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走り書きのメモ

ある日の夕方、新施設長から在宅支援を頼まれた。

 
在宅支援とはコロナ禍で施設に登所できない利用者(持病がある等)に朝夕(テレビ)電話をして
体調や様子、自宅での活動内容を聞き、書面で記録することだ。

他の施設は分からないが
私の職場ではこのようにしている。

 
電話時間は大体15分なので
電話しながらメモ用紙に走り書きし
後でゆっくりまとめる。

「真咲さん、メモ貸してもらっていいですか?俺が今日の分まとめちゃうんで。」

 
朝の電話はリーダーだった。
記録は二人して書かなくていい。

 
だが
予期せぬ言葉に焦った。
自分で見るように書いたメモな上
電話しながら書いたメモは
走り書きすぎた。

 
恥ずかしくてたまらない。

 
どうせ気にしているのは私だけだ。
リーダーはすました顔をして文章をまとめている。

もっときれいに書けばよかった。

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