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Daily rotoscoping study①

最近コツコツと続けているロトスコープのStudyについて、4作品をひとつのシリーズとしてアーカイブしました。
blenderで制作したCGを、ペンの豊かなテクスチャを楽しみながらコツコツとトレスしています。


動機

自分のCGスキルを使って、自分のウィークポイント(アナログ作業が得意ではない)を、より物理かつ身体的に埋める方法はないかと模索した結果のStudyです。
かなり時間的なコストがかかりますが、紙とペンを使うと自分のコンディションをストレートに感じられるため、瞑想やヨガのようなスタンスでも継続しています。


画材について

長期間の出張でも同じものを平等に入手できるよう、今は無印良品の文房具シリーズを使っています。
店舗数も多く安価で簡単に入手できるので、アイデアをすぐに実行でき、制作の習慣化ができました。

主に上記を使用していました。
六角形のカラーペンは少し持ちづらいですが、ストロークが魅力的だと思います。


Study①

初めてのロトスコープ。ワークフローの整備用のプロトタイプという名目もあり、直感的に制作しました。
何も考えずに24fpsで作成していたので、かなりのリソースが必要になってしまいました。また、最終的にAfter Effectsで作業する際のガイドを作っていなかったことも反省点です。
ビジュアルとしては、水彩ペンのストロークで面白い表情を作ることができました。想定していたよりも多くの反応をいただけたので嬉しかったです。


Study②

アナログなビジュアルなので、コマ撮り感が出ても違和感がないと考え、fpsを半分に落としました。
6フレームあたり30分ほどの塗り作業が発生するため、Studyとしては程よい負荷を見つけられたかと思います。
また、前回の反省から、After Effectsでの作業をスムーズに行うための連番と枠を配置しました。

原画のスキャン

Study③

ゲルインキボールペンと水性ペンの異なるストロークの同居を試しました。ストロークの面白さというよりは、”絵”としての主張を上げるような表現になってしまったので、うまくハマらなかったと思います。


Study④

ゲルインキボールペンのみを使用しました。緻密なストロークで精度のある描画ができるので、こういった数学的で緻密な表現とは相性が良いです。個人的には一番気に入っています。


余談

今までデジタルデータに依存した仕事の進め方をしていたので、作業工程の中で"原画"という付加価値のあるものが生まれてくることが新鮮でした。
原画は封筒に日付と内容を明記して、それぞれ丁寧にアーカイブしています。ある程度の数ができた段階で、どこかで展示するなどしてオープンにしたいです。

自分の中ではかなり可能性を感じている表現方法ではあるので、今後も程よい負荷を探りつつ、継続していきます。