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ブラックとカフェラテ【あとがき】

全15回にわたってお送りした「ブラックとカフェラテ」のあとがき

恋愛下手だ。

した回数も指で数えるほどしかなく、乏しければ、する方法もほとんどわからない。(知識だけはある。それが実践知とはならないのだ。)めちゃめちゃしたい。今日も図書館で一緒に勉強している何組かカップルの姿を見て、心が何かを思わなかったとは言うことができない。

この物語は真実を描いたものではないけれど、主人公の中本は間違いなく僕の姿が投影されている。

失恋というのの悲しみはよく聞く。しかし僕は総じて、その一歩手前で失恋の疑似体験のようなことをして終わる。告白して付きあってもないのに、その前のただ話すだけの段階でこれって恋愛だよなと勝手に疑似体験することもある。しかし、結局それは失恋の疑似体験に変わる。客観的に見ればなにもしていない。事は動いていない。ただ勝手に好きになって、勝手に喜んで、勝手に悲しくなって、勝手に傷つく。そんなことばかり繰り返していたら、もう22歳になってしまった。

最近、そんな心が少しニュートラルになってきた気がする。好意のある人に対して、多少なりとも前よりは、その思いよりも、何かしらの事に誘ったり、メッセージを送ってみたり行動を優先するようになった。周り道をして、こんな言ってみればこじらせた自分をすこしでも改善できるのは何らかのかたちで客観的事実の動く、行動だと気が付いた。それでも恋愛においてはわからないことが多い、というよりかはわからないことしかないのであるが。

人は、やった後悔よりもやらなかった後悔を大きく感じるらしい。勝手に思い、疑似的に失恋していく前までの僕や中本が金野直子との恋においてしたのは完全にやらなかった後悔だ。これも最近わかったことだが、実際に、なにかに誘ったり、メッセージを送ったり、好きという態度を出してみて、拒絶されると、落ち込みながらも、割り切れる自分がいる。これは、やった後悔だからそういられるのかもしれない。やらなかった後悔に苦しんだ、主人公の中本には、今後そんな少なくともそんなやった後悔をしてほしいと書いた本人としても思う。

今後の僕も中本とともに成長できたらいい。そして、今度金野直子のような女性が現れたら、僕も中本も敗れるにしても、せめて思いだけは伝えて、敗れたい。

最後に、僕のなかで、一番長い物語を見てくださった良い人たち、ありがとうございました。皆さんのいいねやアクセスは本当にうれしいです。そんな皆さんに、アクセスやいいねをしてもらえるようにこれからも頑張ります。

そして、もし、よかったら、今後の中本の行方を皆さんで想像してくださいね。

                          ダクト飯

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