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経営シミュの皮を被ったRPGゲームの話

【学校をつくろうシリーズ】とは?

皆さんは【学校をつくろうシリーズ】をご存知でしょうか?

学校をつくろうシリーズはタイトルで大体想像出来ると思いますが、その名の通り、学校をつくる(経営する)シミュレーションゲームとなっております。

どのシリーズも基本は校長先生として学校に着任し、校舎を自由に設計、校歌の作成、生徒とのコミュニケーションなど、自分の思い通りの学校を作ることが出来る内容となっております。

そんな面白そうなシリーズも、2005年頃に出た【学校をつくろう!! Happy Days】を最後に出ておりません。

とは言え、PSPやPS3のゲームアーカイブスで遊んだことのある人や、実況動画などで存在自体は知っている人も多いのではないかと思います。

そして今回紹介するのは、2001年にゲームボーイアドバンス専用ソフトで発売された【学校をつくろう!! アドバンス】となります。

経営シミュレーションに見せかけたRPG

学校をつくろうはこのアドバンス版が発売されるまではプレイステーション用のソフトでしか販売されておらず、本作はそんなシリーズがいつでも手軽に遊ぶことの出来る初の携帯版でした。

ゲームを始めると、校長先生として白波学園に着任します。
行事やクラスの設定、教師の採用などを行い、早速生徒とコミュニケーションと思い、学校を探索して生徒に話しかけると……。

まさかの生徒とのバトルに

はい、まさかのどこかで見たことのあるようなRPGです。
今作では新たな要素として、不良生徒の指導というシステムが追加されました。
不良生徒を更生していく流れは今までのシリーズでもありましたが、その時は生徒のストレスをため込まない様に学校を設計したり、ごみを拾うなどしておりましたが、今作ではRPGのように生徒と戦って指導していきます。

これだけでは、生徒に体で教え込む体罰じゃないか、と誤解をされてしまいそうですが、その点は配慮されており、ゲーム内では【攻撃】という名称は生徒に対しては一切使われず、【指導】という名称が使われております。
だから、ステータスでもRPGでよく使われるような【攻撃力】は【指導力】という名称になっております。
ちなみに、【防御力】という名称はそのままです。

つまり、生徒を力の暴力で更生させているのではなく、何かしらの方法で指導をしているのです。

何かしらの内容?
そこは皆さまのご想像におまかせします。


教師に対しても容赦ない。

不良生徒の指導ばかりに注目してしまいがちですが、時には不満を持った教師に指導をする場面が出てきます。

仕事のストレスや給料への不満。
色々と原因は多々あるかと思いますが、そんな教師への対応も上司である校長の役目です。
では、どうやって対応をしたら良いのか?

リストラ予告を出せばいいのです。

強い教師でも、リストラ予告で一発KOです。

RPGらしく、このゲームにもスキルという物が存在し、その中には教師にだけ効果のあるスキルがいくつか存在します。

そしてその中で存在する最強スキルの一つ、【リストラ予告】。
これを出すことで、教師を必ず倒すことが出来ます。(ゲーム内では、不満解消扱い)

良いのかこれで⁉


雑としか言えないラスト


中々過激?な部分もある本作品ですが、一応ストーリー存在します。

大雑把に紹介すると、祖父が経営していた白波学園を引き継いだ主人公。
その祖父は、全国一位のキングオブマスターを目指してくれと遺言を託してこの世を去ってしまいました。

不安しかない祖父の遺言

祖父の遺言を叶える為に頑張ろうとしたその矢先に、南条学園からこの学校を3年後に吸収するという連絡が来ます。
吸収されない方法はただ一つ、南条学園よりも優秀な学校を作ることでした。
しかし、南条学園が全国学園ランキングで常に上位であり、南条学園を超える為にはほぼ一位を取る必要があります。
一位を取るという事、それは実質キングオブマスターを目指すこと。
こうして主人公は、3年以内にキングオブマスターを目指すために頑張るのでした……。

と、こんな感じのストーリーとなっております。

その為に、不良生徒を更生したりするのですが、そのラストが個人的に許せなくて……。

一応、ネタバレ注意でお願いします。






さて、ベストエンディングはあらすじで話をした、キングオブマスターを達成したところから始まります。

南条学園よりも上位となった主人公の白波学園は、逆に南条学園を吸収することにします。
これにより、白波学園は無くなりませんし、実質敵対していた南条学園も無くなってめでたしめでたし……。

南条学園の校長が悪あがきをしてきます。


なんてことはありませんでした。

南条学園の校長が勝負を挑んできます。

我を忘れてしまった南条学園の校長。
敵とは言え、理性を無くした校長との最後の指導戦が幕を開けます!

RPGで言う、ラスボス戦ですね。

何とか最後のラスボスを指導すると、南条学園の校長は不良化しており、その影響で今までの記憶がないとの事。

不良化していたならしょうがないという事で、南条学園の吸収を取り下げることでめでたしめでたし……。

南条学園は消えずにすみました。

『不良化していたらかしょうがないね。』

で、あっさりと終わるのですが、この南条学園はストーリー中で不良生徒で攻撃を仕掛けてきたり、忍者を雇って校長に攻撃をしかけてきたりと、ゲーム内で犯罪じゃないの?と、いう行為を何回もしてきます。

まぁ、教師にリストラを宣告して更生させる校長もいるから、別にいいのでしょうが……。

はっきり言って作業ゲー

さて、他にも生徒とのコミュニケーションやクラスの設定など色々あるのですが、やることの大半は不良生徒とのバトル。

それだけです。

簡易的な対戦ゲームもあります。

では、RPGゲームとして見れば良作なのではと思うかも知れませんが、ダンジョンといった物は無し。
装備や道具の購入に必要な金策も、最初であることをすれば、お金には困らないという明らかにシステムの欠陥だろと思うところまで……。

色々と語りましたが、個人的にはクソゲーとまでは行きませんが、作業ゲーのように感じました。

普通に今までの経営シミュで出しておけば良作だったと思うんですけどねぇ……。

一言で言うなら、中途半端なゲームです。

では、また次回の記事でお会いしましょう。

動画版もありますので、文字だけでは伝わらないという人は、ぜひご覧いただければ。


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