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人生を変えた出会い②

人生を大きく変えた出会いの2回目は、二天一流という宮本武蔵の遺した流派の継承者の先生との出会いです。

この出会いは最初の先生との出会いから繋がっています。音楽を通して武道、スポーツを好きになり、ある先生からある本を紹介され、関連する本をたくさん買って読むようになり、その本で度々名前が出てくる二天一流の継承者の先生こそが、私の人生を大きく変えてくれた恩人です。


いつ出会ったのか

あれは21歳から22歳くらいの事だったと思います。ある人物の本を買っていくうちに、二天一流の継承者の先生が太宰府市に在住している事を知ります。

当時の私はとにかく自分に合った武道を学びたいという気持ちが抑えられなくなっていました。いくつかの流派に見学に行き、どれも違うと感じていた頃です。

いてもたってもいられなくなり、ネットで電話番号を調べたものの、電話が繋がらないので、稽古が行われている場所に行ってみる事にしました。

今にして思えば非常識な行いだったと反省しかありませんが、事前の連絡も無しに突然道場を訪ねて、見学させてくださいとお願いしたところ、快く快諾してくれました。


何を学んだのか

私が学んだ事は実に沢山あります。理想の指導者像、武道の理論、上達論、人間のお手本、人生のお手本、そして武道の技、高度な剣術、約2年程学びましたが、今後の人生を変えるには十分過ぎる程の事を学びました。

実はギターの先生になりたいとはずっと前から思っていましたが、先生としての理想像を実際に示してくれたのはこの先生だけです。

それはこの先生が指導するという事に対して真剣だという事もありますが、逆に他の先生がダメ過ぎたとも言えます。

全ての先生がダメだったとは思っていませんが、心から尊敬できる先生は、後にも先にもこの先生だけだと思います。

今にして思えば、まだ二十歳やそこらの常識の無い若造に、本当に丁寧に、熱心に、手厚く指導していただきました。本当に世間知らずの若造だったと反省しています。

もう一つ、私の親が宗教を信仰していたため、私も子供の頃から宗教教育を受けてしまいましたが、そのため心のどこかで「神は存在している、死後の世界や生まれ変わりもあるかもしれない」と思っていました。

しかしそんなものは空想の産物で、現実にはそんなものは存在しないという事に気づくきっかけを与えてくれました。

もしその先生に出会う事なく、悪しき宗教教育の呪いが解けなかったらと考えるとゾッとします。

人間にとって教育とは、内容次第で悪い方にも良い方にも働くものですね。それだけに教育を甘く見てはいけません。

学校教育では教えてくれない、生きていく上で真に必要な事を教えてくれた先生には、いくら感謝しても足りません。


結果はどうなったのか

あの出会いから10年以上経ち、当時の私の想像以上のものとして結実しつつありますが、それすらまだ過程の段階で、今後30年も40年も、あるいはそれ以上発展していくであろう私の音楽家としての側面と、教育者としての側面と、理論家としての側面と、武道家としての側面の、土台となるものを創る事ができたと自負しています。

その先生も偉大な先生であり、武道家ですから、それはもう凄い方です。軽々しく会いに行けるような人ではないので、次に会いにいく時は、自信を持って現在の自分の近況を報告できるようになった時です。



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