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現状維持という本能路線が変わるきっかけは何か?

人間は無意識下では現状維持を指向するのだそうです。

「会社を辞めたい」とかのはなしは表面意識の欲求であり、無意識はそれでも現状維持を指向するのだそうです。

あなたはもしかすると、イタリアやフランスなどに別荘を持てたらとか、自分の船で南国の海をクルージングしたいなどと表面意識が望むかもしれません。

しかし、無意識は現状維持を指向してしまうのが本当のはなしなら、そんな表面意識の欲求はさておき、わたしたちの生活は概ね無意識が望む通りの路線を抜け出にくいのかもしれません。

もちろん、現状維持のすべてが悪いなどとは申しません。

パートナーシップにせよ、家庭生活にせよ、仕事生活にせよ、概ねうまくいってることに無理な変更を望むのはもしかするとある種の自己過信やゴーマンの表れの場合もあるでしょう。

しかし、あまりよいとはいえない現状維持にため息をついてる方も多いでしょう。

前置きが長くなりましたが

では、しばし、ため息すらでることの多い現状維持が打ち破られるときってどんなとき?っていうのが今日の投稿の主旨になります。

いや、ため息がでるわけでもない現状維持も含んでそれが打ち破られるときについての考察です。

わたしの考えでは三つあります。

ある三つの契機のいずれかがおこったとき現状維持にはピリオドが打たれるのだと考えます。

ではさっそく……

①悪いアクシデントによって

これは結構あるあるじゃないでしょうか?

僕も10年以上勤めたスーパーを辞めたのです。

辞めたくて辞めたくて、その気持ちが満期になって辞めたのか?

ちょっと違います。

これは僕の場合ですがスーパーを辞めることになる8ヶ月くらい前さかのぼると、実は職場生活はかなりうまくいってて「あと五年くらいはこの職場にいることになりそうだ」などと初めて思った矢先、父が入院するというアクシデントが起こりました。

そのアクシデントで「あと五年はこの職場に……」という状況は急反転してしまったのです。

わたしは今現在アラフィフで、このはなしが起こったのは40代後半でしたが、この手のはなしは40歳をすぎると結構あるあるなはなしだと思います。

父は結局亡くなってしまい、僕は一般労働市場で週5日働く生活は基本止めて、派遣バイトをしながらその一方で「note」などの投稿生活を始めました。

このように悪いアクシデントで望むと望まざるとに関わらず、現状維持にピリオドが打たれることはあるでしょう。

悪いアクシデントによって、現状維持にピリオドが打たれるのがまずひとつ目です。

つづいてふたつ目です。

②自然消滅、または期限切れなどによって

若い人が知ってるかどうかよく分かりませんが、

松本零士に「銀河鉄道999」というマンガ(アニメ)があって、それは星野鉄郎がメーテルに与えられた「無期限」の銀河鉄道パスで999号に乗車し「永遠のいのち」を手に入れに行くはなしでした。

実際の現実は、しかし「無期限」でも「永遠」でもありません。

「賞味期限」や「自然消滅」もあるのです。

「期限切れ」や「自然消滅」はこれは、「恋愛」や若い頃の「夢」などにおこりがちです。

「期限切れ」と「自然消滅」はセットであることも多いです。

たとえば、司法試験などに10浪とかして、さすがに諦めたとかです。

こういう場合は、「期限切れ」だったのか「自然消滅」だったのか判別しにくい形で、いつのまにか司法試験のための勉強をたたんでしまいます。

こういったことは恋愛でも結構あります。

ある時期まで、ある事柄(「司法試験に受かる」「あの人と結ばれる」)は射程距離にあるのです(あるように思える)

ところが、それらのことが成就しないと、いつかそれらのことが射程距離圏内にはどう考えてもないことにハタと気づきます。

どんなに鈍感な人でも、40歳をすぎればさすがにいくつか思い当たることがあると思います。

逆に40歳をすぎて、ひとつも思い当たることがなければ、その人の人生は相当うまくいってるのかもしれません。

ある事柄の「期限切れ」に気づいたとき、40すぎて肉体だけはくたびれてるわけですから、これは結構「やれやれ」なことであり残酷なことでもあるかもしれません。

現状維持にピリオドが打たれるふたつ目が「自然消滅」もしくは「期限切れ」です。

さて、ここまでふたつはなしましたが

こんな悲惨なことでしか現状維持にピリオドは打てないのか?という方もおられると思うので三つ目は逆ベクトルのはなしです。

では、現状維持を変えるものについての三つ目です。

③予想以上にうまくいくことによって

これだけ聞くと「はあっ?」ってなる人が多いと思います。

①と②がちょっとあんまりいいベクトルのはなしではありませんでしたが、

現状維持は「予想以上にうまくいくこと」によっても破られると思います。

このことは、できれば結婚をしたことのある人(できれば離婚してない人)に聞きたいのですが

結婚という「飛躍」がおこるのは、「予想以上にうまくいく」何かがそこに起こったときが多いと思われます(全部の事例がとは言いませんが)

