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中退希望者の進路相談で気をつけるべきこと

私は大学中退者の進路相談をちょくちょくやっているのだが、その際に注意していくべきことは主にこの2つだろうと思う。

1.  「中退」は今や普通の選択であること

今や年間6万人弱もの学生が中退している。4年間でみれば、7%の学生が中退しており、14人に一人の割合である。つまり、中退は大学全入時代において当たり前の選択肢の一つとなっている。

2. 卒業する以外の選択肢を肯定すること

前提として、中退者数や中退率が増加することは改善すべき問題…ではない。「中退」は悪ではないし、今後も増加していくだろう。中退後の進路が限定的だという事実はあるとしても、それは「なんとなく大学に行く」や「企業が大卒を応募要件にしている」という社会状況が生み出している構造の問題であって、中退者の選択自体が間違っているわけではない。相談者がすべきなのは、このような就活における非大卒排除の制度の改善を求めることである。

また、中退してそのままベンチャー企業に就職したり、起業したりといういわば「ポジティブな中退」も増えている印象もある。就活市場で見ても、学歴不問の流れは確実にある。卒業しなくとも、生活していける土壌が以前に比べて整ってきていることは確かだ。


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