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これは新しい採用のカタチでは…!?平社員デザイナーが弟子を募集した話

「こんな時代だからこその、採用の新しいカタチなのかもしれない」

ネットの登場で、個人の価値観はさらに細分化され、また、その個人が自分の価値観を発信しやすい世の中になってきました。だからこそ、会社員であっても個人発信で採用するのは、じつは時代に合っているのではないか?

そんなことを感じた私の最近の取り組みが一段落ついたので、そのご報告&記録も兼ねて書き出してみました。

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【ざくっと取り組みの概要】

・内容:デザイナー7年目/会社員が、自分の弟子1名を募集。
・応募から結果通知まで全体の期間:6月17日〜7月12日
・特徴:会社発信ではなく、完全に個人発信で取り組んだ
・募集記事:https://note.mu/designmemo/n/n12b3de5b37cf

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【経緯】すべては「弟子欲しい…」とつぶやいたことから。

先月の中旬頃、私はふとTwitterの個人アカウントで「弟子欲しい…」とつぶやきました。なんてことのない、平日の夜のつぶやきです。

そうしたら、思ったよりも反応を頂き、しかも会社の上司から1時間もしないうちに「いいよ!」とそのツイートに返信が…!これはせっかくの機会だから、やるしかない!と、すぐ動き始めました。

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【結果】12名から応募があり、無事に弟子が決まった…!

なんと、12名の方からご応募を頂きました!
そして、スズキの分際で誠に恐縮ながら、弟子を一人決めさせて頂きましたm(_ _)m

応募してくださったみなさん、こんな突拍子もない企画に興味を持ってくださり、本当に本当にありがとうございました😭✨
弟子になりたいと言ってくださった皆さん全員に応えたい気持ちでいっぱいでした…!改めてお礼を申し上げます。

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【方法】募集から採用までの流れ

このやり方、結構いいのでは!?と思ったので、どうやって進めていったのか、ざっとご紹介します。

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① 応募フォームを用意
② noteで募集の記事を公開
③ 自分のTwitterやSlackコミュニティで宣伝
④ 応募者とのカジュアル面談をセッティング
⑤ 上長と都度コミュニケーションを取りつつ最終決定
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① 応募フォームを用意

Googleフォームを用いて、まずはフォームから応募してもらう形式をとりました。

【理由】
正直、応募が何名くるのかわからなかったので、もし捌ききれない人数が来たら、一人ひとりに丁寧に対応することが困難になってしまいます。そうならないために、もしかしたら返信はできないかも・・!みたいな方法を取りたかったのです><
あと、スプレッドシートに自動的に回答がリスト化されるので、この点は結構便利でした。

【フォームの項目内容】
・まずはご用件をお聞かせください*(応募 or 質問から選択式) 
・お名前*
・連絡先メールアドレス*
1. 学歴を教えてください*
2. 職務経歴を教えてください*
3. 志望(興味を持った)理由をお聞かせください*
4. ポートフォリオや実績がわかるものがあれば教えてください
その他、質問事項などあればお聞かせください

② noteで募集の記事を公開

このようなnoteの記事を書いて公開しました!
【弟子募集】スズキの弟子になりたいデザイナーWANTED!!(応募期間:6/30まで)

いろいろ経緯や思いを書こうしていたのですが、かなりの長文になりそうになって「これではいつまでも記事を公開できないぞ・・」みたいな空気が自分の中で流れはじめ…(笑)「続きはWEBで!」みたいな勢いでとにかくスピーディーに事を起こすのを優先しました。

③ 自分のTwitterやSlackコミュニティで宣伝

書いた記事を自分のTwitterやSlackコミュニティへ投稿し周知しました。

面談で聞いたところ、この自分で作ったSlackコミュニティ経由の方も結構いらっしゃって、今回の求めていた層とSlackに参加している層がマッチしていたのもあったのかもしれません。

④ 応募者とのカジュアル面談をセッティング

さっそく応募して頂いた方たちへメールなどで連絡を取り、可能な方は「まずは直接会ってお話してみませんか?」とカジュアルな面談をセッティングしました。

自分が普通に業務をこなす中での取り組みだったので、応募者の方にはご足労おかけしましたが、なるべく会社へ来てもらうようにしました。

⑤ 上長と都度コミュニケーションを取りつつ最終決定

Googleフォームから吐き出されるスプレッドシートを、今回の取り組みを後押ししてくれた上長に共有して、時折進捗を報告していました。

基本的には上長は自由にやらせてくれるスタンスでしたが、今回の応募は個人ではなく、会社への採用になるのでその辺りの配慮は気にしつつ、そして私自身が採用に不慣れななのでアドバイスをもらいながら進めました。

