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AIのビジネス導入を考える上で読みたい記事

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これからAI (機械学習や深層学習) をビジネスに導入したい、自社のデータを活用したい人にお役立ちの記事をピックアップしています。
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記事一覧

DXにおけるプロジェクトマネジメントの重要性と特殊性

DXを推進するに当たっての特有の悩みがあります。それが、プロジェクトマネジメント体制の構築の仕方です。 DXプロジェクトのスタートライン重要なのは、推進メンバーが「DXプロジェクトに従来プロジェクトとの違いがある」点を正しく認識し、意識統一をすることです。また、最初にどれだけ作りこんでいても、プロジェクトが走っていく中でどうしても人の意識や感覚はずれていくものなので、定期的にしつこい程「共通認識」を確認することも重要です。どちらにしても「戻るべきスタート地点」が重要になりま

AI導入及びDX推進では、ROIを考えると負ける?その仕組み

コロナによる強制的なリモートワークへのシフトも手伝い、業務のデジタル化を中心としたDXは全ての企業で「取り組むべき課題」から「今すぐ解決するべき課題」へと優先度があがりました。 例えば、TeamsやZoomといったオンライン会議ツールや、それらを活用したオフィス出社がないリモートワークについて、今現在ROIを問う企業はいないでしょう。少し前までは、これらの導入についても「なぜ導入するのか、それによるROIは?」を問われました。 しかし、今はROIを飛び越えて「必要なもの」

データ戦略の会社が考える「データ分析の概要を掴むオススメ記事」

これまでに書いたデータ分析に関する記事について、オススメの記事や相互の関係性をはっきりさせるための見出しを作ってみました。これは今後も記事を追加するたびに、更新していこうと思います。 1) AI導入/DXに必要不可欠な「データ戦略」が実現性とプロジェクトの効果を最大化する → AI/IoTを含むデータサイエンス技術をビジネスの成果に結びつけるためのフレームワーク「データ戦略」の7要素について説明しています。(2020/4) 2) なぜ結果が出ないAI導入/DXが多いのか

[保存版] AI/IoT導入やDXなどの「ビジネスのデータ活用に必要なデータ戦略の7要素」

弊社では様々なデジタルトランスフォーメーション(DX)やAI/IoT導入のプロジェクトの相談やサポートを日々行なっていますが、外部のReady madeなAIサービスが増えてきたり、自社にしかないデータを蓄積させてそれを強みとして活用する企業も増えてきたという実感を持っています。 一方で、「その分析結果がどんな売上UP/コスト削減につながるのか」をきちんと定義できないままにプロジェクトが進んでしまい、途中で頓挫しているような話もよく聞くという印象です。 そんなトレンドを受

ITプロジェクトの失敗はエンジニアのせいではない

ITプロジェクトに参画するには色んな立場があると思います。ざっと上げるだけでもこんな感じで、失敗する要因はだいたい決まっています。プランニング不足です。 ・受託開発を請けた開発会社として ・プロジェクト支援依頼を請けたコンサルタント・PMOとして ・事業会社のプロジェクト運営側として 私はSIer→事業会社→独立してコンサルタントというキャリアを歩んできましたので、全ての立場でITプロジェクトに参画させて頂きました。上手く行った案件もあれば、そうではなかった案件もありまし

東京大学松尾研究室リサーチディレクター 中山浩太郎さんが語る「AI革命と世界の動向」@SingularityU Japan

私は松尾研究室の助教、講師をしており、深層学習というYoshuaが書いた本を監訳したりしています。他にも9冊以上プログラミングや機械学習の本を執筆しています。 AI革命とAI技術の歴史この4年間でAI技術が証明したことはかなり多くあります。 ・自動運転 ・碁の世界チャンピオンを倒せる ・あらゆる言語翻訳 ・医者より高精度にガンを発見できる 人工知能の定義多様な意見があり、そもそも知能の定義が難しい。「人工的に作られた」「人間のような知性」。なので定義は実は学者によっても

【シリーズ】エンジニア採用の基本の基本 -データサイエンティスト採用、AIエンジニア採用入門-

GWに結構頑張ったので、シリーズ初日初稿なのですが3本目のnote。データサイエンティストとかAIエンジニアとか、データを扱う職種についても採用の基本についてnoteに書いておきます。 初稿は以下からです。エンジニア市場全体をまとめています。 メイン画像は使いたいだけですね、すいません。マッドサイエンティスト感が変に気に入ってしまい。。 さて、エンジニア採用の中でも自分自身が最も長く携わってきたデータサイエンス関連職種について、市場を整理した上で、基本的な採用のヒントに

