こんにちは、読書子です。
本日、紹介する本はこちら。
くわがき あゆ作「レモンと殺人鬼」

「このミステリーがすごい！」大賞の文庫グランプリを受賞した作品です。

読めば読むほど、謎が深まっていくばかり。
2転も3転もするストーリーに最後まで翻弄されました。
では、簡単なあらすじを紹介します。

『10年前、洋食屋を営む父親が通り魔に殺害されたことがきっかけで、母親が失踪し、別々の親戚に引き取られた小林姉妹。
離れ離れになった2人はそれぞれ不遇な日々を送りながら、年に数回、ファミレスで顔を合わせ、仕事や人間関係の愚痴を言い合っていました。

そんなある日、妹の妃奈が遺体として発見されます。
彼女は何者かに刃物で刺され、殺害されていました。

家族を失い、茫然とする姉の美桜ですが、ここで被害者であるはずの妹が、過去に生命保険殺人を行っていたという疑惑が持ち上がります。
妹の無実を信じる美桜は彼女の疑惑を晴らすため、行動を開始するのですが・・』

父親が殺されたことで幸せな日々が地獄の日々に変わってしまった小林姉妹。
妹の妃奈も殺害され、更に彼女が保険金殺人を行っていたかもしれないと疑いをかけられる始末。

妹を信じる姉の美桜は、彼女の疑惑を晴らそうと調査を開始しますが、ここで、妹の知られざる顔が次々と判明します。
調査を進めるにつれて明らかになる真実に、正直、ゾッとしました。

また、姉の美桜含め、この物語に出てくる登場人物は何かしら心を病んでいる。
最初は善良そうな人だと思っていても、物語が進むと徐々に本性が見えてきて「人の狂気の恐ろしい」と思いました。

そして、一つ疑いが晴れても、2転3転4転と何回転するんだってくらい話が変わるので、最後まで目が離せません。
「私」視点で物語が進んでいきますが、最後まで「私」に翻弄され続けました。

果たして、美桜は妹の疑いを無事に晴らせるのでしょうか。
気になる結末は、ご自身の目でお確かめください。