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【小話】応募者と接する時に大事にしていたスタンス

 「へー、こんなデザイナーもいるんだな〜!」と、スズキという存在を面白がってもらう

今回の弟子募集を自分でやる意義は、お互いのフィーリングが合うか確かめ合うことにあると思ってます。なので、私も相手のこと知りたいけど、相手にも私のことを知ってもらう必要があります。私自身、すでに5社目ですし、一筋縄では行かない経歴の持ち主(笑)そういう意味でも癖の強い人間だと思ってます。

ざっくばらんにキャリアが相談できる相手となる

せっかくデザイナーという仕事に興味を持ってもらったのだから、今回の弟子応募だけで終わってしまうのも勿体無いですし、この弟子募集じゃなくても、同じデザイナーという仕事でもいろいろ選択肢があることを知っているのが、ある意味私の強みです。いろいろ選択肢がある中で、まずは弟子になってみるのが一番良さそうだ!と思ってもらうほうがマッチ度が高いとも思っていました。

せっかく出会ったのだから、このあとも縁が続いて欲しい。そんな気持ちが一番強かったですね。意外とこの業界狭いですし(笑)

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【感触】メリット・デメリット

今回、私自身はじめての試みなので、感じた良いところと悪いところを書き出してみます。

<募集側のメリット>

シニアクラスのデザイナーが自分でアシスタントを選べる!

普通に会社員だと、突然部下が配属されるなんてよくあること。もし、相性がわるかったりしたら、お互いに悲しいですよね・・。でも、自分で人材を選ぶことで、自分の責任感も増しますし、相手も私を選んでいるので、互いに「誰かのせい」にする状況が無いのは良いことに感じます。

<募集側のデメリット>

自分自身の負担が大きい…。

正直、私もマネージャーでもないんでもない普通の平社員なので、当然日常業務があります。そんな中で、応募者とのやりとりや面談時間は負担になることは覚悟の上です。でも、今回は【期間限定】の取り組みだったので、逆にメリハリもつけられて、この期間だけ頑張ればいいんだ!という、気持ち的に良く、あまりストレスは感じていませんでした。

普段から個人発信してないと応募数が見込めないかも…。

弟子を募集している人が、普段どういう考えなのか?どういう経歴なのか?どういうものを作っているのか?が、ネット上で見ることができないと、なかなか応募しようと思わないかもしれませんし、募集側としてもある程度、共感した上で応募してきて欲しいものです。ある意味フィルタリング的な。
だからこそ、ブログ・note・Slackコミュニティなど、私自身がネット上に蓄積していったモノたちの存在をありがたく感じました。コツコツやっていると地味で時々やめたくもなるのですが、こういうときに力を発揮してくれるのですね。

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【最後に】何より自分自身も学びが多かった…!

自分が新人の時とは違う環境なんだという気づき

応募者の方々の話を聞いていてとても感じたのはデザイナーを取り巻く時代の変化でした。私が新卒のときは、まだWEBデザイナーしかありませんでしたし、会社もまだベンチャーや事業会社などは今ほど勢いはなく、受託制作会社のどこにいくかな?といった感じでした。

なのに、昨今はWEBデザイナーだけでなく、UIデザイナー、UXデザイナーなど、デザイナー言えども会社によっても求められるものが違いますし、事業会社がデザイナーを雇い始めたことで、何をデザインするのか?の業種も選ぶ必要だってあります。一昔前より、ぐっと選択肢が広がった反面、ロールモデルがまだまだ少ない状況です。

これは求職者側も大変だ…とすごく感じました。

問われるからこそ考える、面白さ

応募者のみなさんとお会いする中で、いろいろな問いや疑問が出てきます。私も話しながら、こういうことかなと自分の考えを言ってみて、自分でそう思ってたのか〜と感じたり。また、note記事にもした、「WEBデザイナーとUIデザイナーは違う職業なの?(求められるスキルや傾向など)」これがまさにリアルタイムで問われて考えて書いていたものになります。こういう普段考えてないことを問われて、改めて考えて言語化してみるというのも、なかなか自分の中で刺激があって楽しかったです…!

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デザイナー7年目のくせに、今まで真面目にOJTやったことがないので、上長のマネジメント能力を学びつつ、私としてもこれからがまた新しい挑戦となりそうです…!

改めて、今回ご応募してくださった皆様、興味を持ってくださった皆様、応援してくださった皆様、後押ししてくれた会社にも感謝です!
本当にありがとうございました!

引き続き、この弟子募集をキッカケに勉強会を考えていたりもしますので、デザインとデザイナーの価値を上げるためにいろいろ取り組んで参ります!

これからも、デザインメモ(中の人:スズキアユミ)をよろしくお願いいたします。

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↑会社では、中途のデザイナーさんも絶賛募集中です!


最後まで読んで頂きありがとうございます。頂いたサポートは私の癒やし担当、愛猫シャーロックの胃袋にしっかりおさめます!