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May 10 is World Lupus Day

私がSLEと出会ったのは、PR会社で2019年の世界ループスデーの啓発イベントを担当したことがきっかけでした。

製薬会社の方にSLEという病気がどういうものなのか、そして
「"SLE患者さん"って大きな主語で一括りにしてはいけない。一人ひとり違う症状があって、一人ひとり違う悩みがある」
ということも教えてもらって、
それまで”患者さん”を全体的に見て、全員に当てはまるような特徴を理解しようとしていた無意識の思考に気づき、ハッとしました。
一括りにしないこと、それは今でも患者さんとお話する時に意識していることです。

当時啓発企画の一環として、患者さんにインタビューをして講演を依頼することになりました。
初めて出会ったSLE患者さんが、プロゴルファーのサキちゃん(岡村 咲さん)。
サキちゃんはSLEと診断されるまでが長く壮絶な日々でした。
「診断されてホッとした」という言葉を聞いた時、難病を診断されたときの絶望感を想像していた私はとても衝撃を受けました。

痛みや発熱、倦怠感に加えて、体のむくみや脱毛など、日によって異なる症状。
やりたいことができなくなる悔しさ。
さぁこれから!という希望溢れる時に、
この先どうなるんだろうという不安と孤独感。
そんな大変な状況でも、「家族や友人、周りの方が(自分が)元気だったころと同じように接してくれて、寄り添ってくれることがありがたい
と話してくれた笑顔がキラッキラだったのがすごく印象的でした。

自分と年齢が近く、女性同士ということもあってものすごく共感したのと、
どうしてこんな風に感じることができるんだろう、という驚嘆の気持ちで胸がいっぱいになって、
インタビューの最中で涙が出そうになるのをグッと堪えた感覚を、今も覚えています。

何かを達成したとか、辛いことを乗り越えた今、といったサクセスストーリーではなく、
その人の生きてきた経験そのものが、人の心を動かす価値があると気づいたきっかけでした。


SLE患者さんたちのために、自分にできることをしたい!という想いと、
自分自身の物事の捉え方や心構え、価値観などマインドセットをもっと広げていきたい、という願望が高まり、現在の活動に至りました。
応援したい!という気持ちから始まった活動ですが、これまでSLE患者さん達から応援してもらうことのほうが多く、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
これからも、少しずつですができることを積み重ねていきたいと思っています。

皆さんのDetours Story(困難に直面した時の回り道のお話)をお聞かせください。

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