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読書日記~電車編「何者」と「普通」

どちらも電車で読みました。
この二冊は軽く短くまとめようと思います。

電車の時だけだと続けて読まない。すると、最初の方を忘れてしまう。この本も、もう一回読みたいところだけど、読み返しはしないで感想を一言だけ。

朝井リョウ「正欲」に続いて二冊目。

登場人物は就活生。正直、就活って大変だなと思った。でも、もちろん話はそこではない。自分をどこまでも直視させられる。感情が動く。周りに合わせるし、自分を守ることもする。そんな場面設定。

最後の方で、拓人が、同じ就活仲間の理香から強い言葉を投げかけられるシーン。ここで殴られた感じがしました。

いつまでもその痛々しいアカウント名通り【何者】かになった振りでもして、誰かのことを笑ってなよ

本文より引用

ここか!と思いました。
拓人と私は似ているような気がする。私に向けて言われたような気がした。そして、最後の面接の場面は良かった。

こんな感想でいいのだろうか。ネタバレしないだろうか。


この本は、「普通ってなんだろう」と考えていたときに、本屋さんで見つけました。いま、値段を見てビックリ!1280円。きっと値段見ないで買った。昔に比べると、文庫本も高くなりましたよね。

筆者は哲学・倫理学が専門の鷲田清一氏。あちこちに寄稿した文章をまとめたものです。

感想。難しかったー!
そりゃ、哲学の先生ですもの。読み始めたものの、そのまま本棚にずっとありました。この前から再開してやっと読み終わりました。
 でも、その割には、ドッグイヤーはたくさん。つまり印象的だったところのページを折っていったのですが、たくさんありました。

阪神大震災や神戸児童殺傷事件、時代によって変わってくる街や生活などについても書かれています。

人間が一番必要としているのは、自分がだれかの無視できない他人でありえている、という実感です。愛されなくてもいい、憎まれてもいい。憎まれるという形ででもいつも人に意識されているなら。

P71「透明なボク」より引用

こんなふうに、ハッとする言葉が現われてくるのです。

(ディベートのように)論理の勝ち負けを競う議論ではなく、じぶんとは異なる他者の考えをより深く受け止め、吟味することで、みずからの考えそのものを揺るがし、さらに深めていくダイアローグの作法、それこそいま、わたしたちの社会にもっともっと必要なものだ。

P68より引用

それで、「普通って何だろう」ということですが、結局よくわからないままです。いいんだろうか。


あの、鷲田さん!

ここまで書いて、気がつきました。

あっ!鷲田さんって、あの鷲田さんだ!
朝日新聞の一面に「折々のことば」を書かれている、あの鷲田さん!

お世話になっています!

なるほど、そうだったのか。これは気がつきませんでした。
また読み直さなくちゃ。



*画像お借りしました。名探偵コナンだそうです。AIらしい。

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