高級バッグや高級時計、プレゼント用に高級化粧品を買うため。んな訳はなく、というかそもそもそんなにお金もないんですが、最近なにかと行くことが多い銀座。

退店すると噂を耳にしてからもう何年だろう、なかなか粘るアバクロを横目に、外国人観光客がいない銀座を街ブラするのはなかなか良いもの。最近はホコ天も再開しましたし。

特に何か特別な物・事を求めているから行くということもなく、でもせっかく来た時には美味しいご飯でも食べてから帰りたいので、その時のためにいくつかレストランをブックマークしています。

今回はそんなブックマークの中から、低温調理肉を提供しているお店をチョイスしました。

今回のお店

お店：29ON銀座店
場所：非公開（完全会員制）

29ONとは

29ONとは焼かない焼肉屋をコンセプトに、厳選された和牛や希少部位を通じて極上の肉体験を提供するレストランです。

29ONでは「肉」と「日本酒」のマリアージュを提案しています。その両者の組み合わせって意外だなーと思ったのですが、肉の旨味成分であるイノシン酸・日本酒に含まれるグルタミン酸は、かつおぶしと昆布の合わせ出汁が持つ旨味の掛け合わせと同じだそうで、日本人にとってはとても馴染み深い「旨味」の掛け算でもあり、科学的にも”美味しい”が追求されているんですね。

誕生秘話

低温調理肉を提供している29ONですが、その誕生は水の温度を一定に保ってくれるANOVAという低温調理機が開発されたことによります。

肉は炒め過ぎたり高い温度で熱を通し続けると固くなってしまいますが、それは肉に含まれる「アクチン」というタンパク質が65.5℃を超えると収縮し水分が流れ始めてしまうからだそう。

ちなみに水分とは肉汁のこと。つまり肉自体が固くなるだけでなく肉汁も流れ出ていってしまうので火を長い時間通しすぎるとガシガシ・ボソボソっとした美味しくない食感になってしまうという訳ですね。

ではほとんど火にかけないで炙る程度ならいいね、という問題でもなさそうです。なぜならよっぽど新鮮で刺し身のように食べられるお肉は別として基本的には”菌”がいるから。特に腹痛や食中毒の原因になる菌は殺しておく必要があります。

菌は殺したい、でも肉は柔らかくしっとりが良い！そんなワガママを実現できるのが低温調理機なんですね。私達はこの低温調理機のおかげで余計な菌はいないけど最高に美味しい状態のお肉を楽しむことが出来るようになったわけです。

今でこそ低温調理機は一般的に買えるようになっているので、素人のわたしたちでも低温調理肉を作れるようになり、とてもありがたい世の中です。ちなみに僕の両親は最近購入したそうです。リッチだなー。

29onは都内にいくつか店舗があり、店舗によって違った楽しみ方が出来るとのこと。

銀座店は29ONを代表する熟成肉とその時々で開催しているイベント料理など、ベーシックと最先端を堪能できるコンセプトになっています。お肉に合う日本酒ペアリングも実施。

表参道店ではフレンチスタイルとワインをメインに。

池袋店では低温調理した肉を軸に季節の魚を使った和懐石風を提供しています。

最近では埼玉の大宮や鹿児島県にも店舗がOPENしていて、29ONを体験できる空間とお肉の香りがどんどんと広がっているようです。

その中でも今回私たち夫婦が訪れたお店は銀座店。初めての29ONでしたが、低温調理肉のフルコースにすっかりどっぷり浸かってきました。

今回の投稿ではそのフルコースについて紹介していきます。最後まで読んで頂けたら幸いです。※よだれにご注意

スープ

コースの一品目は牛スネ肉のポトフ風スープ

お肉の出汁がしっかり効ききながらも、野菜の出汁もあるおかげなのか想像よりもしつこくなくてさっぱりな味わい。

これから来るお肉料理たちに向けて、お腹スイッチをONしてくれるスープ。

名物

2品目は薄切りサーロイン〜甲イカと菜の花〜

63℃4時間で仕上げられたサーロイン。オススメ頂いた食べ方は、すべての食材をサーロインで巻いて一口で食べるというもの。とてももったいないけど贅沢に頬張ります。

サーロインの甘い脂と甲イカの食感、菜の花のさっぱりとした感じがとても合います。

箸休め

3品目は塩キャベツとピクルス

箸休めは意外とシンプル。次の料理を楽しみにつまみます。

定番！厚切りシリーズ

今回はネギ塩鴨肉と牛タン香草パン粉

鴨肉は63℃1時間、牛タンは60℃48時間で仕上げたとのこと。

こんなに分厚い鴨肉は初めてでしたが、とても柔らかくて美味しかったです。サシの入った牛タンと香草パン粉のいい香りで旨味レベル上昇でした。

左：鴨肉　右：牛タン

今月のシェフおすすめ（3月訪問時）

私達が訪れたときのおすすめは、29ONロールキャベツでした。

これは取り分ける前の写真

スパイシーさのあるホットなロールキャベツで身体がとても温まる一品。

プレゼン肉

6品目はカタサンカクとイチボの低温調理肉2種類

提供前にはお肉のプレゼンパフォーマンスも。

左赤丸：カタサンカク　右上赤丸：イチボ
（牛肉の部位図：松阪牛の長太屋HPより引用）

提供前のお肉

おかわりも頂いちゃいました

〆

〆料理は29ON特製キーマカレー

29ONのキーマカレーはお肉を提供するうえで出てしまう切れ端を活かしているんだとか。ここまででいい感じにお腹いっぱいになっていたんですが、黙々と完食しました。

デザート

最後はシンプルなバニラアイスクリームでfinish!!

さいごに

29ON銀座店には食べに行く1ヶ月前くらいから予約をしていてとても楽しみにしていたのに、直前に当日の夜中に仕事が入るという事件。

楽しみにしていた日本酒ペアリングは諦めて今回はご飯だけ頂きました。（横では奥さんがワインを楽しんでた...）

次回こそはお酒も一緒に飲みたい！！ということで機会をみつけてまた訪ねたいと思っております。

その時はまた違ったコースになっているのかな、とても楽しみです。

最後まで読んでいただいた方、どうもありがとうございました。この記事がいいなと思ったら”スキ”を押してもらえたりフォローしてくれたら嬉しいです。

旅×グルメマガジンでは他にも国内のお店について投稿しています。よかったらそちらも覗いてみてください。

それではまた。