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任天堂の人材に対する考え方に「反省と努力」があり肝の座り方が違うなって

 どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。

 もうね、大好きです。ぼくが子どもの頃には横スクロールの画面で必死に走ったり泳いだりするだけだったのに、次にはカートに乗ってレースをしたり、3D画面でグリグリと走り回ったりと、常に新しいハード(ゲーム機)と共に新しい遊び方を提示してきてくれる任天堂。

 我が家の3名いる子どもたちも大好きで、2023年春には共に映画を鑑賞しにいき、親子で楽しめるソフトを生み出し続けるってのは本当にすごいことだよなって、何の変哲もない感想を抱いている小市民なぼくです。

 任天堂が「娯楽を通じて人々を笑顔にする会社」として独創的な商品・サービスを生み出すことを使命としてきていることは有名ですが、その原動力となっているのが、同社の「任天堂DNA」とも言うべき独自の企業文化と、個性と協働を重視する人材への向き合い方であることが公開されました。

https://www.nintendo.co.jp/jobs/human-capital/index.html

 この中で、ぼくが最も感動したのは「進歩するために、私たちは日々反省し、努力します。」とする箇所。これ、なかなか書けなくないですか。反省と努力を人材に対する考え方として出すこともそうですが、それを会社のメッセージとして世に出すことも、勇気のいることだと思うんですよね。でも、それを堂々と恥ずかしげもなく出せるところこそ、任天堂が任天堂である所以なんだろうな、とも思うのです。

https://www.nintendo.co.jp/jobs/human-capital/index.html

 公開された、任天堂の『人材に対する考え方』を見て思ったことや感じたこと、学びなんかを書いていこうと思いますので、お付き合いいただける方はどうかよろしくお願いします。

【任天堂の人材に対する考え方の本質】

 任天堂の人材マネジメントの根幹は、独創性・柔軟性・誠実さの3つを軸とした「任天堂DNA」であり、任天堂に属す一人ひとりの個性を尊重しつつ、協働を通じて革新的な遊びを生み出そうとする姿勢を生み出す源泉がその3つに現されているのだと理解できます。

 この「任天堂DNA」、社員の主体的な成長を促す様々な施策が展開されていることが伺えます。たとえば、人事評価を能力開発の機会と捉え、独自の評価項目を設定・公開することで、社員が目指すべき方向性を明確に示していたり、自己評価と上司からのフィードバックを通じて、社員が自身の強みと弱みを認識し、成長につなげられる仕組み。

https://www.nintendo.co.jp/jobs/human-capital/index.html

 一般的な企業でも同様の人事考課制度が組まれていると思いますし、この点は決して珍しいものではないのですが、個人とチームの濃度を上記のような形で明示できているかというと、話は変わってくるでしょう。

 任天堂の人材に対する考え方の特徴は、個人の成長とチームでの協働をバランス良く重視している点にあるといえ、社員一人ひとりの個性や強みを活かしつつ、互いに刺激し合い、助け合うことで、より大きな成果を生み出そうとしている点にこそ任天堂らしさを表現しているといえるのではないでしょうか。

 この考え方は、任天堂の経営理念である「娯楽を通じて人々を笑顔にする」から人事制度に落とし込んでいることの証左であることが感じ取れますし、そこに齟齬がないことも感じ取れます。

 ここから、任天堂の人材マネジメントの本質は「任天堂DNA」とする強固な文化的基盤の上に、個人の主体性と協働を促す仕組みを構築することで、組織力を高めている点にあります。

任天堂の人材マネジメントからの学び

 次に任天堂の人材マネジメントから学べる点や見習うべき要素を見ていきます。

 何より、明確な企業理念・価値観を社員に浸透させている点。

 「任天堂DNA」という形で、目指すべき方向性や大切にする価値観を言語化し、社員一人ひとりに浸透させることで、組織としてのベクトルを揃えようとしているのではなく、すでにできている点は歴史と革新を重ねてきたからこそなのでしょうが、これにより社員が自身の行動指針を明確に持つことができ、主体的に行動することが可能となるんでしょうね。

