商品が届かず詐欺に遭うケースも実際に発生している。
特に、海外に拠点を置いたり、海外サーバーを経由するサイトの場合、最終販売元(サイトの主宰)をあえて不明な状態にしているサイトもあるので要注意。

 ④ 犯罪の片棒を担ぐことのリスク

偽ブランド品等を購入することは、商標法違反等の犯罪行為に加担することになり、場合によっては警察など捜査機関の取り調べ等を受ける可能性もある。
また、サイトで購入した偽ブランド商品等を、自分が販売してしまうこともある(結果として犯罪行為を行うことにつながことも)。

 ⑤ 品価値がないというリスク

その商品がいらなくなったとしても、やはり偽物!
フリマやオークンション等では偽ブランド商品等の出品が禁止されており販売できない。また、買取専門店では偽物は買い取らないので結果として「品価値がない」ものとなってしまうのだ。

|偽ブランド品を見分ける12のポイント!

これからブランド品を購入する際はもちろん、持っているブランド品が本物であるかを一度チェックし、正規品と偽物を分けて置き誤って販売等を行わないように注意することが必要だ。

もちろん安いからといっても、今後偽ブランド商品や「N級品」と表示されている品は購入しないことだ。
以下チェックポイントを参考にしてほしい。

 ① 正規品のデザインと比較してチェックする。

正規品にない色やデザインを勝手に作ったもの、正規品を模造した商品の細かい部分は正規品と違うことがある。

本当に正規品なのかを、メーカー等が提供する情報を調べて比較し、気になる点があれば出品者や店舗スタッフに確認することだ。
正規品は高額なので支払い前にしつこく確認することは当然なこと。いい加減な業者は面倒なので答えてくれないし、急いで販売してしまおうとする。

 ② シリアルナンバーやギャランティカードを確認する。

シリアルナンバーやギャランティカード(保証書)をチェックすることも重要。
疑わしいときは正規販売店に問い合わせること。

なお、最近ではメーガーがシリアルナンバーを付けず「RFID」というICタグを付けていることがあるのでこれを確認する。

RFIDとは「Radio Frequency Identification」の略で、ID情報を埋め込んだRFタグと呼ばれるタグから、電波を用いた無線通信によって情報を送るもの。スマホのアプリで読んで確認できる。

RFID画像

 ③ 商品説明を読んで、納得できるまで問い合わせる。

Web販売サイトやオークションなどの場合には、どのような方法で出品者や店舗がその商品を入手したのか、購入時期・場所・入手価格などの情報を確認することも大事なこと。

また、ネットでの取引では写真撮影の時期や出品者が実際に撮影した商品画像であるのか、中古品の場合は現状での問題点(マイナス評価する点)も確認しておくとよい。

 ④ 出品価格が安すぎないか。

有名ブランドなど高額な商品を買う時には、あらかじめ相場を調べておくことも必要だ。

極端に安いものは偽ブランド品等の可能性が大である。
また大幅な値下げ販売の場合にも、偽サイトなどの場合もあるので注意が必要だ。

※偽サイト
実在する会社名やショッピングサイト等を使って、購入者に商品代金を振り込ませても「注文の商品を送付しない」などの詐欺行為を行っているサイトのこと。
その多くは海外にあるサーバ上で管理・運営されており、「偽サイト」、「詐欺サイト」、「模倣品サイト」などと称されていることがある。

筆者作成

 ⑤ 受取評価をする前に品物をよく確認する。

フリマアプリやオークションなどでは、受取評価をした後はキャンセルができないというシステムを導入しているものが多い。

受領評価をしてしまった後で、届いたものが偽物だった、損傷があったということもあるが、評価した後では取り消しができないことが多い。
受取評価の前に出品者に連絡して返品等の対応を求めることが肝要。

 ⑥ 評価やプロフィールを調べること。

フリマアプリやネットショップでは、購入者からの評価や口コミがあるのでそれをよく見て参考にするとよい。

ただし偽サイトなどの場合には口コミや評価を偽っている場合もあるので記載されている日本語の表現などもチェックしてみるとよい。

 ⑦ サイトのURLをチェックする。

購入しようとしているサイトのURLが「https://」になっているかを確認する。

httpの次の「s」はsecure(安全性)の「s」を意味し、これが付いていないサイトは安全性が低く、個人情報を抜き取られる可能性があるのだ。

 ⑧ 店舗(会社)情報の確認をする。

Web上では店舗を設けていない、いわゆる無店舗営業業者も多い
ショップの店舗情報などをもとに次の点をチェックしてみるとよい。

  ㋐ 特商法による記載があるか?
特定商取引法で、事業者が法人の場合は、登記簿上の名称等(名称、代表者の氏名、通信販売の業務の責任者の氏名、電話番号、メールアドレス)や価格や送料、返品・交換方法などを明記することとされている。

  ㋑ 電話番号等
フリーアドレスや携帯番号のみを記載している場合は注意が必要だ!
会社の住所が東京都内にもかかわらず電話番号が06(大阪)からはじまっている例や海外に拠点を置いているという事業者もあった。

また固定電話やFAXはなく携帯電話のみでの営業、連絡先、問い合わせ用のメールアドレスの記載がない等にも注意が必要。

  ㋒ 記載の住所の確認
記載してある住所を地図検索やストリートビューで覗いてみると、住所地が空き地や駐車場,山中などであり到底事業所ではない場所を、会社の住所として記載している例もあった。

 ⑨ 支払方法は複数あるか

ネット取引での支払方法が銀行振込しか選べない場合も要注意。
早く現金を回収するために、クレジットカードや代金引換などに対応しないということがある。

 ⑩ お店の取扱商品をチェックする

正規取扱店や直営店でないのに、店内にブランド品がたくさん並んでいる、同じ商品が大量にあるなど、商品に偏りがある店やネットショップには気をつけることだ。 

 ⑪ 返品条件の確認

偽ブランド品等を扱う店などでは、返品に応じないことがほとんど。ネットショップで返品に関する記載がない場合には要注意。
買う前に「返品条件」を確認しておくべき。

 ⑫ 品発送元の確認

「商品は海外から発送」というショップにも要注意だ!

商品を持たず無店舗でネットショップ営業をし、客からの発注を受けてから海外の業者に連絡し海外から商品を発送するという業者も多い。
そのため商品が届かない、遅延する、届いても粗悪品などの苦情も多いという実態もある。

|おわりに

大量に偽ブランド品等が流通しているという実態があり、商標法や関税法など改正が行われてきている。
しかし、なかなか規制が行き届かなかったり、すでに市中に出回った模造品などが取引往来している状況下にあるが、現に商標法違反等での検挙や関税でも没収等が行われているという実態もある。

特許庁では、「絶対買わんぞ!コピー商品」というキャッチで「コピー品撲滅キャンペーン」を実施している。
具体的な危険性やコピー商品の見分け方などについても説明しているので、活用して偽物であるコピー商品との関係を断ち切ることが必要ですね。

https://www.jpo.go.jp/news/kokusai/mohohin/campaign/kawanzo/

※ 参考サイト
特許庁:www.jpo.go.jp
模倣品対策 | 経済産業省 特許庁:https://www.jpo.go.jp/news/kokusai/mohohin/index.html

国民生活センター:https://www.kokusen.go.jp/

一般社団法人ユニオン・デ・ファブリカン:


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