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上野から浅草通り無限遠

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大熊信(だいくましん)。東東京在住の編集者、ライター。たまに写真。cakesやnoteをやってるピースオブケイクという会社にいます。最近聞いた一番面白い話は「"坊主憎けりゃ袈裟ま… もっと読む
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ひたすらモノクロで撮る夏

ひたすらモノクロで撮る夏

今年の1月に結婚したのだが、春先に妻が体調を崩し、一時絶対安静状態になった。その後入院と手術を経て、今は全快とは行かないまでもすこぶる元気、一緒に妻の故郷の東北に帰省できるまで回復した。この日記も妻の実家で書いている。

自分が体調を崩したなら、自分ひとりが苦しんで、まあ最悪死に絶えれば済む話なんだが、家族だとそうはいかない。妻もそうだけど子供がやばい。結婚していきなり6歳の子供ができて、いきなり

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結婚した

結婚した

年末にcakesで僕が担当している武田砂鉄さんの連載でも触れていただきましたが、2018年1月23日に入籍しました。20180123が素数だったのでこの日にしました。

相手が3年くらいマンションの隣の部屋に住んでる人だったり、今年小学校に入学する子供がいたり、倒れた妻さんの命を救ったり、いろいろ話にできるトピックがあるので、日記を再開して備忘録的に書いていきたいと思ってます。

子供ができてちょ

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初めてリバーサルフィルムを試した

初めてリバーサルフィルムを試した

ごぶさたの日記でございます。相変わらずちょこちょこフィルムで写真は撮っているんだけど、こないだ初めてProviaとVelviaというふたつのリバーサルフィルムを試してみた。

びっくりするくらい色が出るな!

リバーサルフィルムは露出がシビアらしく、ちょっと間違えるとすぐ変な色になっちゃうという話を聞いていた。確かに一枚目はちょっと赤みが出てるかな?

でもアンダーめな下の二枚は、暗くても潰れない

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全ては写真の上達のため

全ては写真の上達のため

cakesで『先生の白い噓』の鳥飼茜先生にインタビューした。

「自分の体が自分を苦しめるなんて考え、狂ってる」では救えないもの

インタビューして原稿構成して写真も撮ってって全部一人でやったのは初めてかも。最近はインタビューの案件があっても、自分でやっちゃうと仕事全体が回んなくなっちゃうので、cakesにおいては信頼できるライターさんにお願いしてた。

今回、3人くらい続けてライターさんにフラれ

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映画『プレシャス』のこと

映画『プレシャス』のこと

まだ『ムーンライト』は見てないんだけど、会社で黒人にまつわる映画の話してて、『プレシャス』のことを思い出した。

総じて見れば、人生ってろくなもんじゃないし、ほんと救いがない。そんな中で生きていくには、小さな喜びを見つけ出して豊かにしていくしかない。なにもわからないままだと、そんな小さな喜びも見つけられないし、そのために我々は学び続けなきゃいけないんだな、とそんなことを思わされた映画。

主人公・

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さくらさくら

さくらさくら

桜にテンションが上がらない。あんなフォトジェニックなものが咲き誇る季節にテンションが上がらないって、写真を趣味とする者としてはダメなんじゃないかと思うんだけど、全然撮りに行く気が起きない。理由は簡単で、みんなが撮ってるから。あぁ、『君の名は』に盛り上がってる人たちにいちいち腐すこと言わずにいられないシネフィルみたいな感情ね、と思うだろうが、その通りだ。

いや、厳密に言うと少しだけ違くて、みんな撮

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虫垂炎とは性病である

虫垂炎とは性病である

久しぶりに日記を再開。更新していなかったのは、毎日するのがしんどくなったってのはあるけど、一番は写真が無くなったから。ちょっとテンションが上がらなくて、写真撮るのをサボってしまった。

別にまた写真撮る気が起きてきたわけじゃないし、テンションだけで持続させるものって長続きしないから、それはそれで良いと思う。なんでやってんだかわからないけど、なんとなく続いているっていうのが、何においても僕の理想のあ

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MUJI Laboが素晴らしい

MUJI Laboが素晴らしい

ちょっと更新が開いてしまった。もう毎日は無理かもしれない。まあいいや。

タイトル通り、無印が出してる洋服のちょっと高めのラインMUJI Laboが今年からリニューアルした。男物はN.HOOLYWOODっていうブランドのデザイナー・尾花大輔。シンプルだけど硬派でかっこいいブランドで、ルーツが古着≒アメリカにあるってのもあって、ファヲタからの支持も高いブランド。無印がデザイナーを立てるなら、これ以上

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穴を埋める日記

穴を埋める日記

今週はいつもより長い文章を続けて書いてしまってもう書くこともない。そこまでして日記を書く必要があるのかと言えば、ない。ないけど、続けている。先週の土日分も開けちゃってるし、それの穴埋めもしないと。性質上、書かないと永久に書かなくなるので、ここが踏ん張りどころだ。

深刻な問題だし、真剣に考えている人も多いだろうから、言葉を選んで書かないといけないけど、森友学園問題が面白い。僕の中で今一番ホットなト

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お母さんにも見せたことないのに、の続き

お母さんにも見せたことないのに、の続き

例の自信満々の先生は饒舌だ。饒舌な人は好きではない。前担当の死ぬほど優しい先生は、寡黙だけど信頼できた。おべっかみたいな言葉は一切使わない。いや、恐らく使えるほど器用じゃない。でもその分発する言葉に嘘がないという信用があった。

そう考えると、自信満々の先生の言葉に嘘はあるだろうか。優しくない分、ダメなことも堂々と言ってくる。そこに嘘は感じられない。結局僕は嘘つきが嫌いなだけで、この先生のことも信

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お母さんにも見せたことないのに

お母さんにも見せたことないのに

先週、親知らずを抜歯した。禁煙、禁コーヒー、禁甘いもので5日くらい過ごした。普段たばことコーヒーで無理やり出してるドーパミンだかセロトニンだかが枯渇して、3日くらいの間びっくりするくらいやる気が出なかった。でも、かつてはこんくらいやる気のない生き方をしていたので、憂鬱にはならなかった。

出版関係者って鬱になる人が比較的多くて、自分もいつかなったら大変だってびくびくしてたけど、こういうやる気のなさ

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痛飲

痛飲

高校生の時から知っている出版業界の先輩で、ほんと偶然一緒に仕事をすることになった。打ち合わせに出向いた相手の会社で、会議室に遅れて入ってきたのがその人で、「えー! どうしたの!?」ってな具合に再会した。せっかくなので飲もうということになり、渋谷の焼き鳥屋で三時間ほどふたりで飲んだ。

その人とは僕が最初に入った会社が隣にあったり、フリー時代に受けた仕事がその人の隣の編集部だったりと、なんでかなにか

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甥っ子の入学祝いに買ったカメラ

甥っ子の入学祝いに買ったカメラ

「甥っ子の入学祝い」のつづき。いろいろ考えた結果、これを買った。

PENTAX ミラーレス一眼 Q レンズキット ブラック

フィルムは最初から選択肢になかった。僕も普段仕事で使うのはデジカメだし、写真を撮ることが好きになるには、やっぱり使いやすいもののほうがいい。CANON派としては、EOS Kissを与えて洗脳しようかとも思ったんだけど、やっぱり中学生にでかいデジイチあげても持ち歩かないかな

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