 次に、個人の主体性を引き出す仕組みづくりも重要なポイントです。

 任天堂では、自己評価の機会を設けることで、社員が自身の強みと弱みを認識し、成長につなげられるように仕組みを構築しているだけでなく、安心して挑戦的な仕事にチャレンジできる場と、その挑戦に対する周囲の評価をセットで提供することで社員の自律性を高めることにも注力しています。

 加えて、チームワークとコミュニケーションを重視する点も見逃せません。

 任天堂では、社内のコミュニケーションを活性化し、部門間の交流を促進するために出社を前提としている点は、同じ空間で娯楽を共有する楽しさを自分たちで実践するために必要なことであると定義づけているのでしょう。

 そこで生じるコミュニケーションこそ、ユーザー側である我々が娯楽を興じる際に味わうことのできる楽しさの前提であり、自分たちが楽しむことができなければユーザーに楽しさを提供することなどできないのであると強い矜持のようなものを感じざるを得ません。

自社への還元・適用のポイント

 任天堂の人材マネジメントから学びを、自社に還元するとしたらどういったことが重要でしょうか。

 まずは、自社の強みや目指す方向性を再定義することからでしょうね任天堂の「任天堂DNA」のように、自社の独自性や強みは何か、目指すべきビジョンは何かを明確にし、社員全体で共有すること、つまりは言語化が求められます。

 なんというか「空気を読め」とか「自社はこうである!えっへん!」みたいな態度をとったところで、それを丁寧に言語化できなければ傲慢な態度でしかないわけで、それを押し付けたところで何にも前向きな動きにはつながりません。

 次に、現行の人事施策の効果検証と改善も欠かせません。任天堂のように、定期的にアンケートやインタビューを実施し、社員の声を収集・分析することで、施策の効果を測定し、改善点を洗い出していきます。PDCAサイクルを回すことで、自社に最適な施策を磨き上げていくことが可能となります。

 まぁ、この点は多くの企業でも研鑽を重ねている部分でもあると思いますから、言わずもがなですかね。

 また、社員の自律性を高める施策の導入も検討すべきかもしれません。

 任天堂の自己評価制度やチャレンジ制度にヒントを得て、社員が主体的に成長し、能力を発揮できる機会を提供することが大切です。一方的な指示や管理ではなく、社員の内発的動機づけを引き出す仕組みづくりを心がけましょう。難しいんですけどね…。

 さらに加えるならば、部門間協働を促進する場をつくることも注目すべきです。部門の垣根を越えたコミュニケーションや協働を活性化するための施策を頭を捻る必要があるんでしょうね。

 結局、何よりも小さな改善の積み重ねと、継続的な学びの姿勢を大切にしてください。

 任天堂の「反省と努力」って言葉は非常に重いんですよね。常に学び、完璧を求めるのではなく、まずは小さな一歩を踏み出し続けてきたことを感じさせる言葉ですし、それを体現してきた自信と自負があるからこそだと思わざるを得ません。

 だからこそ、エンターテインメント企業としてワールドワイドな闘いができるんだろうなって納得しかないんですけどね。

おわりに

 いやー、やっぱりいいですね。任天堂。

 人材に対する考え方を見ているだけでもワクワクしてきます。

 こんな企業になることなんて、おいそれとできるものではありませんが、少なくとも小さなことから模倣しつつ、自社に還元できるところは還元していくことで魅力的な企業が増えていくことになるのではないかって期待しちゃいます。

 きっと、公表したことで求職者に向けた情報発信であると同時に、社会に向けた情報提供であり、そこから前向きな情報環流が起こることも期待しているんだろうなって思うのですよ。さすが。

 ではでは。

 ゑんどう(@ryosuke_endo)


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