データ戦略の会社が考える「成果が出ないデータ分析/AI導入が多い理由と、 成功確率を上げるために何が必要なのか」

最初にタイトルに対する結論ですが、成功確率を上げる、つまりビジネス上の意味がある成果を得る確率を高めるために必要なものは 1) ビジネス上の成果と紐付いた適切な「目的」 2) 目的を達成するための「戦略」 3) 戦略を実行するための「チーム(+チームが使えるリソース)」 4) チームが本来の力を発揮するための「セットアップ(立て付け・お膳立て)」 です。 この記事では、まず最も重要な目的について考えてみます。 他の2) 〜4) は、全て目的がなければ、始まりません。こ

AI(deep learningや機械学習)導入にあたって危険と思った5つの兆候

週にだいたい15件(1日3件ほど)のAI(ここではdeep learningや機械学習を指します)導入に関するご相談をいただきます。それを3年間やっているので、相当数1,000社くらいはお話したかと思います。(こういうとなんか胡散臭いですね笑) その中で「これは実運用までは遠いだろうな」と思う瞬間がいくつかあるので、それを抽象化してまとめてみました。 ※追記: 抽象化したものを記載しております。特定の企業や個人のAI導入に対するアティチュードを非難/否定するのものではない

人間の命を救うはずだったAIが政治と無知によって無視されてしまった話

優れた料理人はお客さんが育てると言うことばがあります。料理を食べるお客さんが、それがほんとにうまいかどうかわからないと、料理人のレベルも上がらないということです。 実はAIにもそれと同じような面があります。 AIがわからない人にAIを渡しても、AIの真価は発揮できないということです。 今回は、汚染された水道管を発見することができるAI(機械学習による予測モデル)をせっかく開発したにもかかわらず、結局使われなくなってしまい、そのせいで問題の水道管が今でも取り替えられず、多

データ戦略の会社が考える「ビジネスでのデータ活用に必要な”データ戦略”の4要素」

2020/04/30追記: データ戦略に必要な4要素 --> データ戦略の7要素にUpdateしました! 以下のリンク先記事が最新版ですのでご覧ください。 ---- はじめに:データ戦略とは弊社は「データ戦略」の会社であり、社名にDataStrategyと名付けています。私も、自分の肩書に、それなりに意味を持って「データストラテジスト」と付けています。 実は英語圏でも、「データ戦略(Data Strategy)」という言葉は、一部のプレーヤーがそれぞれの定義で使うこ

Uber徹底研究 -「続き」MaaSを支えるデータサイエンス編 レコメンド-

今回も前回に引き続き、Uberが使用するデータサイエンス、特にレコメンドについて紹介していきます。 前回、ご好評いただいた以下の記事を含め、まずはこれまでの連載をまとめておきます。 ・Uber徹底研究 -ビジネス概要編- ・Uber徹底研究 -UX改善編- ・Uber徹底研究 -ゲーミフィケーション・行動科学編- ・Uber徹底研究 -MaaSを支えるデータサイエンス編- ■Uberがレコメンド?そもそも、Uberがするレコメンドなんてあるの?という疑問を持たれる方もいら

Uber徹底研究 -MaaSを支えるデータサイエンス編-

今回はUberが使用する高度な手法について紹介します。紹介するのは以下の5つですが、レコメンドに関しては次回に回します。今回からは少し専門的な内容になります。 ・需要予測 ・配車最適化 ・ダイナミックプライシング ・解約予測 ・レコメンド(ボリュームが多いので、次回説明) 本記事は連載4回目の投稿ですが、これまでの投稿は以下の通りです。 ・Uber徹底研究 -ビジネス概要編- ・Uber徹底研究 -UX改善編- ・Uber徹底研究 -ゲーミフィケーション・行動科学編-

データ戦略の会社が考える「データ分析・AIのビジネス導入に必要な4つのポジション」

分業チームの必要性AI.Accelerator座長の進藤さんのツイッターで以下のような内容がありました。 私の認識でも、データ分析・AI導入は、今の時点(2019年4月時点)では多くの企業に取って「チーム戦」を取らざるを得ないと考えています。それも、「社内の人間・社外の人間を含めたワンチーム」によるチーム戦です。 サッカーをするならゴールキーパー、ディフェンダー、ミッドフィルダー、フォワードが必要なように、自社にいる人材で賄えるならよいし、そうでないなら社外のチームと協力