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266 カレーライスの日


はじめに

1月22日というと学校の先生をしていた時は、給食のカレーライスが楽しみだったことを思い出します。今から42年前の1982年の1月22日は、全国の小中学校の児童約800万人にカレーライスの給食が出されました。この日を全国一斉献立カレーライスの日としたのです。
今日はそんな国民食カレーについて少し雑学的なお話をいくつかしてみたいと思います。

日本でのカレーライスの普及

日本で初めて「カレー」という料理の名を紹介したとされている本は、福沢諭吉が出版した増訂華英通語だといわれています。1860年に出版されたこの本の中でカレーは、コルリという表記が出てきます。
1926年になると大阪ハウス食品が、カレー粉・小麦粉・油脂・旨味成分などを固形化したインスタントのカレールウの販売を開始しました。また、翌年の1927には、東京の「新宿中村屋」がインド式のカレーライスを当時としては大変高額な80銭という値段で売り出しました。一般的な当時のカレーライスの10倍の値段にも関わらず、日300食を売り上げたと言います。

被災地の復興でもカレーはみんなの活力へ

家でカレーを作る場合も、チョコレートやハチミツといった甘いものを隠し味に使う方も多いかと思います。
東日本大震災の際に自衛隊の炊き出しで作ってくれたカレーに一般的によく売られているコーヒー牛乳が使われていたことはとても有名です。コーヒーの深みと牛乳のコクとまろやかさ、そしてコーヒー牛乳に含まれる砂糖の甘みが加わることで手軽に本格的なカレーが出来上がるとのことです。たくさんの方に温かく栄養価があり、おいしいものをふるまう炊き出しには最高のメニューの一つ、それがカレーライスなんだと改めて感じます。

色々なものと組み合わせることのできるカレー

地産地消という言葉がありますが、カレーは、様々な食材とよく合うため、多くの地域でご当地カレーが開発されています。
日本各地の特産品を具にしたご当地カレーのことを地カレーとも言います。その数何と500種類以上があると言われています。
宮城県の厚切り牛タンカレー、福井県の越前いかカレー、富山県のしろえびカレー、広島県のかきカレーなどなどどれも各地の名物をカレーとして楽しめる逸品ばかりです。変わったところでは、静岡県のわさびカレーや茨城県のほしいもカレーなんていうのも有名です。因みに山梨県にも富士山の色を取り入れた水色のカレーで目を引く富士山カレーがあります。
カレーは、給食でも人気ですが、全国各地のご当地ものとしても人気の商品なのです。
私たちは、好きなものをとことん探究するときそのよさや可能性を最大限に引き出そうとすることができます。カレーは、そういった意味でも自分の発想や地域の発想を受け止めてくれる度量の深い食べ物なのだと思います。

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