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10月、アウシュビッツ、ビルケナウ収容所

10月、あっという間に夏がすぎ秋の雰囲気が漂い始めた。
ポーランドに滞在することになってから、行こうと決めていた場所の一つは
アウシュビッツ、ビルケナウ博物館。
ここには唯一日本人ガイドの方がいらっしゃいます。中谷剛さんという方です。直接メールで連絡をとり希望日を提示してツアーの日程を調整します。夏頃からタイミングを見ていましたが、中々予定が合わずようやく10月に参加できることになりました。当日は他の希望者の方数名と一緒に参加。
私はアウシュビッツ収容所や、第二次世界大戦については、アンネの日記を小学生で読み、夜と霧、ライフイズビューティフルなど、本や映画を通して知っている事と、学校で学んだ程度で詳しく勉強したりはしていません。

施設内は、青空が綺麗な快晴の日だったことが大きいですが、綺麗に植林された緑があり、煉瓦作りの収容施設、思っているよりも綺麗な作りだなという印象を持ちました。外部視察団へのアピールという面もあったそうです。私はその印象操作にハマってしまうんだろうなと。。
もちろん当時の収容施設や、爆破されたガス室、ユダヤ人から没収した膨大な靴やメガネなど当時のままに保存されていました。以前TVで見てはいましたが、実際に目にした大量の靴、そしてこれは実際にここに来た人が履いていたものだと意識すると、私の乏しい想像力でも息が詰まりました。
残酷さを全面に出したりする展示方法ではないため、訪れる前はドキドキしていましたが、落ち着いて感情にながされずしっかりと見ることができました。
中谷さんのガイドのもと収容所案内はもちろん、歴史や当時の考え方、今ヨーロッパの歴史教育、認識についてなど、ただ収容所内を見て回るだけでは得られなかった学びがありました。

どうしてドイツはこういった事をするにいたったのか?
ユダヤ人はなぜこうした立場におかれるのか?
ヨーロッパはこの戦争で何を教訓としたのか、何を変えたのか?

日本から見た歴史だけでは、見えてなかった事がたくさんあり、今回ヨーロッパから見る歴史、日本にいた時にはあまり意識することがなかった、人種、国という物が何なのか、、今ある戦争も過去を知ってたら捉え方も変わるのかなど、知りたいと思う事も増えました。

中谷さんのガイドは分かりやすく、堅すぎず、気さくに質問にも答えてくださり、飽きずに2時間超えのツアーを終えました。かなり考えることも多く頭はお疲れモードになりました。友人達と帰りの電車に乗り遅れそうで焦っていたら、帰り道だから駅で降ろしますよと中谷さん。図々しくも有り難く、少し自身のお話も聞かせてもらったりして、駅に降ろしていただきました。その節は本当にお世話になりました。

この後も、ドイツやハンガリーオランダでユダヤ人に関する場所や歴史的な場所を目にする機会が多くあった。
今のパキスタン、イスラエルの戦争についても、報道されていることだけを鵜呑みにせず、知るべきことをちゃんと見て、自分なりに考えを持てる用にしていきたいと思う。


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