AIスタートアップ226億円調達の背景 - Abridge
朝起きてスマホみてぶっ飛んだ
グーグルのクロムブラウザの空白タブにはおすすめ記事が紹介されますね。朝起きてなんとなくスクロールすると見覚えのある顔が…妻の幼ななじみのジュリアさんだった。
彼女は名門デューク大学を卒業した後、私の住むサンフランシスコベイエリアでグーグルやユーチューブなどでマネージャー職を経て、数年前にペンシルバニア州ピッツバーグに移動しました。その後は自身で起業を試みているところまでは覚えていました。
そうしたら、いつの間にかAbridgeというAIスタートアップのCOO(最高執行責任者)として指揮を取っていたのです。そのAbridgeが150ミリオンドル、226億円のシリーズC資金調達に成功したというニュース。
しかも投資家がすごい。Lightspeed Ventureがリードインベスターで、Union Square Vencturesも名を連ねている。これはすごぎてお漏らしするレベルです。
最高の場所とタイミング
私の母校が関係するので、このスタートアップについて、ちょっと解説します。
AbridgeはAIでお医者さんと患者との会話から自動的に電子医療記録(EMR)を作成するスタートアップです。現在5000人のお医者さんに使われています。
創業者CEOのはシヴ・ラオ(見出し写真中央)は心臓外科医、CTOのザック・リプトン(左)はカーネギーメロン(以下CMU)のコンピュータサイエンス准教授兼任です。ちなみにラオもCMUの学部出身です。
AbridgeはこのCMUのあるピッツバーグに本部を置いています。もともとピッツバーグは病院システム、大学病院、医療産業が強いです。そしてカーネギーメロン大学はいわずとしれたコンピュータサイエンスのメッカ。AIと医療というテーマをやる時、ここに勝る場所はありません。
さらにCMUの研究から発したスタートアップのデュオリンゴは日本でも有名ですね。外国語学習アプリのデュオリンゴには今回、Abridgeの投資家として名を連ねているユニオンスクエアベンチャーズも投資しました。
デュオリンゴの創業者・CEOのルイス・フォン・アンもリプトンと同じようにCMUコンピュータサイエンス学部の教授でした。彼はデュオリンゴの他にもウェブサイトでロボットを識別するキャプチャというシステムを発明したことでも有名です。
今回のAbridgeの巨額資金調達は、AIブームという単純な話ではありません。ピッツバーグの持つ医療機関と大学との長年の提携、過去15年で加速したテック企業と大学の人の往来、そしてデュオリンゴに象徴されるベンチャーキャピタルからの資金流入などが絶妙に噛み合った結果だと思います。
以上、CMUは私が博士号を取った母校なので、知っていることをまとめてみました。もし面白かったら、♡ボタンを押していただけると励みになります!
画像引用元: Firece Healthcareの記事
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