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誠実でいたい

以前も『尊重されることをしていたい、尊敬されなくても。』というものを書いた。なぜ書いたのかといえば、結局、承認欲求の話になって、人から認められたいと考えたからってことなのだろうかなぁとも思う。

けど、それってなんだか「誠実ではない」気がする。

「誠実でいること」っていうのは、決して簡単なことではない、と体験からいたる思考はそう訴えかけてくるんだけど、それは自分にウソをつかない事、偽らない事が条件に含まれるからなんだろう。

よくウソをつく人間

僕は子どもの頃、見栄を張るという意味でよくウソをついていた。ついていた、というとあまりにも過去ぼくに失礼な気がするけど、ウソをつくことが少なからずあった。

いま思えば大したことのない見栄だけど、当時の僕からしたら、どうしても譲れなかったのかもしれない。

大人になってからも誠実さを欠いた態度というのはいくつか取ってきた。取ってきた、というよりも取ってきてしまった。

それを受け取った相手が、ぼくという存在を非常に不快に思ってしまうようなこともあっただろうし、逆の立場であれば、すごく残念な気持ちになるだろうとも思う。

そんな風に考えるとやっぱり、見栄を張ってもいいことはないし、ウソを周りに言いふらしたところで、なんの解決にもならないということを、体験できたことは大きいのかなぁ、なんて思う。

自分にウソをついたり、偽ったり、人に対して虚言的な物言いをしたり、というのはどうみても誠実な態度ではないわけだけど、何よりも自分のことを苦しめる態度になる。

「そんな経験」をしてきたからなのか、「そうありたい(誠実でいたい)と考えたから」修正したのかはわからないけれど、いまはハッキリと思う。

誠実でいたい。

今度はマジメだね、といわれてきた

よく「マジメだね」と冷やかされるように言われていた時期がある。

ちょっと大人じみてないような、青臭いといった意味合いで言われていたのを思い出す。

悪いことはないのだけれど、いわゆる大人という人たちは全ての人が不真面目なのかといえば、決してそんなこともないだろうになぁ、とも考えるわけで。

「マジメだね」と言われるたびに、不真面目でいようと思い、どうやったら不真面目なのか、その「マジメだね」といってきた大人たちを観察してみたのだけれど、イマイチ、こう納得できないというか腑に落ちない。

なぜかといえば、それは刹那的なものでしかなく、ぼく自身に対して恒久的な満足度を高められるような態度ではなかったから。

けど、そこに一度足を踏み入れ、体験してしまうと、そこから抜け出すのに、それとなく時間と強い気持ちが必要なのだということは理解できた。

誠実でいることを窮屈だと感じてしまう気持ちと、刹那的なものだとしても、それを享受したいと願う気持ちみたいなものは感情的に近しいものがあるのかもしれない。

よくわかんないけど。

例えば、お酒もそうだし、タバコもそうかもしれない。好きで飲んでいるのか、習慣的に飲んでしまっているのか。

ここでいう好き、というのは楽しみ方、とも言い換えることができるのだけれど、いろんな楽しみ方を試しながら、発見をするために付き合っているのかということだ。

それとは別に、特に新しい発見など求めず、やっつけ的に飲んでしまっているのであれば、やめるべきだと思うのだけれど、すでに習慣化してしまっていると、抜け出すことが容易ではなくなってしまう。

その態度は、明らかに誠実ではないような気がしている。ただ、ぼくが勝手に「誠実ではない気がしている」だけなので、習慣的にお酒を飲んでいる人を否定したいわけではない。

ただ、ぼくの中の「誠実でいたい」と考える中で、習慣的に、というか無思考な状態で何かしらの事物に向き合うことは、すべきではないと思うようになってきただけのことなのかもしれない。

それが「マジメ」なのだといわれたら、そうなのか、とも思う。

「誠実さ」と「尊重されること」

この記事を書き始めたきっかけは、「誠実でいたい」と真剣に考えたからなのだけれど、その誠実でいたいという気持ちと、尊重される人でありたい、ということに大した差がないのだと気づいた。

「え?いまさら?」みたいに思うかもしれないけれど、真剣にそう考えた。

ぼく自身が好きだと思われなくても、ぼく自身の行動や態度、言動など尊重される、というのは、ぼく自身が誠実でいることの証左なのかもしれない。

もちろん「誠実でいたい」はぼくの問題であって、「尊重するかどうか」は、ぼく以外の人が持つ問題だというのは理解できている。

ただ、誠実さと尊重には確かなつながりがあるように思っていて、どちらが先だとか後だとかってことではないけれど、手の届く距離にいるのだろう、とぼくは思う。

だから、冒頭で書いたような「尊重されることをしていたい」というのは承認欲求の話なのではなくて、そもそも「誠実さ」と隣接するような態度で、大した違いがないのかもしれない。

そう思うと、さらに強く思う。

誠実でいたい。

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