自己紹介 ~僕を形成するメンター的カルチャー重要人物 vo1~

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 初めまして。自己紹介をしようと思います。”David boy”です。平凡な大学四年生です。趣味は映画、小説、漫画、筋トレ、一人旅。

 現在は映像ディレクターを目指しています。

 自己紹介をしようと思い、まず、僕が22年間生きてきて影響を受けた人物を三人挙げようかと思います。良ければ最後まで読んでみて下さい。

 一人目は、言わずと知れた日本を代表する小説家、村上春樹。僕はいわゆるハルキスト。(村上春樹本人曰く、ハルキストよりも村上主義者の方がお気に入り)

 高校を卒業をした春、古本屋をぶらぶらしていたら、一日で読めるくらい薄っぺらい小説「風の歌を聴け」を見つけ、村上春樹の名は知っていたので、購入し、読んだ。

 「完璧な文章は存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね」

 冒頭のこの文を読んだ瞬間からこの本の虜になり、「風の歌を聴け」は僕にとって、初めから終わりまで一行たりとも退屈な箇所がなく、まさに僕のオールタイムベストな小説。

 その他にも、「ノルウェイの森」「国境の南、太陽の西」「やがて悲しき外国語」「職業としての小説家」「猫を棄てる 父親について語るとき」など、小説から、エッセイまで彼が紡いできた言葉をむさぼるように読んでいる。(それ故に文体が村上春樹調になることがしばしばある。癖はなかなか直せない、やれやれ)

 二人目は、RHYMESTARの宇多丸。彼は、日本語ヒップホップのレジェンドグループ、RHYMESTARに所属する傍ら超人気ラジオDJで、彼が毎週批評する映画評コーナーは数回、番組が変わっても続いているコーナーであり、膨大な映画知識とアーティストとしての饒舌なトークから繰り出される言葉は映画好きはもちろん、あまり映画が好きでない人からも絶大な支持を得ている。


 彼が最高にクールな点は権力構造に迷いことなく盾突くこと。例えば、自信がパーソナリティが務めるTBSラジオの系列が製作した邦画に対してもはっきりと批評する姿勢。まさに日本の映画評文化にレジェンド町山智浩と並ぶ程の人気の日本映画評界のスーパーエースだ。


 三人目は、誰もが知る世界のキタノこと、北野武。重要なのはテレビ史にレジェンドとして名があるビートたけしではなく、文化人(個人的に文化人という単語はあまり好きではないが)として、北野武だ。

 「全思考」 「超思考」「みんな自分がわからない」などの著書もとても面白いが、何より彼の才能は映画にあると思う。

 彼の映画のすごい点は、「狂気に存在する笑い」と「気休めの美しさ」である。

 彼の監督処女作である「その男、凶暴につき」は、たけし演じる刑事が違法薬物を扱う暴力団を追い詰めるというシンプルな内容だが、オープニングから超クールで、浮浪者を襲った少年の家に無理やり上がり込み、少年を問答無用で殴る。そのシーンが暴力シーンにもかかわらずなんとも笑える。

 少年「俺何にもやってねえよ」

 たけし「何にもやってねえか、じゃあな俺も何にもやってねえよ(頭突き)」

 このシーンは彼のその後の作品にも通じる暴力性の中にあるコメディ性が含まれていると思います。

 カンヌ国際映画祭でも上映された「ソナチネ」では、たけしや大杉連、寺島進らが演じるヤクザたちが沖縄のヤクザ抗争に加わるといった内容で、この映画で描かれているのは、過激な暴力と共に、目を見張るほどの美しい沖縄の景色が描かれており、まさに死と共に生きているヤクザたちの「気休めの美しさ」が表現されている。

 個人的に、邦画史上一の映画監督だと思う。


 以上、三名が僕を形成するメンター的カルチャー重要人物だ。


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