かなりの人は、幼稚園から高校生くらいまでの「恋」は成就しなかったりするでしょう。

それは、素直になれないとか不器用だとか色々なこともあるでしょうが、しかしそういう子供の時期がすぎますと「予想以上にうまくいく」何かがそこにはたらくこともあるでしょう。

とはいうものの、最初からうまくいくのは、天才アスリートなどにしかないかもしれません。

天才アスリートは、もう高校生くらいのときには圧倒的に上手くいく何かをもってるわけです。

それは説明の必要がないでしょう。

だからといって凡人の場合は一発成功はあり得ないと思います。

失敗をして、たとえば「脇が甘かった」とか反省材料が生じて、それが次を呼び寄せたりします。

「予想以上にうまくいく」ファクターは現状維持を打ち破ることもあります。

「予想以上にうまくいく相手」「予想以上にうまくいく事柄」が、しばし悪い意味での現状維持を打ち破る要になるのかもしれません。

しかし繰り返しになりますが、凡人に一発成功は難しいです。

一発成功するのは、凡人でないし「運」もある人です。

凡人でない人は失恋を繰り返したり、小説であれば「○○賞」の一次予選に何回かは残るみたいな積み重ねはやっぱり要るのかもしれません。

恋愛とかだと、大学生くらいならば、LINEを交換しようと申し出たら断られたとかあるかもしれませんが、凡人はやっぱり失敗を重ねないと「予想以上にいまくいく」フィールドには出会えないのかもしれません。

凡人の成功は失敗のリベンジでありリカバリー(補填的回復)なのかもしれません。

では、人生は「予想以上にうまくいく事柄」や「予想以上にうまくいく相手」のみに集中して、あとは切り落とせばいいのでしょうか?

これは、その人の価値観や考え方にもよるので人それぞれですが

またまた凡人(僕など)の場合ですが「予想以上にうまくいく事柄」や「予想以上にうまくいく相手」のみと関わってるとその人は伸びないと僕は考えるタイプです。

むしろ、「うまくいかない事柄」や「うまくいかない相手」のほうが豊富な気づきや成長を得られる場合もあります。

ただこれは、「うまくいく相手や事柄」も「うまくいかない相手や事柄」のどちらもそうなのですが、その人のキャパを超えて横に広がりすぎてしまいますと害意のほうが強くなってしまい、その人の本筋からそれすぎてしまったり、本筋を見失うこともあります。

すこしはなしがそれましたが、このように「予想以上にうまくいく」事柄や相手もしばし、悪い意味での現状維持を破るきっかけになるでしょうというはなしでした。
ただ、「予想以上にうまくいく」ことが大事といっても、凡人の場合一発成功は難しいでしょうし、また「うまくいくこと」のみに対象を限定すると成長しない場合もあります(これは個人差があり、たとえばノーベル物理学賞の教授だと、物理の研究のみに集中して、他のことを切り落として成功していますから、個人による違いはあります)

まとめると

現状維持という本能に近いものがマイナスに作用してる場合

どんなファクターがそれを打ち破るのかについて三つ挙げました。

①悪いアクシデントによって

②自然消滅、または期限切れなどによって

③予想以上にうまくいくことによって

わたしの考えによれば以上の3つです。


以上「現状維持という本能路線が変わるきっかけは何か?」でした。

御一読どうもでした。

(製作データー)
書き始め:2021年10月20日午前3時29分

(追記)
もちろん、「勇気」と「決断力」「行動力」でガンガン人生を切り開いてきたという方はこの限りではありません。
そういった方々は、そもそも現状維持傾向が悩みだったことはないでしょうし、どういうものか理解できない場合すらあると思うので、そういった方は今回の記事の対象ではありません(悪しからず)
この記事は、凡人の現状維持傾向はどんなファクターによって打ち破られるかの考察ですので、読者もわたしのような現状維持になりがちな凡人にむけて書かれています。
また、現状維持それ自体の是非や善悪について述べたものでもありません。

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