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ミニサイクリングレポート:堂平山ヒルクライム


実施日:2022年8月8日

日帰りで埼玉県の北部、「堂平山」へ登るサイクリングに行きました。ここには、天文台の天体観測ドームがあり、以前からずっと訪れたい場所の一つでした。しかし、埼玉一のヒルクライムコース(上りがきついコース)だということで、躊躇(ためらい)もありました。12−3kmほどの距離を、平均斜度6%程度で一気に登るコースで、確かにきつかったです。以下、概要をお伝えしたいと思います。

東武東上線小川町駅を10時出発。国道245から県道11号を東秩父村(和紙の里)に向かう。

14km辺りから、沢を離れて山の斜面に取り付くようにうねりながら登っていく。

11時10分ごろ上りの途中で休憩。ロードバイクに乗った人たちとすれ違う。1人、3人、1人、2人と続く。やはり名だたるヒルクライムのコースだけあって、ロードバイカーも多い。

11時40分ごろ定峰峠着。茶屋がある。そこには、”shiraishi touge”という文字の入ったシャツを着た二人、長身のフランス人、その他3−4人がいる。二台のロードバイクスタンドが一杯になる。フランス人とフランス語で話そうとしたが、彼の日本語が流暢すぎたのと自分のフランス語が錆び付いていたのとで、日本語での会話になる☺️。

12時半ごろ堂平山山頂着。展望台はひっそりとしていて、人の気配がしない。晴れていれば、360度の景色が眺められるようだが、曇りで遠望はきかない。しかし、陽が雲で遮られて微風があり気持ちが良い。

堂平山山頂

昼食に小川町駅前のコンビニで購入したおにぎり2つを食べる。一つは、東京都文京区本郷の中華そば店「にし乃」(本郷三丁目駅近く)の企画したおにぎりであった。

ちょっと珍しい(?)おにぎり

13時出発。ここからは、急な下りで一気に都幾川村へ降る。日帰り温泉があるという四季彩館に立ち寄る。1.5kmほど行きすぎてしまい戻る。13時40分ごろ、やや強めのナトリウム泉に入る。外湯もありのんびり湯に浸かってリラックスする。ほとんど入浴客はいなかった。

15時10分ごろ出発。ここから、サイクリング終点の森林公園駅へ向かう途中に、原爆の図で知られる丸木美術館があることがわかっていたので、立ち寄る。ここには以前から行きたかった。

15時40分ごろ美術館着。5時閉館までゆっくり鑑賞する。原爆の図は15図からなる。そのうち、第1図は貸し出されていて、精巧なレプリカが展示されている。15図は長崎原爆記念館の所蔵となっているという。展示室にはほとんど誰もおらず、ゆっくりじっくり大作の一つ一つに向き合うことができる。館内で、母と幼い娘二人の家族が、はしゃぎながら動き回っていたのが印象的。自然のままの姿を見せる都幾川のほとり、川を見下ろすように立つ美術館。事務所の中の雑然とした様子や、館員の気さくな態度が、都会の名の通った美術館とはずいぶん異なる。素朴で、手作り感があり、やりくりを工夫しながら美術館を運営している雰囲気が感じられる。

https://marukigallery.jp (原爆の図 丸木美術館)

原爆の図について:被曝して苦しむ人々、死んだ人々、とりわけ女性、母親、子どもたち、赤ん坊たちの姿が、丁寧に、かつ美しく描かれている。墨で塗られて表現されている焼け爛れた皮膚、全身から流れ出す赤い血を除くと、美しい肉体の姿がそこには描かれている。このことが逆に、原爆の惨さ、生きるものを見境なく死の苦しみに追いやる原爆と、原爆を使う者たちの罪深さを強く訴えているようにも感じた。いずれの絵も、立ちすくむような迫力があった。私たちは、長崎、広島を訪れることに加えて、この美術館を一度は訪れるべきだと感じた。

この美術館は自然の姿そのまま残されている「都幾川」を望む場所にあり、これ以上ない適地だと思った。美術館の横、ちょうど都幾川を見下ろす場所に、木の椅子と机が設えられた休憩スペースがあり、そこで、和らいできた日差しに中に横たわる都幾川を眺めながら、しばし過ごた。


サイクリングルート(GPSデータ)
標高データ(GPS)

(終わり)

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